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迷宮踏破の前に。(挿絵有り)  作者: サーモン
第2章 少女たちを雇います。
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魔法の検証

 「魔法のLvアップの追加情報で、魔法を使う際に選べるようです」



 魔法Lv1の消費MPを5とすると、

 魔法Lv2の人の場合

 1:消費MPを3に減らして魔法Lv1を使う。

 2:消費MPを5のままで魔法Lv2を使う。


 リズは無意識のうちに2の方で魔法を使っていたようだ。


 ビエリアルさん、あなたは解析の天才ですか?


 ビエリアルは調べるのが得意なようだ。


 今後も色々気が付いてくれるだろう……。




 昨日は早めに切り上げたので、まだ8階層の階段を見つけられていない。


 いくつかモンスターのいない部屋を通っているからすぐに見つけられるだろう。


 そして案の定、団体戦を5回終えたところで、8階層の階段を見つけた。


 戦闘を見ている感じではギラーフは素早くなった感じはするが、ビエリアルより恩恵を使いこなせていないようだ。




 8階層の初物は「食虫植物」


 これは……、久しぶりの罠か?

 敵側にも不都合のある罠ってあるんだな……。




 その場を動けないモンスター……。せめて歩けるように設定してやれよ。


 確かに食虫植物は虫がくるのを〈待つ〉植物だけど……。


 [マンドレイク]、[オーガ]、[スネーク]、[食虫植物]。


 マンドレイクはリズ、オーガはゴーレム先生とオーガさん、スネークはオーガ君、食虫植物はパンダ様とモズラ。


 錬金術師の攻撃の1つの〈火炎瓶〉。


 SPを使って投げ放題……。 動かない敵に範囲外から攻撃ってズルすぎるだろ。 しかしこれも作戦だ……。


 10階層を攻略する前に150回使って、Lvアップするな……。


 状態異常になってもビエリアルが治してくれるし、この階層はもう敵なしだな……。



 次の階層を探すだけだ。


 ――――――――――

 ドロップアイテム ※( )の中は売却価格


 ・食虫植物→食虫植物の種(75モール)と7モール

 ――――――――――


 食虫植物の種を植えて出てきたらどうするんだ?

 倒してレベル上げし放題か?





 戦闘時間が短かったのもあるが、あっさりと9階層の階段を見つけた。



 9階層に入る前にお昼休憩をとることにした。

 迷宮慣れしたからか、もともと野宿が基本だったからなのか、どこでも寝られる少女たちがすごい。


 ただ……、1名だけ……、回復魔法を撃ち続けている……。


 リズを膝の上にのせようとすると。

 「まだ私以外の女のにおいがするニャ」

 めっちゃ怒ってるし……。


 「リズが早く上書きしてくれると、俺も嬉しいんだけどな……」

 「もう~仕方ないニャ~、そんなに私のにおいがいいんですかニャ~」

 基本デレデレだな。ツン短いな。 嬉しい限りだが……。


 リズの甘いにおいが俺の体を覆う。


 迷宮の中だというのに、リズと一緒にいるだけで、安心できる。


 どうも少女たちのにおいがあったせいで、自分から離れていたくせに、「おあずけ」みたいな扱いになっていたようだ。


 スリスリするだけじゃ足りなくて、しっぽが絡みついてくる。



 十分な休憩をとったところで、9階層に行くことにした。

 しっぽは、まだ足りないよアピールをしている。本当に器用なやつだ。



 9階層の初物は「ハムスター」。

 しっぽを入れずに1メートルのハムスターだ。

 あんな太って動けるのか? 丸々してるぞ。



 [オーガ]、[スネーク]、[食虫植物]、[ハムスター]

 オーガはパンダ様とオーガさん、スネークはオーガ君、食虫植物はリズとモズラ、ハムスターはゴーレム先生。


 ハムスターの体格からいって、物理攻撃だろう。


 え? なにあの縦回転の玉みたいな突撃。

 しかもゴーレム先生に攻撃したハムスターが目をバッテンにして気絶しているんだけど……。

 超かわいい。


 「ビエリアル、あの気絶しているハムスターに回復魔法を使ってくれ」

 「わかりました」


 お、ハムスターが起き上がって何が起こったのか周りを見渡しているな。


 「もう一度だ」


 今度はビエリアルが回復してくれたことに気が付いたな。


 そしてゆっくり近づいてくる。


 油断させてからの攻撃はおそらくないだろう……。


 俺がハムスターに触れるとテイムが成功した。


 【称号:ハムスターの友(夜間能力上昇(小))を取得しました】


 ハムスターって夜行性だからな。




 今回はなんとなく、テイムが成功する気がした……。





 ハムスターが♂だったので、ハムスター君と呼ぼう。


 ハムスター君は回復してくれたビエリアルに懐いているので、そのままビエリアルのテイムモンスターにした。


 後衛職だし、回復魔法を無駄撃ちして暇みたいだから、テイムモンスターが2体でも大丈夫だろう。


 ――――――――――

 ドロップアイテム ※( )の中は売却価格


 ・ハムスター→ハムスターの前歯(100モール)と10モール

 ――――――――――


 ハムスターの前歯って高くない?


 モズラに聞いてみたところ、錬金術で石材を作る素材になるのだとか。いい建物にはもっと上級の素材が必要になるが、普通の建物の場合は〈ハムスターの前歯〉で十分格好がつくらしい。


 異世界ってすごいな……。





 その後9階層を探索するが、10階層の階段を見つけることはできずに、脱出することになる。


 ハムスター君に予備のテイムモンスターの印を使ったので、追加購入をしておいた。


 モズラは家で錬金術のLvを上げたいと言うので、どうせならMP回復水を大量生産してもらうことにした。


 〈スライムのかけら〉を粉末にして錬金術を行うそうだ。

 あれってゼリーの材料じゃなかったの……?


 作り方。

 1:スライムの粉末とHP回復薬→HP回復水

 2:スライムの粉末とMP回復薬→MP回復水

 3:スライムの粉末とSP回復薬→SP回復水


 それぞれの回復薬の製造方法はギルドの秘密だった……。安いから結構簡単に大量生産できるのかもしれない。


 錬金術の素材を自分たちの手でとってきてもいいが、6階層以降でとれる素材の方が高いので、どうしても時間の無駄のように思える。

 称号の関係で通わないといけないとはいえ……。とりあえず、200セット購入しておいた。


 家に帰宅するとモズラは料理を始めた。片手間に錬金術をしていたのは見なかったことにしよう。


 ビエリアルとエヴァールボはテイムモンスターのお世話をしている。


 終わり次第、ギラーフとエヴァールボはゴーレム先生と毎日の特訓を始める。


 君たち……、今まで迷宮で戦ってたんだよ? まだがんばるの?

 ビエリアルが、ギラーフとエヴァールボの傷を治すから、特訓なのに段々白熱しているじゃないか……。


 明日に支障がでない範囲でお願いしたい。



 特訓は料理が完成するまで行われたようだ……。





 夕食の時にさっそく出来上がったMP回復水をビエリアルに渡している。

 当たり前のようにMPを回復させて回復魔法を無駄撃ちしている……。


 もう回復魔法を無駄撃ちしていても、ビエリアルにとっては呼吸をしているのと同じ感覚だと認識するようにした。


 「ご主人様、魔法Lv3にするためには250回必要です」

 朝から250回も回復魔法を使っていたのか……。ペース的には2分で1回ってところか……? 今日は自然回復だけだったからな。これからはMP回復水があるからもっとハイペースで使えそうだ……。


 「食事が終わったから、これで集中して錬金ができます。明日までに150回やってやりますよ」

 モズラさん……。眠ろうね……。


 ビエリアルのもたらしたLvアップまで150回はみんなの目標になっている。





 翌朝、モズラは150回の錬金をこなしたらしい。


 錬金術でもLvアップがあり、きちんと恩恵を選択して使えるようだ。


 1:錬金の成功確率の上昇。

 2:錬金の成功確率は今まで通りだが、2つ出来上がる時がある。(Lv依存)

 3:錬金の成功確率は今まで通りだが、性能のいい物が出来上がる。

 4:メイン以外の素材が1つ足りなくても錬金できる。

 5:素材が1つ精製前の素材でも錬金できる。


 3の例は普通のMP回復水の回復量が10だとすると回復量が13の物が出来上がる。(アイテム名も〈MP回復水+1〉となる)

 4の例は〈MP回復薬〉があれば、MP回復水が作れるようになる。

 5の例は〈スライムのかけら〉のままでもMP回復薬と錬金すればMP回復水が作れるようになる。


 錬金術のLvアップは非常に優秀なようだ。

 ぜひ、早いうちにLv3になってもらおう。


 今日からはMP回復薬の購入だけで良さそうだ。




 そして今日は10階層の階段を探すところから始まる……。

 ――――ステータス――――

 名前 緑野赤

 種族 人間

 性別 男

 素質 天才

 クラス 獣使い

 レベル 17


 HP 210/210

 MP 0/0

 SP 320/370


 筋力 5(+6)

 体力 5

 素早さ 5(+3)

 かしこさ 5

 モンスターの友 105


 残りポイント 0

 ――――――――――

 クラス特性

 ・モンスターをテイムできる。

 ・獣系のモンスターのテイム確率上昇、また獣系のモンスターの能力上昇(上昇率はレベル依存)。

 ――――――――――

 称号

 ・スライムの友(衝撃耐性(小))

 ・マンドレイクの友(幻惑耐性)

 ・オーガの友(筋力上昇(中))

 ・エスカルゴの友(雨天能力上昇(小))

 ・ハムスターの友(夜間能力上昇(小))


 ・ネコ族の友(暗闇耐性)

 ・リス族の友(素早さ上昇)

 ・ヒツジ族の友(睡眠耐性)

 ・レッサーパンダ族の友(食肉目)

 ・ハリネズミ族の友(危険感知)

 ――――――――――

 装備

 ・細剣

 ・木の盾

 ・皮の服

 ――――――――――

 所持金

 ・23万9926モール

 ――――――――――

 テイムモンスター ※名前(性別/素質/レベル)

 ・パンダ(♂/良い/18)

 武器:鉄竹(攻撃力+20)


 ・ブルースライム(♀/良い/15)

 武器:鉄のキバ(攻撃力+15)

 従属:ミニスライム(子供)×8匹


 ・オーガ(♂/普通/15)

 武器:鋼の斧(攻撃力+35)

 ――――――――――



 ――――――――――

 奴隷 ※名前(種族/性別/素質/クラス/レベル)

 装備 ※武器/盾/服/アクセサリー

 テイムモンスター ※名前(性別/素質/レベル)

 ・リズール(ネコ族(ラグドール種)/♀/普通/魔法使い/13)

 ・魔導の杖/なし/皮の服/お守りのリボン

 ・ゴーレム(♂/普通/13)

 武器:なし


 ・ギラーフ(リス族(シマリス種)/♀/普通/盗賊/7)

 ・短剣/木の盾/皮の服/なし


 ・モズラ(ヒツジ族(サウスダウン種)/♀/普通/錬金術師/7)

 ・短剣/木の盾/皮の服/なし


 ・ビエリアル(レッサーパンダ族(レッサーパンダ種)/♀/普通/聖職者/8)

 ・聖導の杖/なし/皮の服/なし

 ・オーガ(♀/普通/7)

 武器:金棒(攻撃力+12)

 ・ハムスター(♂/普通/5)

 武器:なし


 ・エヴァールボ(ハリネズミ族(パイド種)/♀/大器晩成/村人/6)

 ・短剣/木の盾/皮の服/なし

 ――――――――――

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