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塩水の花

作者: なおちか

読んで頂きありがとうございます。

インスタントフィクションです。

隣で流してる知らない人の涙。それが落ちて葉を揺らす。


日の光が当たり輝いた。さらにそれは落ちて土に染み込んだ。


僕はそれを毎日見る。涙は染み込んでいき、根は潤いを喜ぶ。


やがて蕾ができ、開き、花になった。


みんなが見てはその花を綺麗だという。笑ってる。


僕はその花を綺麗だなんて言えない。花が咲く為には悲しみがあったから。


見えてる物だけが美しくあっちゃいけないんだ。


花粉を運ぶことすらしない人の為になぜ泣かなくちゃいけないんだ。


苦しみや悲しみの残酷さを与えられ、零れ落ちた「理由」も知らないで。


そんな事知らないって言うだろう。そんな事どうでもいいって言うだろう。


泣き叫んで喚いて、声を枯らしても、騒音だと切り捨てるだろう。


我慢し続けて、咲いて枯らして、どんどん土は乾いていく。


水をやれと遠くから声がする。


もっと綺麗な花を咲かせろと声がする。


その場所ではもう何も咲く事ができない。そんな事も知らずに。

読んで頂きありがとうございました!

連載中の物や他の作品もありますので、良かったら見ていって下さい。


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