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盗賊の村 その3

バルト「まったく…カイルはどこに行ったんだ…?」


リゼ「結局財布はとられるし…本当に厄日よ今日は」


スピカ「何だか、下手すると身ぐるみ全部はがされそうな勢いで睨みつけてきてませんか…?」


バルト(ス、スピカの身ぐるみがはがされる!?そ、それはちょっと見てみたいかも…)


リゼ「あれ?バルト、鼻血出てるわよ?」


バルト「!?え、あ、す、すまん!!つい興奮して…」


リゼ・スピカ「「興奮…?」」


リゼ「もう、しょーがないわね…ほ、ほら!!その血、あたしが拭いてあげるわ!!」


バルト「お、おう…すまない」


バルト(ついついスピカの裸を妄想してしまった…いかんいかん!!)


リゼ(キャー!!バルトの役に立てちゃった!!)


カイル「おい!!お前ら!!無事か!?」


スピカ「あ、勇者様!!…と2人の盗賊??」


バルト「おーカイル!!どこ行ってたんだよ」


リゼ「そうよ!!ずっと探してたんだから!!」


カイル「すまんすまん。このアホ盗賊2人をずっと追いかけててさ…」


土路・郷「「ど、どーも…えへへ…」」


リゼ「で、無事に財布は取り戻せたの!?」


カイル「ああ。無事に300ゴールド取り返したぜ」


リゼ「所持金300ゴールド!?やっす!!」


バルト「なんでお前、そんな金ないの?(笑)」


カイル「競馬とパチンコでほとんど使い果たした」


バルト「勇者がしていい金の使い道じゃねえ!!」


カイル「冗談冗談。ちゃんと宝くじ100枚買ったから大丈夫」


バルト「何が大丈夫!?」


カイル「いや当たるでしょっていう。1枚くらい」


リゼ「あんたバカァ!?あんなの当たらないのが普通でしょうが!!」


カイル「え!?そうなの!?」


バルト「てかもう少し勇者らしい使い方をしろ!!」


カイル「勇者らしい使い方って何だよ!!」


バルト「えーーと、貧しい人々に寄付するとか、ユ〇セフに募金するとか」


カイル「嫌だ!!俺も自分のために使いたい使いたい使いたい!!」


リゼ・バルト「「子供か!!」」


スピカ(わかってますよ勇者様。あなたが本当は募金をしている事…)


カイル「で、俺はこの村を救いたい!!」


リゼ「は??」


バルト「どうやって??」


カイル「名付けて、「全員ボコボコ改心作戦」!!」


リゼ「わかりやす!!」


バルト「聞くまでもなく何となくわかったわ…(笑)」


カイル「盗賊を全員ボコボコにして、改心させる!!」


バルト「ホントにそのまんまだな!!」


カイル「よし。スピカ、バックアップは頼む!!」


スピカ「りょーかいです!!」


カイル「いくぞ!!」


バルト「なんだかよくわからねえが、盗賊全員ボコボコにするんだな!?」


リゼ「しょーがないわね…」


カイル「いいか、殺すなよ!?うまく手加減しろよ!?」


バルト「オイオイ誰に言ってんだよ。まったく」


カイル「?いや、バルトにだけど…?」


バルト「そういうことじゃねえ!!」


カイル「は??どういうこと??」


バルト「もういいわ!!」


カイル「どりゃあああああああ!!」バキイ!


バルト「うりゃああああああ!!」ドゴオ!


リゼ「ファイヤー!!サンダガ!!」ズドーン!!ドカーン!!


盗賊1「ひいいいいいい!!」


盗賊2「ぐあああああああ!!」


ドタバタ


盗賊3「コイツら、滅茶苦茶つええぞ!?」


盗賊4「ヤベエ、逃げろ!!」


スピカ「逃がしませんよ…?」


盗賊4「…オイオイ。か弱い僧侶さんに、何ができるのかな??(笑)」


スピカ「テメエを殴り殺すことができます(笑)」


盗賊4「え??」


バキボコボカスカボコボコ


盗賊4「い、いだい…」


盗賊5「な…なんて僧侶だ…」


盗賊4「僧侶じゃなくて、暴力ゴリラだろ…」


スピカ「何か言いましたか??」


盗賊4・盗賊5「「い、いえ何でもナイッス!!」」


盗賊46「おい!!飛び道具を使え!!」


盗賊47「やっちまえ!!あのクソ勇者を!!」


盗賊48「いけ!!協力して全員でかかれ!!」


カイル「うおりゃああああ!!」


バルト「だりゃあああああ!!」


ギインガイン!!ドカバキイ!!


カイル「ハアハア…マジで疲れた…」


バルト「普通に結構しんどいな…」


リゼ「そりゃそうよ…向こうが何人いると思ってんのよ…」


盗賊48「た、たった4人でこの人数のエリート盗賊を蹴散らすなとは…なんて強い奴らだ…」


バタンキュー


バルト「エリート盗賊って何!?」


カイル「しかしまあ、これで全員倒しただろ。」


バルト「まあな。俺が軽く30人は倒したからな。」


リゼ「キャーー!!バルトすごーい!!」


カイル「イライライライライラ」


カイル「え?30人ごときでそんなイキってんの??笑うわ。ちな俺は40人」


バルト「数え間違えたわ。俺50人だった」


カイル「いや。俺は60人倒したから」


土路「あの…この村全部で50人しか住んでないんですけど…」


郷「全員知り合いなんで、多分間違いないかと…」


カイル「…………………」


バルト「…………………」


カイル・バルト「「うるせえ!!」」


ドカバキイ!!


土路・郷「「理不尽!!」」


カイル「俺の方が倒した!!」


バルト「いーや俺の方が倒した!!」


スピカ「おそらくですが、もう全員倒しましたよ(笑)」


カイル「え??マジ??」


バルト「意外とあっけなかったな」


土路「ひ、ひでえ…ここまでボコボコにしなくたって…」


郷「ホントだよ…少しおしゃべりした仲じゃねえか…」


カイル「しょうがねえだろ。お前らを更生させるためだ」


土路「更生…?」


カイル「おいてめえら!!」


盗賊全員「「「は、はひ!?」」」


カイル「俺達は来月、この村に帰ってくる。その時までに、この村の荒廃した畑を耕しておくこと」


カイル「もし次に俺達がここに戻ってくるまでにできてなかったら、全員半殺し!!」


盗賊1「ダニィ!?」


盗賊3「ふざけんな!!」


盗賊8「この人でなし!!」


盗賊15「鬼畜勇者!!」


盗賊20「クソ勇者!!」


盗賊20「カス勇者!!」


盗賊20「ゴミ勇者!!」


カイル「おい盗賊20!!テメエだけは特に許さん!!」


カイル「畑を作ればいいだけの話だろうが!!しかもまだ1ヶ月もあるんだぞ??」


土路「でもさ、作り方とかよくわからねえし…」


カイル「ggrks」


土路「ネットなんてこの世界にねーわ!!」


カイル「おいお前。確か農家って言ってたよな??」


郷「あれー??そんなこと言ってたかなー??」


カイル「お前の自己紹介、録音してた」


郷「あの時の!?てか盗聴じゃん!!」


カイル「まあそういうわけで、詳しいことはコイツに聞いてくれ」


郷「え、ちょ」


カイル「それから、この村から逃げようとか考えるなよ??」


盗賊全員「「「え???」」」


スピカ「この村の1人1人の顔と名前は記憶したので。もし逃げたら、私達が地の果てまで追いかけて

捕らえて〇します(笑)」


土路「何この勇者一行!!怖すぎ!!」


カイル「わかったかゴルア!!テメエらはもう逃げられねえからな!!」


郷「ひいい!!わかりました!!」


土路「やりますやります!!」


カイル「よろしい(笑)」


リゼ「もはや、ただの脅迫ね…(笑)」


バルト「まあでも、こんくらいしないと一度道を外れた人間は、中々戻ってこれねえからな。カイルにしては考えた方なんじゃねーの?」


リゼ「でも根本から変えないと。カイルがいなくなった後、何するかわからないわよ??」


バルト「まあそれはそうだが…(笑) まああのバカを信じてやろうぜ!」


リゼ「まあ、バルトがそこまで言うなら…」


カイル「へっへっへ。これで、あの盗賊達も心を入れ替えるはずだ!!」


バルト「楽観的だなあ…多分今はお前を〇そうとしか思ってないと思うよ?(笑)」


カイル「畑を耕して、作物を1から作って、販売して初めてお金が得られるんだ。お金を稼ぐことがどれだけ大変なことなのか、身をもって学習してもらう!!」


リゼ「あら。アンタにしてはまともなこと言うじゃない」


スピカ「流石は勇者様!!そこにシビれる憧れるう!!」


カイル「この作業を通して、何かを1から作ることの楽しさや、汗水たらして働いて、苦労した先にある達成感を知れば、きっと改心できる!!」


カイル「そしたらあいつらも、もう他人のお金を盗むなんてことはしなくなるはずだ!!」


リゼ「どうしちゃったの…カイル…?」


バルト「ああ…頭でも打ったか…?」


カイル「失礼だなテメエら!!俺は元々マトモだろうが!!」


バルト・リゼ「「どこがだよ!!」」


~完~

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