ギャンブルの村 その1
就職活動が終了したため、今後は1~2日に1話投稿します!!
今後も当小説をよろしくお願いします!!
カイル「次の村に着いたな」
バルト「良かった。この村には門番はいないみてえだ」
スピカ「あ!ここに村の名前が書いてありますよ」
リゼ「えーと、「ギャンブル村」?」
カイル「ギャンブル?なんだそれ?」
バルト「さあ?」
スピカ「なんか向こうに人だかりができてますよ?」
カイル「行ってみようぜ!」
「いけーいけー!」
「うおー!うおー!よっしゃー!」
「ざけんな!〇ねー!!」
カイル「なんだこれ…?」
バルト「馬を走らせて盛り上がってるのか?」
おっさん「なんだあんたら。知らんのか?これは競馬って呼ばれるスポーツさ」
カイル「へえ。馬の速さを競わせてるのか!」
おっさん「そうそう」
バルト「その割にはすごい盛り上がりようだな…」
おっさん「ああ。まあみんな自分の金がかかってるしな(笑)」
カイル「はあ!?」
おっさん「ん?どうした??」
カイル「自分の金って…どういうことだ??」
おっさん「言った通りだよ、自分の金を馬の勝敗に賭けてる」
カイル「馬の勝敗なんてただの運じゃん!」
バルト「よくそれに金を賭けられるな!?」
おっさん「お前ら、マジでわかってねーな。いいか?競馬っていうのはな、どの馬が調子が良くて、どの馬が悪いのか、それからレースの長さや騎手のすごさなども勝敗を分ける鍵になるんだ!!」
おっさん「つまり、競馬は運の勝負なんかじゃねえ!!これまでに培ってきた努力や知識、いわば自分の人生を賭けた壮絶な戦いなんだ!!」
リゼ「何を熱く語ってるんだこのおっさんは!?てか競馬に人生賭けんな!!」
スピカ「さあ、皆さん。こんな人ほっといて早く帰りまs」
カイル「うおおおおお!!」
バルト「かっけえええ!!」
リゼ・スピカ「「は??」」
カイル「おっさん!マジでかっけえよ!」
バルト「俺も、この熱い戦いに参加してえ!」
おっさん「ほうほう。お前たちは見込みがあるな。いいだろう!この俺についてこい!!」
カイル・バルト「「師匠!!」」
スピカ「ちょっとちょっと!!勇者様!!」
リゼ「はあ…終わった…」
おっさん「では貴様らに、俺がこれまでの人生で得た、競馬の極意を教えてやろう。」
カイル「マジで!?神過ぎる!!」
バルト「何なに!?おっさん!早速教えてくれ!」
おっさん「は??バカかお前ら。そんなのタダで教えるわけねーだろ(笑)」
カイル「え??」
バルト「は??」
おっさん「俺のこれまでの人生を賭けて得た知識だぞ??それをタダで教えることができるわけがない」
バルト「なんだそりゃ…なんだか怪s」
カイル「確かに!!アンタの言う通りだ!!金払うぜ!!」
バルト「おい!!お前正気か!?」
カイル「お前こそバカか!?おっさんのこれまでの人生を賭けて得た極意だぞ!?それを無料で教えてもらうって方が失礼だろうが!!」
バルト「まあそうだけど…でもこのおっさんが何者かもわからないし…」
カイル「こんな情熱にあふれるおっさんが、噓をついてるわけがねえだろ!!」
バルト「お前、初対面の人間をよくそこまで信頼できるな…」
カイル「人を信じる心、それが一番大事だろ!?バルト!!」
バルト「お、おう…じゃあもし詐欺だったr」
カイル「任せろ!!」
バルト「最後まで聞けや!!」
カイル「おっさん!!極意を教えてくれ!!」
おっさん「あいよ。10万ゴールドね」
バルト「金額がリアルなんだよなあ…読者のみんなはこういうの気をつけてねw」
カイル「よっしゃあ!!この情報があれば100%勝てる!!次のレースから行くぞ、バルト!!」
バルト「ハイハイ良かったね。ところで何ゴールド賭けるの?」
カイル「全財産!!」
バルト「バカかてめえ!!負けたらどうすんだ!!」
カイル「いやだって、あのおっさんがこの情報があれば10回?は勝てるって…」
バルト「10回…?」
バルト「で、そのおっさんはどこ行った??」
カイル「トイレだってさ」
バルト「お前、逃げられてるじゃねえか!!」
カイル「本当に疑り深いなあバルトは。見てろって。俺が当ててやるから(笑)」
バルト「ハイハイ…じゃあ早く証拠を見せてくれ…」
~30分後~
カイル「噓だろ…?…負けた……所持金0……」
バルト「ここまで予測できた展開は見たことがないな…」
カイル「バルト!!金を貸してくれ!!次は絶対勝つ!!」
バルト「ギャンブルでどん底に落ちる奴の典型か!!」
カイル「1000ゴールドでいーから!!お願い!!」
バルト「そして想像通り、おっさんは帰ってこないし…どうすんだ?お前だけ野宿になるぞ?これ(笑)」
カイル「だから次絶対に勝つから!!100ゴールドだけ貸してくれ!!」
バルト「あーもううるせえ!これ以上やるって言うなら、10倍にして返してもらうぞ??(笑)」
カイル「するする!!全然10倍にして返すから!!」
バルト「ガチの依存症じゃねーか!!みんなはこうならないようにね!!」
カイル「金貸して金貸して金貸して金貸して金貸して金金金金金金!!」
バルト「うわあ!!キモ!!もう貸してやるから黙れ!!」
~30分後~
カイル「……………………」
バルト「おいカイル。もう懲りただろ?帰るぞ?」
カイル「……勝っちゃった」
バルト「…は?」
カイル「勝っちゃった。100万ゴールド…」
バルト「は??」
カイル「100万ゴールド、ゲットしたわ…」
バルト「はあああああああああああ!?!?!?マジで!?!?!?」
バルト「どう考えても、負けてすっからかんになる流れだっただろ!?」
カイル「あのおっさんの指示通りにやったら、マジで勝てた!!」
バルト「マジでか!?あのおっさん、詐欺師じゃなかったんか!!」
カイル「やっぱり、人を信じて良かったわ!!」(※実際はこんなことありません)
バルト「奇跡だ…まさかあのおっさんがまともな人だったなんて…」
バルト「よっしゃ!!それならここから荒稼ぎしようぜ!!」
カイル「いや、これだけの金さえあればもう大丈夫じゃね??」
バルト「バカお前。確実に儲かる手段があるなら、それに乗らない手はねえよ!!」
カイル「…そうだな!!100万ゴールドを1000万ゴールドにしてやるか!!」
バルト「当然よ!!金持ちになって、高級武器や防具を買いまくろうぜ!!」
カイル「イエーイ!!」
カイル「ならバルトの全財産も加えようぜ!!極意を教えるからさ!!」
バルト「そうだな!!だって絶対勝てるもんな!!」
バルト(最初の1回は、どうせこのバカが何か間違えたんだろ(笑))
~30分後~
リゼ「…で、金が2人ともすっからかんになった、と。」
カイル「……………………」
バルト「……………………」
リゼ「これじゃあ、アンタらは宿泊まれないわよ…?」
カイル「え、まさか、野宿…?」
スピカ「まあ、そういうことになりますね…」
カイル「やだやだやだ!!」
リゼ「駄々こねるな!!そもそもアンタが競馬に金をつぎ込むからでしょ!?」
カイル「俺は勝ってたんだよ!!なのに次のレースをやろうとしたバルトが悪いんだろうが!!」
バルト「はあ!?そもそも俺の貸した金のおかげであのレースを勝てたんだろうが!!」
カイル「でもあそこでやめとけば、100万ゴールド得られたんだぞ!?弁償しろ!!」
バルト「うるせえ!!そもそもお前がおっさんの「10回に1回ならこの方法で勝てる」って言葉を忘れてたせいでこうなったんだろうが!!」
バルト「…てか10回に1回ってなんだよ!やっぱり詐欺じゃねえか!」
スピカ「10回に1回…?それって、どのようなアドバイスですか?」
カイル「え?「とりあえず3番目に人気の馬の単勝に賭けとけ」ってやつだけど…」
スピカ「あっっさ!!何そのアドバイス!?それなら確かに10回に1回は当たるとは思いますが…」
リゼ「10回に1回当たったところで、マイナスじゃない?(笑)」
バルト「…てめえ、そんなクソアドバイスに10万ゴールドも払ったのか!!どこが必勝法だよ!!」
カイル「うるせえ!!お前こそ、さっきまでは納得してたじゃねえか!!」
バルト「お前が悪い!!」
カイル「いーやお前が悪い!!」
リゼ「バルトは悪くないわ!!全部アンタが悪い!!」
カイル「なんで!?」
リゼ「バルトは運が悪かっただけよ!!」
カイル「いや、それはみんなそうだろ!!」
バルト「リゼ…なんていい奴だ…」
カイル「納得できねえ!!俺は1回勝ったんだぞ!?」
バルト「それからは全部負けてるじゃねえか!威張るな!」
スピカ「まあ今回でわかったでしょう。2人とも、ギャンブルにのめりこむのは良くないですよ?」
カイル・バルト「「はい…しゅいましぇんでした…」」
~夜~
バルト「結局、2人とも野宿になったな…」
カイル「まあいいじゃねえか。今の時期はまだ暖かいし」
バルト「まあな。金を少しでも節約しねえといけねえしな」
カイル「あーあ。あの時やめとけば100万ゴールドは俺のものだったのに…」
バルト「あーあ。競馬なんてしなければ俺の金はそのままだったのに…」
カイル「はあ。あの時バルトが唆さなければなー(笑)」
バルト「はあ。あの時バカイルが詐欺師に騙されなければなー(笑)」
カイル「何だとゴルア!!誰がバカだ!!」
バルト「やーいバーカバーカ!!(笑)」
カイル「ぶっ〇す!!」
???「…あの、お取込みのところすいません。そこの旅の方々」
カイル「はい??」
バルト「誰だアンタ?」
???「もしかしてですけど、今晩泊まる宿をお探しではないですか?」
カイル「そーだけど、泊まる金が無くて困ってんだ…」
バルト「そうそう。このバカのせいで無一文だから今。」
カイル「ああん!?」
???「それは素晴らしい!!」
カイル・バルト「「え…??」」
カイル「もしかして、無料で泊めてくれるとか!?」
???「いえ、そんなあなた方にオススメの場所があります!!」
カイル・バルト「「は??」」
???「こちらです。ご覧ください。」
カイル「な、なんだこれ…?」
バルト「これは、カジノ…?」
~続く~
 




