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迷宮踏破の前に。(挿絵有り)  作者: サーモン
第5章 隣の国を救います。
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新手の嫌がらせ?

 新しい書き出しを活動報告『プロローグ』として掲載しました。

 後書きにもコメントがありますので、上記のプロローグを読んでから……。

 無事に地下食堂までたどり着いたが……、俺の鼻が変なのか? 入口まで来たのに、焼き魚のにおいがしない!

「いいにおいニャ」

 なぜ……?

「とにかく入ってみよう」


 俺たちが地下食堂に入ると、キーリア班が先に来ていた。待ち合わせをしていたわけではないのに、すごい偶然だな……。リズの思考を読んだのか?


 お互い声をかけるべきか悩んでいると……。

「キーリアたちニャ」

 考えなしの猫さんが、わざわざ入口を別にした計画を一瞬で台無しにしてくれた。


 ここからはもう隠す意味はない。

「何を注文したんだ?」

「メニューが読めなくて『おまかせ』で6人前を注文しました」

「俺たちはそれを見てから決めるか……」


 10分後……。『焼き魚』が()()|た

《・》。サイズはブリだろうか? 1人1匹は大きすぎるだろ……。

「美味しそうニャ」

 こんなに至近距離に料理があるのに、やっぱりにおいがしない……。どうなっているんだ?

「この量は6人じゃ食べきれないだろうから、俺たちも手伝うか……」

「久しぶりの魚だニャ」

 俺もこちらに来てから初めて見るが、大きいな……。口からはみ出ているキバがすげぇー……。

「もしかして、この魚はモンスターなのか?」

 俺の呟きに、奥から出てきた店主が答える。


「海の中に出来た迷宮産だ。まだ誰も食べた事がない」

 毒味かよ!

「メニューにはきちんと『新モンスター毒味者募集』って書いてあっただろ?」

 そういえば、メニューが読めなかったって言ってたな……。注文を聞きにきた店員の嫌がらせか?


「とても美味しいニャ」

「おぉ! 状態異常にならないんだな」

 そこから……。フグ毒みたいなのがあったらどうするんだよ……。妊婦だぞ。

「新モンスターって事は最近見つかったって事だよな?」

「昨日までは、これぐらいの魚しかいなかったんだが……、今朝からな」

『これぐらい』でサンマっぽい魚を見せてくれた。1人分はそれで十分だったと思うぞ……。


「海の中のモンスターをどうやって倒したんだ?」

「竿にモンスターがヒットしたら戦闘になったぞ。俺は〈料理人〉だからな、食材には負けないさ!」

 そんな釣りは嫌だ……。

「楽しそうニャ」

 話に食いついた猫さんが、目をキラキラさせています。一生ここで暮らせば?

「でも、今まで獲れていた魚が獲れなくなってな……、明日からの営業ができないんだよ」

 日本で言うと外来魚の被害みたいなものか……。現地の人は切実だよな。

「その魚が食べられる事がわかって、本当に助かったよ」


 鼻が機能していないせいか、うまく味がわからない。俺は食事をやめて、店主と話をする。

「今日この国に来たんだが、どうして外ではモンスター退治をしているんだ?」

「さっき言った海の迷宮攻略の準備って事にはなっているが……」

「なっているが?」

「ここだけの話だが、迷宮都市に攻め込むって噂がある」

 やっぱり青田の情報は正しかったのか? 海の攻略を名目にすれば、公に兵を訓練する事ができる。嫌なタイミングに迷宮からモンスターがあふれ……。え……? 迷宮からモンスターが溢れる?


 しまった……、この場にモズラがいない……。人選を誤ったな。


「迷宮都市はこの国よりも人口が多そうだが……?」

「俺もそこが腑に落ちないんだよ。フーリエン様は何を考えているんだろうな……」

 実際の迷宮都市は戦えない人でいっぱいだ……。炭鉱の町にも多くの冒険者が派遣されているし……。

「フーリエン様といえば、妙な話があるんだよ。実は『第2候補』だってな。バカバカしいだろ?」

『人の口に戸は立てられぬ』か……。最初の情報収集相手は話好きのようだ。

「そんな話があるのか」

 俺の驚きの表情に、リズが口を開くが、フローラがその口に()かさず魚を放り込む。ナイス!

「美味しいニャ」

 リズは頬に手を当てて、魚を味わう。さすがちょろイン……。


 俺が店主からこの国の内情を聞き出している間に、魚が完食された。主にリズの活躍で……。1人で1匹以上食べやがった……。

「そこのお嬢ちゃんはすごい大食いだな。今日はサービスしておくよ」

「おじさん、ありがとうニャ!」

 毒味だからな……。金はとれんだろ。





 今日の一言。

「魚は別腹ニャ!」

※たぶん、昼食後でも大好きな魚は食べられますって意味です。

 前書きの続き。

 青田ではありません。青田は3年前組です。

 前書きと後書きを汚してすみませんでした。


 次は砂漠の話です。興味がない方は……、ごめんなさい。

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