表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/40

モンスターの村 その3

~宿から少し離れた洞穴~


存微「まずいな…このままだとバレてしまう…」


???「…………………」


存微「もう大丈夫だ。出てきていいぞ」


巨大モンスター「グルルル…」


存微「このままあいつらにここで長い間居座られると、こいつと共存していることがいつかはバレてしまう…それだけはなんとしてでも避けなければ…」


カイル「あのーすいません!!」


存微「うひゃああ!?ビックリした……」


カイル「あのーすいません。今日の夜ご飯はまだですか??」


存微「今は朝の10時ですが!?」


カイル「そっか。もう朝なのか…じゃあ朝ご飯はまだですか??」


存微「てゆうか、うちホテルでも旅館でもねえから!!飯なんてついてねえよ!!」


カイル「え!?そうなの!?」


存微「当たり前だ。はよ家から出てけ」


カイル「急に滅茶苦茶態度悪くなった!!てかそういやここはどこだ…?」


存微「いや、それはその…」


巨大モンスター「ガルルルル…」


カイル「うん??何か今変な鳴き声しなかったか!?」


存微「気のせい気のせい気のせいですよ!!私のお腹の音ですよ!!いやーお恥ずかしい、マジでお腹減りましたよねー!!」


カイル「なんだ、おっさんも腹減ってたのかよ(笑)」


カイル「…で、この場所はなn」

存微「さあさあさあさあ。ご飯を食べに早く宿に戻りましょう!!」


カイル「マジで!?朝飯出してくれるの!?」


存微「スペシャル朝ご飯をごちそうします!!私の家はサービスが売りですから!!」


カイル「いーねゾンビさん!!なら帰ろ帰ろ!!」


存微「ええ、帰りましょう!!」


存微(あっぶねー…マジでバレるところだった…この勇者がアホでマジでよかった…)


カイル「で、何を食べさせてくれるんですか!?」


存微「それは、向こうについてからのお楽しみです!!」


カイル「よっしゃー!!クソ楽しみ!!」


存微(クックック。覚悟しやがれ。必ずお前らをここから追い出してやる…)


~30分後~


カイル「マジで腹減ったな…」


リゼ「お腹減りすぎて全く眠れない…」


スピカ「昨日の夜も、結局何も食べてないですもんね…」


バルト「カイル、本当にあのおっさん朝飯くれるのか?」


カイル「もちろん!後で部屋に届けるって!」


存微「皆さん、ご飯ができました!!」


カイル「マジで!?やった!!神すぎ!!」


存微「はいどうぞ。カップ麵でございます」


バルト「…まあ、もらえるだけありがたい!!」


リゼ「そ、そうね!!贅沢は言えないわ!!」


カイル「全然俺は嬉しいぜ!!ありがとう!!」


存微「いえいえ。無料ではございません」


カイル・リゼ「「は??」」


存微「カップ麵1つ、10000ゴールドになります」


カイル・リゼ・バルト「「「高!!」」」


カイル「高すぎるだろ!!」


バルト「足元見やがって…」


リゼ「腹立つわね…」


スピカ「どうします…?」


カイル「でも腹が減ったんだよなあ…」


リゼ「私も…」


バルト「でもカップ麵1つに10000ゴールドかあ…」(※1ゴールド=1円くらい)


スピカ「皆さん!!ここは我慢しましょう!!」


カイル「流石になあ…?」


バルト「いくらなんでも高すぎるもんな…」


存微「そうですかあ。では私が先にいただきますね(笑)」


カイル・リゼ・バルト「「「は??」」」


存微「お湯を注いで…と。3分ですね」


カイル「……………………」


リゼ「……………………」


バルト「……………………」


スピカ「……………………」


スピカ「あの、なぜこの部屋で食べるのでしょうか…?」


存微「いえいえ。お構いなく」


バルト「こっちが気になるんだよ!!」


存微「すいませんねえ。お湯がここでしか作れないもので(笑)」


バルト「なんでだよ!!さっさと厨房帰れ!!」


存微「ないですよそんなもの」


バルト「え??」


存微「私、365日カップラーメンを食べて生きているので」


リゼ「超絶不健康!!」


存微「なので、お構いなく(笑)」


カイル「……………………」


リゼ「……………………」


バルト「……………………」


スピカ「……………………」


存微「お、できた~~!!」


カパッ


存微「う~~~ん、いい香り。これを食べないなんて、もったいないなあ(笑)」


カイル「……………………」


リゼ「……………………」


バルト「……………………」


スピカ「……………………」


フーフー


ズルルルルルル


存微「うま!!やっぱりカップヌードルは美味しいなあ!!」


ズズズズズズズ


存微「スープもうまい!!この味がたまらんのよ!!」


カイル「うるせえええええええ!!寄越せえええええええ!!」


リゼ「買う買う買う買う買います!!絶対に買う!!」


バルト「1人1個だ!!早くくれ!!金は払う!!」


存微「なんだ。しょーがないですねえ…はい」


カイル「え?」


リゼ「は?」


バルト「なにこれ?」


存微「何って、カップ麵ですが??」


カイル「いや、麵しか入ってないけど??」


存微「あー、スープの粉とカヤクは別売りです」


カイル・リゼ・バルト「「「はあああああああああああ!?!?!?」」」


カイル「おいコラてめえ、ええ加減にせえよ!?」


バルト「あんま勇者一行舐めてっと、シバくぞゴルア!!」


リゼ「ファイヤーで焼きゾンビにすっぞおるあ!!」


存微「ひいい!?宿主に暴力なんて…とんでもない勇者だ!!信じられない!!」


カイル・リゼ・バルト「「「イライライライライラ」」」


バルト「……すまなかった。で、何円だ!?」


存微「スープの粉が5000ゴールド、カヤクが2000ゴールドです(笑)」


カイル・リゼ・バルト「「「イライライライライラ」」」


バルト「………………両方買うよ」


カイル「俺はスープだけ買う!!」


リゼ「あたしも!!」


存微「お買い上げ、あざーーーす!!」


バルト「これで、やっと食えるのか!!」


カイル「やったー!!」


スピカ「あの……存微さん」


存微「はい?」


スピカ「お湯は…どこでしょうか…?」


存微「あー、お湯は1人3000ゴールドにて提供しております(笑)」


カイル「いい加減にしろよてめええええええええ!!」


リゼ「マジで焼き殺す!!」


バルト「流石にキレたわ。本当にこの宿を破壊する」


存微「冗談ですよ。本当は1000ゴールドです(笑)」


カイル・リゼ・バルト「「「どっちにしろクソだわ!!」」」


バルト「はあ…はあ…だが買うしかねえ…」


リゼ「マジでムカつくわ、コイツ…」


カイル「でも、これで全部揃ったはずだ…」


バルト「そうだな…」


スピカ「あ…お箸が…」


カイル・リゼ・バルト「「「あ…」」」


存微「ニヤニヤニヤニヤ」


存微「お箸は、1膳1000ゴーr」

ドン!!バキイ!!


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


スピカ「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス」


リゼ「ヤバイ!!スピカがブチギレた!!」


カイル「大変だ!!アンタ逃げろ!!」


バルト「俺らが抑えてるうちに早く!!」


存微「え?え!?」


カイル「スピカは普段温厚だけど、マジギレすると誰にも手が付けられないほど狂暴化するんだ!!」


存微「なんで僧侶してんの!?そんな人が!!」


スピカ「マジデコロスナグルヒキチギルミンチニスル」


存微「ひいいいいいいい!!」


カイル「おい、犠牲者が出る前に俺達で何とかするぞ!!」


リゼ・バルト「「おうよ!!」」


バキイ!!ドゴオ!!ドカン!!


カイル「ぐああああああああああ!!」


リゼ「キャアアアアアアアア!!」


バルト「やーらーれーたーーーー!!」


存微「ひいいいいいいいいいい!!とんでもない僧侶だ、逃げろ!!」


スピカ「フーー、フーー、フウウウウウ…………ヒール!!」


スピカ「皆さん、演技お疲れ様でした」


カイル「おう。スピカ、回復サンキュー」


バルト「回復役のスピカにしかできない芸当だよな(笑)」


リゼ「でも痛かったわ…相変わらずバカ(ぢから)ね…」


スピカ「勇者様、バルトさん、痛い思いをさせてしまい、本当に申し訳ありません…」


リゼ「いや、あたしは!?」


カイル「いやいや大丈夫よ。あのままだと、あの腐れ宿主に何円むしり取られるかわかったもんじゃなかったし(笑)」


バルト「本当にウザい奴だったぜ…まさかカップ麵をバラバラで売ってくれるとはな…」


スピカ「とんでもないドケチでしたね…流石の私も衝撃でした」


リゼ「ちょっと!!無視しないでよ!!」


スピカ「ハイハイ。ゴメンゴメン」


リゼ「雑!!マジで張り倒すわよ!?」


カイル「おいおいケンカすんなって。カップ麵食おうや」


バルト「そうだな。お湯もちゃんとここに残ってるし」


リゼ「あ……お箸は……?」


カイル・バルト・スピカ「「「あ………」」」


リゼ「ちょっと!!アンタがぶちギレるの早すぎるのよ!!」


スピカ「勇者様。バルトさん、本当にすいません!!」


カイル「いやいや全然いいよ(笑)」


バルト「別に、箸なくても流し込んで食えるしな(笑)」


リゼ「だから、あたしにも謝れ!!」


スピカ「うるさいわね。このサル女。さっきからキーキーと」


リゼ「ぬわんですってええええええ!?大体アンタねえ、日頃から怒りっぽすぎるのよ!!だから今回みたいに無計画にブチギレたりするのよ!!」


スピカ「今回のは怒った演技よ!!そもそもアンタ以外にブチギレたことなんてないわ!!」


リゼ「演技!?素でブチギレてるかと思ったわ(笑) アンタみたいな怒りっぽいゴリラ女に、そんな器用なことできないと思ってるから(笑)」


スピカ「ほざけ!!このクソ猿!!」


リゼ「うっさい!!メスゴリラ!!」


スピカ「ムキイイイイイイ」


リゼ「ウキイイイイイイ」


カイル「あーうま。やっぱり醬油味が一番だわ」


バルト「マジでカップ麵って、たまに無性に食いたくなるよなあ…」


~続く~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ