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迷宮踏破の前に。(挿絵有り)  作者: サーモン
第2章 少女たちを雇います。
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┗リズール視点

 1つ前の話のリズール視点です。

 飛ばしてもストーリーには影響致しません。


 ※語尾の『ニャ~』が多すぎますが、テンプレなので、外せませんでした。

 モズラは朝から錬金術を150回してご主人様に褒められてたニャ~。

 でも私はモズラが錬金術をしている間も、ご主人様の隣で寝てたからいいもんね。




 今日もご主人様の隣は私のものニャ~。

 ベッドでも迷宮でも。




 今日は10階層の階段を探すところから始まるニャ~。

 6階層の階段は確か北東の方角ニャ~。


 そして6階層から出てくるマンドレイクを倒すのは私の役目ニャ~。


 今日も私が一番最初に攻撃をしてご主人様にアピールするニャ。



 今日からMP回復水があるから、MPを気にせずにドンドン打てて楽ニャ~。

 ご主人様見てますか~?



 気のせいかな? ご主人様が少し不機嫌ニャ……。

 こんなに早く9階層に着いたのに……。どうしたんだろう。




 MP回復水ってカロリー大丈夫かニャ? 結構飲んでるんだけど……。

 太ったら、ご主人様に嫌われるニャ……。




 あれ? また魔法が強くなったニャ。これは後でご主人様に褒めてもらえるニャ。





 10階層の階段を見つけたところで、今日は休憩だニャ~。



 MP管理しなくても良かったからまだまだ行けるんだけどニャ。

 残念だニャ……。 早く戦いたいニャ~。



 いっぱい倒せばご主人様が褒めてくれるんだけどな……。


 「リズ、おいで」

 「ご主人様は仕方ないニャ~、ここは迷宮ニャ~、緊張感がないニャ~」


 まったく、私は早く戦いたいっていうのに……。


 でも戦いよりもご主人様になでられる方が最高ニャ~。


 このまま時間が止まって欲しいニャ。



 ……。



 …………。



 休憩が終わってしまった!


 気持ちよかったのに……。


 まだ休憩しててもいいニャ。




 せっかく近づいたのに、またご主人様人形ににおいを付けるのを忘れてたニャ。


 なでられるとすぐ気持ちが良くなって、他のことが考えられないニャ。


 やっぱりあの手は恐ろしい手ニャ。




 10階層の敵はパッと見ても地面に隠れていて姿が見えないニャ。


 影の中を移動されたらやっかいニャ。


 近づかれる前に見つけなくちゃ。


 遠くを見ておけば、近づいてきても魔法が打てるニャ~。




 「リズ、危ない!」


 ヤバいニャ。 遠くの敵の影ばかり見てて、目の前の黒丸に全然気が付かなかったニャ。

 敵の動きが早くて避けられない。


 後ろに飛んで致命傷だけは避けなくちゃ。



 う……。 左胸が斬られた。 今飛んだのは私の血かな……? すごい出ちゃった。



 でも思ったよりも胸を斬られなかった気がするニャ。

 後ろに飛んだから傷が浅かったのかニャ?


 「おおおおおおおおおおおおおお」


 え? ご主人様が敵に突っ込んで行っちゃった。危ないニャ。


 でも左胸が痛くて、うまく呼吸ができない。


 ビエリアルがいてくれて、助かった。胸の痛みが和らぐニャ。


 あれ? そういえば、左胸にしまってた、ご主人様人形はどうなったニャ……?


 左右に半分になってる……。


 「これは痛いニャ~、死んじゃうニャ~、もうダメニャ~」


 「それが……、傷口は簡単に塞がったんですが、傷跡が残ってしまって……。回復魔法を連続でかけていると段々跡が小さくなっていくようなので、もう少しお待ち下さい」


 「はぁ……」


 いつも一緒にいてくれたのに……。


 こんなことなら、右胸にしまっておけばよかった。


 悲しい……。





 あぁどうしよう。もう直せない……。


 せっかくがんばって作ったのに……。


 「今度は背中にも鎖帷子を付けてあげるニャ~」


 そうすればどの角度から攻撃されてもご主人様人形は生きられるニャ。






 装備もダメにしちゃった……。


 怒られるニャ。


 もう使えない〈皮の服〉は捨てるそうニャ。


 服もやぶれてるニャ。


 ご主人様人形でも隠せないニャ。


 痛くて右腕しかうまく動かないニャ。 お荷物決定ニャ。




 ご主人様が〈皮の服〉を脱ぎ出したニャ~。

 チラっとおへそが見えたニャ。


 ご主人様が自分の〈皮の服〉をくれたニャ

 「これからはこの〈皮の服〉を装備するニャ~、におい付きニャ~」


 いいにおいニャ~。ご主人様のにおいに囲まれているニャ~。


 その上ご主人様におんぶしてもらえたニャ。


 幸せニャ~。もっとくっつくニャ~。


 幸せすぎて意識を失いそうニャ……。



 だんだん……。



 ……。





 あれ? ここは部屋ニャ。


 ご主人様におんぶしてもらっていたら、急に意識が遠のいたニャ。




 やっぱりご主人様人形が斬られたのは夢じゃなかったニャ……。



 どうしよう……。




 また作り直すニャ!!!!!




 がんばればすぐにできるニャ。




 材料はまだあるニャ。




 前回よりも鎧を着こんで強くするニャ。


 何がいいかニャ~。


 鎧といえば、アレかニャ?



 2回目だから1回目よりもきっとすぐにできるニャ。



 ご主人様人形、待ってるニャ。



 ……。



 …………。



 夕食に呼ばれたから一時中断ニャ。夕方になるまで時間を忘れてたニャ。




 夕食をとっていた時。

 「リズの骨折が治るまで迷宮探索を中断しよう。その間に武器と防具の更新をする」

 「「「「わかりました」」」」


 ご主人様人形のことですっかり忘れてたニャ。骨折してたんだった……。どうしよう……。


 「リズが生きていてくれて俺は嬉しかったのに、リズがそんな顔をしていると俺まで悲しくなるぞ」


 あ、いつも笑顔って言われてたニャ。笑顔ニャ。


 「それと家の住み込みのお手伝いさんを雇おうと思う。今は迷宮の手伝いをさせているので、負担を減らすためだ」

 「私たちなら大丈夫ですが……」


 また新しい女を連れ込む気ニャ。


 ご主人様の隣は渡さないニャ!


 「今の君たちは俺の奴隷だ。もちろん俺のために働いてもらうが、優先順位を間違えないでくれ。君たちはもう力のなかった花売りの少女じゃないんだ。そしてこれから雇うのはあの頃の君たちと同じで、食べるために苦労している子たちだ」


 そうニャ。ご主人様の隣にも優先順位があるから間違えないで欲しいニャ。うんうん。


 「その日食べるために苦労している子をなくしてやりたいが、さすがに俺には無理だ。でも数人なら仕事を与えて働いてくれた報酬に食べ物をあげることができる」


 昔の私みたいな子が少しでも減るなら、私のご飯を減らしてもいいニャ。


 私はご主人様人形があれば、生きていけるニャ。早く食べて続きを作るニャ。


 「君たちには明日貧民街に行って、この家で働くことのできそうな人材を探してきてもらいたい」

 「わかりました」


 私は明日も人形作りできっと忙しいニャ。




 今度はお風呂で一時中断ニャ……。


 お風呂じゃなくて、拭くだけになったニャ。 熱もったら痛そうだったから助かったニャ。


 でも胸が痛くて、右腕しか動かないニャ。



 ご主人様はやっぱり優しい人ニャ。かなりエロいけど……。

 胸を拭く回数が多いニャ。しかも胸を拭かれると痛いニャ……。



 体もキレイになったし、ご主人様人形作りを再開するニャ。



 「だいぶよくなってきたニャ~、今度こそシャドーの攻撃を防いでみせるニャ~。今回はこのご主人様の服を使って本格的に作るニャ~」


 におい付きの人形を胸に入れればきっと幸せの加護がかかるニャ。

 考えただけで幸せニャ。


 「でももったいなくて、切られないニャ~」


 「リズ」

 え? ご主人様の声がしたニャ……。


 「い、いつからいたニャ」


 「攻撃を防ぐとか言ってたあたりから……」

 「結構前からいたニャ~」


 やばいニャ~。計画がバレたニャ~。


 左腕を上げたから左胸が痛いニャ。




 「骨折しているのに、無理しないで体を休めような」

 「でもご主人様人形が……」


 「俺よりも人形が大事か」

 「そ、そんなことないニャ」


 「んじゃ人形作りは中断して一緒に寝るぞ」

 「はいニャ~」


 動くと痛いから今日は動けないニャ~。


 でもご主人様が頭をなでてくれるから気持ちいいニャ。


 痛みを忘れられるニャ。

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