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迷宮踏破の前に。(挿絵有り)  作者: サーモン
第5章 隣の国を救います。
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難攻不落の迷宮

 俺たちは海中迷宮の11階層で暴れた。

 と言っても、主にパンダ様とリズの共闘、アンジェの単独戦闘。

 ギラーフですら、水のある足場では戦闘が困難であった。


 炭鉱の町でもそうだったが、新マップには新マップに適した武器がある。

 それを理解できただけでも今回は良しとしよう。

 こちらに被害が出る前に早々に引き上げた。



 夕食の時に青田を呼び出して質問する。

「気になったんだが、聞いてもいいか?」

「なんだい♪」


「迷宮って故意に作れるのか?」

 青田は今までで1番驚いた顔をした。

「君の考えを先に聞かせてもらってもいいかい?」

「俺たちはこの国で、農地改革をしたんだが、その時に肥料が足りなくなって、残飯から堆肥を作ろうとしたんだよ。この国の人は海中迷宮のすぐそばに残飯を捨てていた事に気がついたのと……」

「のと?」

「俺のサソリさんは海水が苦手なのに、海サソリというこの周辺のモンスターが海の生物化したとしか思えない進化を遂げている」

「つまり?」

「ゴミ……、違うな……。負のエネルギーが長期間蓄積すると、そこに迷宮が作られて、その迷宮では周辺の生き物やモンスターが迷宮にあった進化を遂げているのか?」


「大正解♪ 僕たちがそれに気が付いたのは、この世界に来てから、10年以上が経ってからだったよ♪」

「僕たち? 他にも日本人がいるのか?」


「日本のトッププレイヤーたちが集まって、作った迷宮がある♪」

「ど、どこにあるんだ?」

 面白い物を作りやがって……。俺も混ぜろ。


「僕でも2階層がやっとだから、君たちじゃ入口の門番すら退けないよ♪ 場所は……」

 レベル70台とドラゴンで2階層って……

 青田は空に浮かぶ1つの惑星を指した……。

「みんな色んな呼び方をしているよ♪ 『難攻不落の迷宮』『最後の楽園』『惑星迷宮』『宇宙の庭園』」

 青田は勿体振るように間をとった。

「でも、僕が1番好きなのは『最下層は1階層』だね♪」

 それ俺も好きだ……。どれだけ難易度が高いんだよ。


「あの惑星まで転移で行くのか?」

「転送で行くんだよ♪」

 うーん。違いがわからないが……。誰かに送ってもらうのか?



「この世界を旅していて、雑種に出会ったことってないでしょ♪」

 今関係あるのか?

「ないな……。そもそも妊娠しないんじゃないのか?」

「種族の壁を越えた恋ぐらいあるよ♪」

 男同士で会話することじゃないと思うが……。

「元々あの惑星は、そういう雑種を幽閉(ゆうへい)するために用意されたんだよ♪」

「その住民の負のエネルギーが集まって迷宮が出来上がったと?」

「うん♪」


「あの迷宮は僕たちのモンスターをコピーして、より強い種を増やしている♪」

「まさか……、ドラゴンも出るのか?」

「初期モンスターの段階でコピーさせたよ」

 ドラゴンが平然と闊歩する迷宮。まさに夢の迷宮だな……。


「君たちが成長するまで、あの惑星が無事かどうか……、正直わからないよ♪」

「え……?」

「あまりにも強すぎて『迷宮化』しちゃいそうなんだよね」

 また『迷宮化』か……。最下層は1階層じゃ……。


「それで、今は誰も使っていない迷宮をみんなで探しているんだよ♪」

 この男は遊んでいるようにしか思えないのだが……。

「誰かが探索をしていたらまずいのか?」

「迷宮を踏破して願いを叶えてもらうと、その迷宮は崩壊するんだよ♪ だから需要のない迷宮で、あの惑星の住民の避難先を用意しようと思っていたんだ」


「『迷宮化』したら、真っ先に被害がありそうだからな……」

「実は僕たちには『迷宮化』した方がメリットがあるんじゃないのか、という意見があるんだよ♪」

 ドラゴン級が1000体も出てきたら、惑星ごとなくなるぞ……。

「あの広さの惑星にモンスターが1000体()()いなかったら、モンスターが1体のところを狙えるんだよ♪」

 迷宮の部屋の広さで、20体同時とか、確かに馬鹿げているな……。


「俺にはまだまだ先の話だ」

「君が参戦するのを楽しみに待っているよ♪」

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