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四角関係は続くよどこまでも

カイル「…………………」


リゼ「…………………」


バルト「…………………」


スピカ「…………………」


カイル「ま、まあ何にせよ、これで終わったな…」


リゼ「そ、そうね…本当に色々あったけど…」


バルト「ああ。しかし、マジでびっくりしたぞ??お前達が、まさか戦闘中に告白して付き合うなんて(笑)」


カイル「いやいや。先にそれをやったのはお前らじゃん(笑)」


バルト「え??」


スピカ「え??私達、別に付き合ってませんけど??」


カイル・リゼ「「は??」」


カイル「え??え??どういうこと??」


リゼ「だって…さっき、バルトが告白して…」


バルト「あー!!あれは、魔王を倒す作戦だよ(笑)」


カイル・リゼ「「は…??」」


バルト「魔王の目の前でイチャイチャカップルを演じることで、あいつに精神ダメージを与えて倒すっていう作戦だったんだよ」


カイル「いやなんだその作戦!?」


バルト「でもうまくいっただろ?(笑)」


カイル「確かに!!」


リゼ「えっと…じゃあ2人は、そのために、付き合ったふりをしてたってこと…?」


バルト「まあ、そうなるな。スピカが最初棒読みすぎて不安だったけど(笑)」


スピカ「すいません(笑) どうも演技は自信が無くて…(笑)」


バルト「でも後半は完璧だった!!流石はスピカだぜ!!」


スピカ「いえいえ。バルトさんの作戦があってこそですよ!!」


バルト(おいおい。俺の株滅茶苦茶上がってるじゃん!!ひょっとして、もしかしたら、このまま付き合えたりするのでは…??(笑))


バルト「じゃ、じゃあさ…俺達も本当に付き合ってm」


スピカ「で、お2人はどうなったんですか??」


バルト「…………………」


カイル「いや??俺達は普通に付き合ってるけど??」


リゼ「そ、それじゃあ…バルトは今フリーってこと…??」


バルト「そりゃそうだろ。あんな戦闘中にガチの告白する奴がどこにいるんだ(笑)」


スピカ「ホントそうですね(笑) 流石に空気読めなさ過ぎです(笑)」


カイル「…………………」


リゼ「…………………」


バルト・スピカ「「あ…」」


バルト「いや、まあ、告白のタイミングは人それぞれだし…いーんじゃないか??うまくいったわけだし!!」


スピカ「そーですよ!!おかげで魔王を倒せましたし!!流石は勇者様!!」


カイル「そ、そうだな!!結果オーライだな!!」


バルト「そうそう。こうしてめでたく2人が付き合えたわけだし!!」


リゼ「…………………」


カイル「な、なあリゼ!!」


リゼ「カイル……」


カイル「え!?は、はい!!なんでしょう!?」


リゼ「よくも騙したわね!?〇ねえええええええええ!!!!」


ドカバキボカスカ


カイル「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!」


バルト・スピカ「「え!?!?」」


リゼ「よくも2人がもう付き合ったとか、デマを流してあたしを騙してくれたわね!?絶っ対に許さないから!!ぶっ〇してやる!!」


カイル「待て待て!!どう考えてもこれに関してはあいつらが悪いだろ!!こんな時に告白のフリする奴がどこにいるんだよ!!俺も被害者だ!!」


リゼ「うっさい!!こんな時にガチの告白するようなバカはアンタしかいないわ!!」


バルト「まあ、実際紛らわしいことをしたのは事実だ。2人ともすまん。」


カイル「ホントだよてめえ!!絶対に許さn」


リゼ「バルトは全然悪くないわ!!悪いのは全部、バルトの天才的作戦を察することができなかった、超バカイルよ!!」


カイル「ちょ、超バカイル!?!?」


リゼ「大体さあ、自分から「最終決戦は、恋愛のことを忘れよう!!(キリッ)」とか言ってたくせにさ、な~~にを吞気に告白してきてんのよ!!」


カイル「い、いやだから…それはもう死ぬと思ったから…」


リゼ「そう??めっちゃ元気そうだったけど…(笑)」


カイル「死にそうだったじゃん!!めっちゃ吐血してたじゃん!!」


リゼ「ふ~~~~ん?(笑)」


スピカ「…いい加減にしなさい!!さっきから聞いてれば、一度は勇者様からの告白をOKしときながら、何を今更ごちゃごちゃぬかしてんのよ!!」


リゼ「は!?!?」


カイル「しゅ、しゅピカ…(涙)」


スピカ「アンタも、勇者様が実はだーい好きだったから、告白をOKしたんでしょうが!!」


リゼ「はあああああああ!?!?!?そ、そ、そそそそそそそんなわけないじゃない!!こんなヘッポコ勇者、別に好きでも何でもないし!!」


スピカ「へえ~~~??じゃあなんで、最初はOKしたのかしら~~~?」


リゼ「そ、それは……」


スピカ「それは~?」


リゼ「そ。それは、バルトがスピカと付き合ったと勘違いしたからよ!!そうじゃなかったら、こんなクソ変態餃子勇者と誰が付き合いますか!!」


カイル「餃子勇者!?」


スピカ「ふ~~ん。じゃあリゼさんは、本命じゃなければ、好きでもない人や誰とでも付き合う、ビッチ魔法使いってことなんですね~~(笑)」


バルト「僧侶がビッチとか言うな!!」


リゼ「そ、それは……」


スピカ「それは??」


リゼ「カ、カイルのことは…その…少しは信用してると言うか…だから…男性の中では、まだ、いやだいぶ、マシだったというか…ゴニョゴニョ」


カイル「え??なんて??」


スピカ「つまり、リゼさんは勇者様がマジで超大好きすぎて、OKしたんだそうです(笑)」


カイル「マジで!?!?」


リゼ「言ってねーわ!!」


カイル「え!?てことは、俺とリゼ、相思相愛じゃん!!」


スピカ「え!?!?しまった、それはまずいです!!」


バルト「それなら!!スピカ、俺と付き合っt」


スピカ「これまでの話は全て嘘です。やっぱりリゼは勇者様が大嫌いです!!」


カイル「なんで!?!?」


リゼ「…………………」


カイル「リゼは否定しろよ!!」


リゼ「いやだって、前から言ってるけどバルトの方が圧倒的に大好きだし…////」


カイル「はああ!?あの時に言った愛の言葉は何だったんだよ!!」


リゼ「愛の言葉!?何それ!?」


カイル「「あたし、カイルを超絶愛してる。もう一生離さないわ」って俺に言ってきたじゃねーか!!騙されたわ!!」


リゼ「記憶を改竄(かいざん)すんな!!アンタが「何でも言うこと聞くから、俺の彼女になってくださいお願いします!」って言ってきたんだろうが!!」


スピカ「え…!?何でも??」


リ「うん…??そういえば、何でも言うこと聞いてくれるのよね??」


カイル「え…?そりゃあ、俺の彼女になってくれれば…////」


リゼ「あらそう。じゃあなってあげる」


カイル「え!?マジで!?」


リゼ「それで、別れるわ(笑)」


カイル「はあああああああああああ!?!?」


バルト「まあ…可能ではあるな(笑)」


スピカ「そうですね。超最低の行為ですけど。」


カイル「ふざけんな!!人権侵害だ!!」


リゼ「アンタの条件通りの行動をしただけだけど??(笑)」


スピカ「まあまあ勇者様、こんなゴミクズ女のことは忘れて、私と付き合いましょう」


バルト「いやスピカ。こんなクソアホ勇者はお前にふさわしくない。スマートで実力もある、俺と付き合うべきだ!!」


リゼ「いいやバルト。アンタはあたしと付き合うべきよ。こんな暴力メスゴリラなんかと付き合うべきじゃないわ。命がいくつあっても足りない」


カイル「いーやリゼ。お前は俺と付き合うべきだ。バルトなんて演技で女とキスしようとするようなド変態キモ野郎だぞ??絶対やめた方がいい」


カイル「…………………」


リゼ「…………………」


バルト「…………………」


スピカ「…………………」


スピカ「誰がメスゴリラだゴルアアアアアア!!!」


バルト「誰がド変態キモ野郎だゴルアアアアア!!!」


リゼ「誰がゴミクズ女だゴルアアアアアア!!!」


カイル「誰がクソアホキモキモ童〇勇者だゴルアアアアア!!!」


バルト「そこまで言ってねーわ!!」


~帰り道~


リゼ「しかし、アンタはよくあんなドヤ顔で魔王に恋愛を語れたわね(笑)」


バルト「そうだな。「最初にして最高の彼女」と10分で別れた癖に(笑)」


カイル「うるせえ!!でもあの時はちゃんと付き合えてたもん!!」


バルト「いーのかそれで(笑)」


カイル「うるせえ!!スピカにキスを断られた雑魚バルト!!」


バルト「ぶっ〇すぞてめえ!!魔王にバレて殺されちまえ!!」


魔王「呼んだ??」


カイル・リゼ・バルト「「「なんでいんの!?!?」」」


魔王「いや、あのクソ嫁どもをまいてきた(笑)」


スピカ「まだ追いかけっこしてたんですか(笑)」


魔王「ああ。ホントしつこくてな…まあでも、せっかくまた勇者に会えたんだし、もう1回あの伝説のキスを見せてくれよ!!」


カイル「は……??」


リゼ「え……??」


カイル「いやいや、そんなに軽々しく見せられるものじゃないから。早く旅に行きなよ」


魔王「いいじゃねえか。俺と勇者はマブダチなんだから見せてくれたって(笑)」


カイル「いつの間にマブダチになったんだ!?」


魔王「いーから見せてくれよ。カップルのキスくらいさあ」


カイル「人に見せるもんじゃねーから!!」


魔王「おいおい…本当に付き合ってるのか??お前達…」


カイル「あ、当たり前じゃないかー!!さっき、それを証明しただろ??(笑)」


魔王「でも今はキスできないのか??なんか理由でもあるのか??」


カイル「ギク」


魔王「まさかさっきのキスは演技で、この俺に「魔王をやめて真っ当に生きていれば、ちゃんとした彼女とキスができる」って思い込ませようとしたんじゃないだろうな…??」


カイル「いや、そ、そ、そそそそそんなわけないじゃないか!!気のせい気のせい!!」


魔王「そうか。じゃあもう一度見せてくれ」


カイル「…………………」


魔王「もしお前達の関係が噓なら、俺は再び魔王に戻って世界征服に励む」


カイル「…………………」


カイル(おいリゼ!!演技でいいから、キスを頼む!!)


リゼ(いやよ!!こんな餃子臭い口とキスするくらいなら死ぬ!!)


カイル(そんなに餃子を毛嫌いしなくてもいいだろ!?うまいんだぞ!?)


リゼ(そういう問題じゃねえ!!その口とキスをしたくねえって言ってんだ!!)


カイル(なるほど!!納得した!!)


バルト(おいカイル。これやるよ、キ〇リトールガム ミント味」


カイル(サンキュ!!20個くれ!!)


バルト(そんなに食うの!?)


バリボリ


カイル(よし、これで大丈夫。リゼ、キスしよう!!)


リゼ(え!?嫌すぎる!!」


カイル(大丈夫!!キ〇リトールガム食べたから!!)


リゼ(そもそもカイルとなんて嫌だ!!)


カイル(それはどうしようもねえ!!)


スピカ(リゼさん。世界の命運がかかってます。お願いします)


リゼ(えー…??)


スピカ(もしキスしてくれたら、バルトさんが付き合ってあげるか多分考えるかもしれない、と言ってますよ)


リゼ(限りなく可能性が低い!!)


バルト(リゼ頼む。世界平和がかかってるんだ…)


リゼ(ま、まあ…バルトが言うなら…)


バルト(ありがとう、リゼ!!)


リゼ(その代わり、村に戻ったら、デート付き合ってよね!!)


カイル(は??それはダメ!!)


リゼ(アンタはうっさい!!)


バルト(遊びに行くくらいなら、全然いいぞ)


リゼ(やった!!)


カイル(じゃあ、俺も行くわ)


スピカ(なら、私も行きます)


リゼ(アンタ達は来なくていい!!)


魔王「何を4人でゴニョゴニョ話してるんだ??」


カイル「待たせたな。今から俺達でキスをするぜ!!」


リゼ「マジ最悪……」


魔王「なんか、彼女の顔が死んでるが大丈夫か??」


カイル「ああ、大丈夫だ。リゼは嬉しすぎるとこの顔になるんだ。」


魔王「そ、そうか…(困惑)」


カイル「よしいくぞ、リゼ」


リゼ「もう好きにして…」


カイル「ズキュゥゥゥン!!!」


リゼ「…………………」


カイル「…………………」


リゼ「おええええええええ」


カイル「なんで!?!?」


リゼ「ミントくっさ!!マジで無理!!」


カイル「ええ!?!?」


バルト「マジか(笑)」


カイル「おいバルト!!騙したなてめえ!?(笑)」


バルト「お前が食べ過ぎるからだろうが!!」


魔王「うんうん。やはりキスは素晴らしい。マジで羨ましいわ。清廉潔白に生きて善行を積んでいれば、どんなダメダメなクズでも、いつかは彼女が作れてキスができるってことだな。」


カイル「…なんか俺、ディスられてる??」


魔王「ありがとう。今度こそ世直しの旅に出るよ」


カイル「ああ。頑張ってくれ。絶対に投げ出すなよ??」


魔王「ああ。もちろんだ」


魔王の嫁1~4「「「「魔王様~~!!待って~~♥!!」」」」


魔王「げ!?また追ってきた!!じゃあな!!」


カイル「あそこまで求められてたら、むしろ幸せじゃないのか…??(笑)」


バルト「しかし危なかったな。これで世界の平和は守られた(笑)」


カイル「いやホントに(笑) 超ヒヤヒヤしたわ」


スピカ「まさに世界の存命を賭けたキスでしたね(笑)」


リゼ「笑い事じゃないわよ…マジで臭かったし」


カイル「あんま臭い臭い言わないで!?普通に傷つく!!」


リゼ「振り返ると、ホントバカみたいな最終決戦だったわね…(笑)」


スピカ「いえ、最終決戦に限らず、基本的にバカやってますよ。私達(笑)」


バルト「よくまあ、こんなだけバカやって、色々解決できたよな(笑)」


カイル「お前ら、気を抜きすぎだ!!家に帰るまでが冒険だぞ!!」


リゼ・バルト・スピカ「「「遠足か!!」」」


リゼ「でもまあ、楽しかったし、嫌いじゃないわよ…?こういう旅も」


バルト「肝心の四角関係は、まったく解決しなかったけどな(笑)」


カイル「確かに!!」


スピカ「いえいえ。確実に進展しましたよ。私達の友情は深まりました」


バルト「友情が深まると、余計こじれるような…?(笑)」


カイル「そういや最終決戦終わったな!!じゃあ今からフリー告白か!!」


バルト「フリー告白って何!?」


リゼ「あたし、前からバルトのことが好きでした!!付き合ってください!!」


バルト「え!?なら俺は、昔からスピカことが好きでした!!付き合ってください!!」


スピカ「私、生まれる前から勇者様が好きでした!!付き合ってください!!」


カイル「生まれる前!?でもごめん、俺はリゼが好きだ!!付き合ってください!!」


リゼ「無限ループじゃねえか!!どうすんだこれ!!」


スピカ「しょうがないでしょう。四角関係なんだから」


リゼ「そんなこと言って諦めてたら、いつまでも前に進まないでしょうが!!」


スピカ「ホント文句ばっかでギャーギャーうるさいですね。このメス猿は」


リゼ「やかましいわメスゴリラ!!」


スピカ「ああん!?マジで〇しますよ??」


リゼ「上等よ!!返り討ちにしてくれるわ!!」


スピカ「ちょうどいいですね。リゼさんを〇して、勇者様を私のものにします!!」


リゼ「それはこっちのセリフよ。アンタを〇してバルトの心を取り戻す!!」


スピカ「ムキイイイイイ!!」


リゼ「ウキイイイイイ!!」


ドカバキボカスカ


バルト「最後の最後までケンカとは、俺達らしいな(笑)」


カイル「まあでも言ってることは正しいな」


バルト「は??」


カイル「バルトが死ねば、俺がリゼの心をゲットできる、ということだ!!」


バルト「ほう…??お前みたいなバカが、俺を倒せると思ってんのか…?(笑)」


カイル「楽勝楽勝。魔王を倒したのも、実質この俺だし」


バルト「お前じゃない。キスだ」


カイル「いや、キスをした俺だ」


バルト「いや、キスを許したリゼだ」


カイル「いや、リゼにキスを許してもらった俺だ」


リゼ・スピカ「「どっちでもいいわ(です)!!」」


平和なツッコミが、今日もまた響き渡る。

どうやら、彼らの四角関係はまだまだ続きそうだ。


~完~

これでこの話は終了です。

ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。

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