4話目
第二保健室へ向かい、養護教諭の白石先生へは「仕事も一応終えてるから、寝かせてくれ。」とだけ伝え、一番陽当たりの良いベッドへ向かい、ゆったりとした時間を過ごそうと寝転ぶ。
・・・眠かったはずだが、目を瞑っても眠気は襲ってくることはなく、寧ろ頭が冴えるばかりであった。
俺様は一年の時からアイツ、風見 輝が気になって仕方がなかった。クラス替えはほぼないと言っても過言ではない我が校は、成績順でクラスが決まる。俺様の学年はSクラスからEクラスまでの6クラスだ。俺様は一年の時からSクラスのトップだった=学年トップと言うわけだ。
輝はその次、次席というやつだった。・・・クラスの奴らも含め、ほとんどが俺様がトップであることは知っていた。
だが、トップである俺様ではなく、クラスの奴らは輝に話しかけては勉強に関しては質問をし、困りごとがあれば相談していた。
それが最初は気に入らなかった。・・・まぁ、要するに“嫉妬”していた訳だ。その様子を見ながら、嫉妬の炎を燃やしていたが、段々とそれが違うものへと向かっていた。・・・最初は輝自身に、それが今度は輝の周りにいる者たちへ。
それを自覚したのは二年になり、俺様は生徒会会計、輝が生徒会書記になった時だった。近くで仕事をする様になり、会話をする様になって、ようやく“気になっている”が“好き”へ変化した。
特にこれといって、特別なことがあった訳ではない。・・・見惚れる程の容姿に、常にふんわりと柔らかい雰囲気を醸し出しているが、時折見せる真剣な表情は男らしさも感じられる。まぁ、輝の魅力は外側だけでなく、中身にもある。自分に厳しく、他人にも厳しい彼は、常に頼りにされていた。
・・・俺様とは正反対で負けた気がしていた。
『不知火は自分に自信があって、カッコイイと思うけどな。』
そう言って笑った輝に勢いで告白をしてしまった。しようと思った訳ではなかった為、カッコイイものではなく、・・・寧ろカッコ悪かったと思う。
それでも、輝は『喜んで。でも、その前に友人らしいことから、俺、不知火のことほとんど知らないし、な?』とOKか分からない返事をしてくれた。・・・それから、俺たちは恋人兼友人になった。
・・・でも、本当は恋人にはなりたくなかったのかもしれない。でも、仕事仲間で、同じクラスの俺様と気まずい雰囲気になりたくなかっただけかもしれないと最近、考える様になった。
それで考え付いたのが、俺様でもしょうもないと感じる“これ”だ。必ず仕事をサボり、副である輝に探させる。・・・怒った輝に問い詰めれば、本音を聞けるかもしれない、と。
・・・だが、今のところ、不発に終わっており、怒らず、ただ注意をし、呆れた様子の輝に恋人兼友人だと思っているのは俺様だけであって、・・・輝は友人だと思ってるんじゃないんだろうか、そんなことを考えながら、やっと襲ってきた眠気に身をゆだねた。




