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盗賊の村 その1

カイル「よっしゃ、次の村に着いたぜ!!」


バルト「あー歩き疲れた…」


リゼ「早く宿屋見つけましょ」


スピカ「そうですね」


「…………………」


「ニヤニヤ」


「…………………」


「ヒソヒソ」


「…………………」


「クックック」


「…………………」


リゼ「なんか、みんなからの視線が怖いんだけど…」


スピカ「わかります。なんだか、狙われてる気がしますね…」


バルト「ああ…なんか嫌な感じだ…」


カイル「え??何それ??俺は何も感じないんだけど??」


ドン!!


???「あっと、失礼。」


カイル「いえいえ。こちらこそ」


バルト「おい!!バカイル!!財布盗まれてるぞ!?」


カイル「ええ!?あ、マジじゃん!!すげーなお前、よく気づいたな!!」


バルト「言ってる場合か!!あいつを追うぞ!!」


カイル「てかお前、バカイルってなんだよ!!誰がバカだ!!」


バルト「だから言ってる場合か!!」


スピカ「ちょっと、誰かその人を捕まえてください!!」


バルト「そいつを捕まえてくれ!!そいつは泥棒だ!!」


ドン!!ドン!!ドン!!


バルト「いった!!」


リゼ「いたい!!」


スピカ「痛いです…!!」


???「ニヤニヤ」


???「ちょろいな(笑)」


バルト「な、なんだアンタら…」


リゼ「あ!!財布がない!!」


スピカ「え!?あ、私も!!」


バルト「俺もねえ!!ってことは…」


???「ありがとな。バカな勇者パーティーさん(笑)」


???「じゃあねー!!(笑)」


スピカ「待てやコラアアアアアア!!」


バルト「ぶっ〇したるわコラアアアアア!!」


リゼ「ちょ、ちょっと落ち着いてスピカ!!バルト!!」


スピカ「マジでミンチにしたるわ、骨も残らず粉々にしてくれるわ!!」


リゼ「あたし、スピカが本当に僧侶か疑問に思う時があるわ…(笑)」


スピカ「すいません。たまに我を忘れてしまいます。テヘペロ」


リゼ「今更かわい子ぶるな!!」


バルト「なんて逃げ足の速い奴だ…」


リゼ「あれ?カイルは??」


スピカ「ものすごい勢いで最初の泥棒を追いかけていきました(笑)」




カイル「うおおおおおおおお!!待てやオラアアアアアア」


泥棒1「何コイツ!?足はっや!!」


ガシイ


泥棒1「いてえ!!」


カイル「さあ、俺の財布を返してもらおうか!!」


泥棒1「は、離せ!!」


カイル「財布を返してくれたら、離してやろうか悩むことを考えてやらんこともない」


泥棒1「離されるまでの道のり長!!」


カイル「おい早く返せ。」


グググググググ


泥棒1「いでででででででで!!わかった、返すから!!」


カイル「よし。金は全額残ってるな」


泥棒1「…………………」


カイル「…………………」


グググググググ


泥棒1「おいちょっと!!全然離してくれねえじゃん!!」


カイル「だから、考えてあげたじゃん」


泥棒1「マジで考えるだけだったのかよ!!普通はちゃんと離すだろ!!」


カイル「で、なんでこんなことしたんだ??」


泥棒1「…お前に話すことは何にもない」


カイル「仕方ない。じゃあ拷問しよう」


泥棒1「え!?アンタ、本当に勇者!?」


カイル「冗談だよ、冗談(笑)」


泥棒1「こっわ!!何この人怖すぎ!!」


カイル「で、話してくれる??」


泥棒1「じ、実は生活が苦しくてこんなことをしてしまいました…」


カイル「そっか。じゃあ警察に行こう」


泥棒1「え!?事情を聞いただけ!?」


カイル「当たり前だろ。だって俺にはどうすることもできねえもん(笑)」


泥棒1「冷た!!勇者、思ったより冷た!!」


カイル「で、この町の警察署はどこだ??」


泥棒1「…………………」


カイル「おい、なんとか言え」


泥棒1「あ、ああ…あの家だよ、あの家」


カイル「あのボロ家?とても自警団には見えないが…」


泥棒1「この村には貧乏人しかいねえんだよ」


カイル「そうなのか…ごめんくださーい」


???「………………」


カイル「あれ?誰もいないのか?」


ガラララ


ドン!!


カイル「いてえ!!何すんだ!!」


泥棒2「よっしゃあ!!財布ゲット!!逃げろ!!」


泥棒1「見てみろよその財布、パンパンだぜ!!」


泥棒2「何ゴールド入ってるんだろうな。グヘヘ」


カイル「あ、おいてめえら!!」


泥棒1「分け前は、俺が9でお前が1な」


泥棒2「はあ!?てめえはあのアホ勇者に捕まってただけだろうが!!」


泥棒1「なんだと!?俺のおかげでその財布が取れたようなもんだろうが!!」


泥棒2「いーやお前はただマヌケだっただけ。これは俺のもんだ!!」


泥棒1「うるせえ!!俺にその財布を寄越せ!!」


カイル「うおおおおおおおお!!」


泥棒2「ゲ!?!?」


泥棒1「ヤバイ!!まだ追いかけてきてるぞ!!」


カイル「返せ俺の300ゴールドオオオオオ!!」


泥棒2「…300ゴールド!?おい、コイツ全然金ねえじゃねえか!!」(※300円くらい)


泥棒1「バカな!!財布は滅茶苦茶重かったのに!?」


泥棒2「1ゴールド硬貨が、300枚あるんだが…」


泥棒1「なんだコイツ!?重くなるだろ!?」


カイル「そっちの方が金持ちに見えるだろうがアアアアア!!」


泥棒1「くっだらな!!何この見栄張り勇者!?」


泥棒2「てか足はっや!!なんだこいつ!?」


泥棒1「たかが300ゴールドに、とんでもない執着心だ!!」


泥棒2「追いつかれるぞ!?」


カイル「だりゃああああ!!」


泥棒1・泥棒2「「ギャアアアアアアアアアア!!」」」




リゼ「あいつら…あっという間に逃げられたわね…」


スピカ「まさか、こんなにたくさん盗賊がいるなんて…」


バルト「どうするか…探すか??」


スピカ「探しましょう。あのお金がないと、今日も宿に泊れません」


リゼ「そうね。あの財布にはクレジットカードやキャッシュカードが入ってるから」


バルト「現実世界か!!」


リゼ「それに友達とのプリクラも入ってるし」


バルト「JKか!!」


スピカ「ところでさっきから、人の姿を見かけませんね…」


バルト「ああ。最初はあんなに色んな人がいたのにな」


リゼ「なんか、やっぱり変よ、この村…」


バルト「ちょっと、その辺の家の人に聞いてみよう」


スピカ「そうですね」


コンコン


バルト「すいませーん」


???「………………」


バルト「あれ?誰もいないのか?すいませーん」


ガラララ


ドン!!


バルト「いって!!なにすんだ!!」


???「チッ。なんだよコイツ、財布持ってねえのかよ…」


バルト「な、なんだお前!?おいコラ待て!!」


???「金のない奴に用はねえ!!」


バルト「あ、おい待てコラアアア!!」


ダダダダダダダダ


バルト「ゼエゼエ……足はっや……」


リゼ「あ、バルトどうだった??ダメだった??」


バルト「ダメだな…足が速すぎる。あれに追い付けるのはおそらくカイルくらいだろうな…」


リゼ「肝心のあのバカはどっか行っちゃったし…」


スピカ「一体、この村はどうなってるんでしょう…?盗賊しかいない…?」


~続く~

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