3話目
Side:俺様
今日はとりあえず、昼寝・・・いや、放課後だから昼寝とは言わねェか、と考えながら、生徒会の仕事をサボることに決定したのは、その日の六限目の始めに決定した。
そして、それを隣に座る輝に伝えようと、チラリと窺う。
・・・相変わらず、綺麗な面してやがんなァ、まぁ、俺様には劣るけど、と思いながら、輝の椅子を蹴ると、それに気づき、ルーズリーフにさらさらと何やら書いては俺様へ渡してきた。
『呼ぶのに一々椅子を蹴るな、用はなんだよ?』
相変わらず、バカ丁寧な・・・綺麗な文字が並んでいた。少しぶっきらぼうな文面にイラッとしたものを感じながら、寛大な俺様だ、これぐらい許してやろうと思いながら、ルーズリーフに返事を書く。
『別にいいだろ、待ってても気付かねェんだから。ってか、やっぱ、後で言う。』
輝は文面を見ては小さく口元を緩め、何故かこちらへ手を伸ばし、スルリと俺様の手を撫でる。
・・・ただ、それだけのはずだが、ゾクリとしたものが走った。そして、その手はすぐに離れて行った。ジトリと睨み付けるように輝を見遣ると、フフッと軽く笑いやがった。
・・・くっそ、俺様ばっかり、だ。最近、よく思うのだ、俺様ばかり好きな気がする。まぁ、告白したのは俺様からだし?先に惚れた方が負けとは言うけれど、輝は俺様に対して愛情というものが足りない!と思う今日この頃・・・。
自分で考えながら、嫌になってきた、と思い、先ほどからあまり聞いていなかった授業を机に伏せることで六限目の授業は放棄した。
そんな俺様を見てか、輝からクスリと小さく笑みを零したのが微かに聞こえた。
それから、20分程度で六限目の終了を告げるチャイムが鳴った。隣の輝はすぐに帰る準備を始めたらしかった。のそのそと顔を上げると輝と目が合う。
「行こうか。」
そうニッコリと人当たりのよい笑みを浮かべながら、声をかける輝に両手を伸ばしてみた。輝は小さく笑いながら、素直に手を引っ張り、立たせてくれた。輝は手を離すことなく、手を繋いだまま、教室を出た。
「なぁ、・・・眠いなら寝た方が良いよな。」
「そうかもな・・・って、もしかして、さっき話そうとしたのって、それか?」
「嗚呼、・・・だよな。」
明らかに呆れているという様に返事をする輝にそう返すと、大きな溜息をついた。
・・・なんだよ、今日のヒントあげてんじゃねェか、と少しムスリと不機嫌なオーラを出しながら、手を離すことなく生徒会室へ向かった。
―――生徒会室では静かに時間が流れていく。
・・・一応、急ぎも、今日締め切り分も終わらせたし、もういいだろ、と思い、輝の姿を探すと・・・見当たらない。今のうちに出ていくか、と会長の席から立ち上がる。
「・・・出てくる。」
「うぇ!?だ、ダメだよ、輝くんから怒られるじゃんかぁー!」
そんな会計の言葉を背に、生徒会室を出る。ヒントは十分にやった、あいつに見つけられるか見ものだな、とベッドの広く、近い第二保健室へと向かった。




