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絵美さん......なんて言った?

「ほんっとうに、ありがとうございました。絵美さん」

俺は感謝しても感謝しきれない。深々と頭を下げた。


「いえ。」

とまた冷たい声が返ってくる。

「なにか、お礼がしたいんだけど。」

「......。」

「ん?」

なんか小声で言ったか?


「じゃ.....私と付き合って」

「...........」

俺のこの............点々はどこまでも続きそうだ。


「あ 嫌ならいい。忘れて」

「嫌じゃない!」

あ、おっさんはちゃっかり受け入れたのだった。


もし、この子と愛を育くめばもしかしたら、そのまま嫁さんに。

でも、なんで俺?いきなり俺?くそ年上、一回はクソババアと結婚した俺?

そもそも年齢はマジで27か?


そうだ、独身時代の俺は、いや学生時代からの俺はこうして、突拍子もなく女性に好かれ、でいざ付き合えば遅かれ早かれ振られてきた。


何がだめだ。考えろ俺。


夜の営みか?いや、あれは随分ご無沙汰ではあるがなかなかのもんだと我ながら思う。レディファーストなスタイルだからな。


レディファースト?

俺は、謙虚過ぎるのか、優しすぎたのか?

無理して、いや気を使ってきたのが、仇となったのか。

だからクソババアの、尻にも敷かれていたのか。


と、ごじゃごじゃ考えてたらいつの間にか絵美さんは俺の腕に腕を絡めていた......。

な.....。

変なことしたら、訴えるってはじめに言ってたよな。


綺麗な髪から放たれるほのかなシャンプーの香りが....俺は狂いそうになる。

若返りそうだ。



「亜美とは大学の?」

「うん。亜美さん大学入り直したから」

あ、そうゆうことか。じゃマジで27......


「なんで、俺なんか?」

「気に入ったから」

え、俺おもちゃかなんかか.....


「今日は、遅いから送るよ。家は?一人暮らし?」

「うん。」

言っておくがこの会話、援交とかじゃないからな。

地下鉄に乗って俺は彼女を送る。うちから二駅だけだった。


誰かと付き合う.....好きになったと言われ付き合う。そんな感覚、遠い昔のようだ。

俺はこの子の事、何も知らない。

ただあの綺麗な女神のような微笑みに偽りはないだろう。何か心に闇はありそうだが、それもひっくるめて俺に任せな。

俺の脳内では90年代のロックバンドのラブバラードが流れていた.....。


よし、俺はもう今までの気遣い野郎は卒業だ。ありのまま行くぞ!ありのままだ。


駅について、改札を出る。

階段を上り、地上に出た。

俺は彼女の手をつないだ。

だって俺の彼女なんだろ?


照れくさそうに、力なく繋ぐ彼女の手を俺は強めに握った。


歩いて5分くらい、やたらと長い並木道を通り抜け

なかなかな高層マンションに着いた。


「今日は疲れただろ おやすみ 絵美」

わぁ我ながらきもっ。昔なら絶対言わない

昔の俺なら『今日はほんとありがとう。ゆっくり寝るんだよ 絵美ちゃん』くらいだな。


俺は彼女の頭と腰に手を回しキスした。


早いよな。早いけど、俺は今キスしたかったんだ。

もう遠慮なんかしねー。


彼女は俺に手を回し抱きついた。

俺も抱きしめた。.......かわいい.....。

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