2話目
「し、知ってます。都駿介先輩、2年A組でライドの特攻隊長、です。それから、あっちで隠れてこちらを覗いてるのが、総長の八神明先輩と副長の椿悠斗先輩ですよね?」
・・・ってアンタら見てたのかよ?とジロリと彼の指す方を睨み付けた。そして、目の前のこいつに視線を戻しては観察をする様に見つめていると、こいつは困ったようにキョロキョロとし始めた。
「知ってて告ったのか。・・・怖いとかねェのかよ?」
「怖くはないですね。・・・・・・・・・カッコいいとは、思い・・・ます。」
こいつは即答しやがった。・・・というか、最後の方はこっちまで恥ずかしい・・・ってか困るな、対応に。
「・・・で、結局お前、俺と付き合いたいってことか?」
「つ、つ、付き合うッ!?・・・そ、そうですね。付き合い、たいです。」
目の前のこいつ速水慎也があたふたする様子や先程の泣きそうな顔に心が揺れる。まぁ、こんなに可愛い美少年のこいつは最初の印象である殴ってやりたいぐらいのムカつきはなくなってしまっていた。
『カッコいいと言われて、悪い気はしないな。』
フッと小さく笑みを零しながら、赤くなっている頬に手を伸ばせば、視線を合わせなかったこいつの顔をこちらに向けてみた。顔を真っ赤にしてプルプルと震えるこいつに加虐心がむくむくと沸き上がってくる。これは俺の悪いくせだとは思うが、こいつを見てると止められそうにない。
「おいおーい。名前、呼んだよなァ。」
「僕の名前も聞こえたよー。」
俺がそろりと速水の頭に手を伸ばそうとした時に邪魔者の2人がそう声を掛けながら先ほどまで後ろで隠れていた所から出てきやがった。そんな2人を速水はじっと見つめていたが、特に目に恐怖とかは見えない。寧ろ、迷惑そうにも見えるこいつの表情にぐしゃりと髪を撫でてやる。そして、一気に赤くなった速水に可愛いと内心呟きながら見遣る。
「ってか、なんでお前ら見てんだよ?」
ジロリと強く2人を睨み付けると、邪魔な2人は相変わらず余裕な、寧ろ面白いおもちゃを発見した様に目を輝かせていた。




