生贄の村 その2
~山の入り口にて~
ゴブリン「何だてめえら!?」
魔導士「生贄は1人だけのはずだ!!」
カイル「俺達は、この娘の護衛だ!」
ゴブリン「そんな話は聞いてない」
魔導士「てめえらは、ここで死んでもらう」
バルト「やってみろよ(笑)」
魔導士「スリープ!!」
カイル「あ、スピカが眠らされた!!」
バルト「なんだと!?うおおおおおおおお!!」
ドカバキイ!!
バルト「よし、敵は倒した!!」
カイル「まずいな…全然起きねえぞ…?」
リゼ「運ぶしかないわね…」
カイル「よし、俺が運ぼう」
バルト「いや、俺が運ぼう」
カイル「なんでだよ、ここは俺に任せろ」
バルト「お前じゃ不安だ。俺が運ぶ」
カイル「はあ!?俺のどこが不安なんだよ!!」
バルト「お前より、俺の方が絶対に強いからな。お前の場合、スピカを背負ってる間にモンスターにやられるかもしれん」
カイル「なんだと!?ほざきやがれ!!」
リゼ「ちょっと!!どっちでもいいわ!!早くしなさいよ!!」
カイル「よし、わかった!!俺がリゼを運ぶ!!それで手を打とう!!」
リゼ「はあ!?いや、あたし別に1人で歩けるんだけど!?」
バルト「よし、それで手を打とう!!」
リゼ「ちょっと、バルト!!」
カイル「よっしゃあああ!!さあ、リゼ。俺の胸に飛び込んで…」
リゼ「絶対に嫌!!」
バルト「頼むよ、リゼ…」
リゼ「バ、バルトがそこまで言うなら…」
バルト「よし、じゃあそれで」
リゼ「でも、あたしがバルトに運ばれたい!!」
カイル・バルト「「え??」」
リゼ「あたしをバルトが運んで、スピカをカイルが運んで??」
バルト「え、えーと…」
カイル「ガーーーーーン…」
リゼ「そ、それはちょっと…」
カイル「え、なんで??」
カイル「なんで、俺じゃダメなの??え、ねえなんで??」
バルト「ほ、ほら!!カイルがメンタル崩壊しちゃったじゃんか!!こうなるとコイツ、マジでめんどくさいから、な??カイルでよろしく!!」
リゼ「そ、そんなあ…」
カイル「お、お、おおお俺じゃ、そそそそんな嫌か…?」
リゼ「そ、そんなことないよ…?べ、別に、カイルだから、嫌ってわけじゃないよ…?」
カイル(可愛いいいいいいいい!!ツンデレはマジで神!!)
カイル「やったああああ!!リゼ!!後は俺に任せろ!!」
ガシイ!!
リゼ「キャアアアアアア!!セクハラアアアアア!!」
魔導士「スキあり!!コンフューズ(混乱魔法)!!」
リゼ「あ、カイルが混乱させられた!!」
バルト「まだ生きてたのかてめえ!!」
リゼ「カ、カイル…?」
カイル「…ウヘヘヘ。リゼ、きゃわいいなあ。グヘヘ!!」
リゼ「うわあああああ!!キモ!!」
カイル「待って、リゼ!!キスしよ!!」
リゼ「キモキモキモキモ!!マジで死んで!!」
カイル「リーゼちゃーん!!しょんなこと言わないでえ!!」
バルト「…これ混乱というか、ただの酔っ払いのセクハラじゃねえか!!」
スピカ「それよりも、さっさとコイツを倒してしまいましょう!」
バルト「そうだな!」
リゼ「あ、私も呪文かけられちゃった(笑)」
バルト「(笑)じゃねーよ!!」
リゼ「バルトおおおおお!!しゅきいいいいい!!」
バルト「いや、お前もそのモードかい!!」
カイル「イライライライライラ」
カイル「バルトは〇ねえええええ!!」
バルト「うおおおおおおおお!!あっぶな!!」
リゼ「ちょっと、バルトになにしゅんのよ!!」
カイル「うるしぇえ!!しゅきだリジェ!!」
リゼ「やーや!!あたちバルトがしゅきだもん!!」
スピカ「なんか、2人とも赤ちゃんみたいになってませんか…?」
バルト「地獄絵図すぎる…」
カイル「リジェしゅきしゅきしゅきしゅき!!」
バルト「酔っ払いカイル、リゼに滅茶苦茶アプローチしてんな…(笑)」
バルト「実は本当にリゼのこと好きだったりして(笑) なあ、スピk」
バルト「って怖!!顔怖えよスピカ!!」
スピカ「そうですかあ…?別にいつも通りだと思いますがねえ…?イライライラ」
バルト「いやマジでヤバいよ!?鬼神みたいな顔してるよ!?」
スピカ「そうですか。まあとりあえず、リゼを〇しますね」
バルト「は??なんて??」
スピカ「はい。リゼを〇します」
バルト「怖すぎ!!ちょ、待って、どうした??」
スピカ「どうもしていません。絶対にミンチにして〇します」
バルト「おいいいいい!!誰か止めてえええええええ!!」
リゼ「はああ!?にゃによアンタ!!上等よ!!あたちを殺してみなシャイよ!!」
スピカ「はい。〇します」
バルト「こっわ!!何これ!?完全なる殺人マシーンだよ!!さっきから「〇します」しか言わないじゃん!!僧侶のしていい発言じゃないよ!?」
カイル「ウイー、ヒック…」
バルト「お前は、マジで酒でも飲んでんのか!?」
カイル「おるえのしゃけが、のめんのかあ!!」
バルト「なんかめんどくさい上司みたいなこと言いだした!!」
カイル「ならば、ぶち〇すしかないなあ…」
バルト「何でこいつら、2言目には人を殺そうとすんの!?治安悪!!」
カイル「ウイー、ヒック。ほら、飲もうぜ??バルトさんよお」
バルト「アルハラしてくんな!!マジでウゼエ!!」
カイル「まあ、バルトには無理か。俺に何もかも劣ってるし(笑)」
バルト「あ…?何だとてめえ…?」
カイル「単純な強さだけじゃなく、酒の強さでも負けてるなんて、マジでいい所ナシやな(笑)」
バルト「マジで〇す〇す〇す〇す!!」
カイル「上等じゃい!!やってやるZOY!!」
ドカバキボカスカ
魔導士「へへへ。ざまあねえな。次はあの生贄女にかけてやるぜ!!」
スピカ「いい加減にしろこのクソ魔導士!!」
バキイ!!
魔導士「え、何この僧侶…力つよ…」
バタンキュー
エルザ「あの…こんな調子で山の洞窟までたどり着けるんですか…?」
カイル「じぇーんじぇん大丈夫!!全く心配はいりゃない!!」
バルト「お前については心配しかないわ!!」
バルト「安心してくれ。俺とスピカが君を必ず無事に帰す!」
スピカ「私達2人だけは、信頼してください!」
エルザ「は、はあ…」
カイル「にゃんで俺とリジェは信用できねえんじゃ!!」
バルト「てめえはもう黙ってろ!!」
バキイ!
カイル「チーーーーン…」
スピカ「ついでにリゼも」
バキイ!
リゼ「ヒドイ!!」
リゼ「チーーーーン…」
~30分後~
バルト「さて、と。この洞窟か…」
スピカ「やっと着きましたね…」
エルザ「ありがとうございます。ここまで付き添っていただいて…」
バルト「何言ってんだ。これからだろ?」
カイル「とゆうか、ここまでの記憶が無いんだが…」
リゼ「なんで私、スピカに運ばれてるの…?」
バルト「いや、お前ら敵の魔導士に混乱させられたんだよ」
カイル・リゼ「「え!?マジで!?」」
スピカ「ホントに、重すぎて死ぬかと思いましたよ…もっとダイエットしてくださいね?」
リゼ「何だとゴルアアア!!アンタのそのブヨブヨボディよりはよっぽどマシだわ!!」
スピカ「何ですってえええええ!?」
バルト「おいリゼ!!ここまで運んでもらってなんて態度だ!!」
リゼ「はい…ごめんなさい…」
カイル「大丈夫大丈夫。重いって言っても俺よりは軽いから!」
リゼ「全くフォローになってねえ!!」
リゼ(てゆうか、混乱した時に余計なこと言ってないか心配だわ…)
カイル(俺、混乱してリゼに抱き着いたりしてないよな…?心配だわ…)
スピカ「さてと。あなたはそちらの岩陰に隠れていてくださいね」
エルザ「は、はい…お気をつけて!!」
バルト「おう!!任せとけ!!」
カイル「こっからいい所見せなきゃな!!」
リゼ「そうね。ボコボコにしましょ」
~続く~
 




