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迷宮踏破の前に。(挿絵有り)  作者: サーモン
第1章 奴隷少女を購入します。
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┗リズール視点

 1つ前の話のリズール視点です。

 飛ばしてもストーリーには影響致しません。


 ※語尾の『ニャ~』が多すぎますが、テンプレなので、外せませんでした。




 内容は奴隷商人の館にいる時の話から始まります。

 ぐ~~。

 お腹がすいたニャ~。

 商館のご飯は少ないから力がでニャい。

 孤児院が潰れなければ、奴隷にもならずに今でも小さい子のお世話をしていたはずニャのに……。

 奴隷商人の小太り(ポッチャン)が部屋の扉を開けて声をかけきたニャ。

「一〇台で三〇万モール付近の札が付いている者は二階の二号室に集合しろ」

 若い奴隷を探している冒険者が来たらしいニャ。

 部屋に移動すると私以外にライバルが九人もいたニャ。

 普段は五人一組でバラバラの部屋にいるから、初めて会う人ばっかりニャ……。緊張するニャ……。

 また選ばれニャいだろうな……。

 迷宮探索の前衛を奴隷で固めれば、主人は安全な位置にいられるニャ~。だから、いつも体格のいい人ばかり売れていくニャ。

 安全ポジションの後衛しか出来ない私は、売れないニャ……。


 若い痩せた冒険者の男が入ってきて、パッと顔を見ただけで、ドンドン部屋から女性を退室させていくニャ。

 次は私かニャ?

 ええええええええええええ!

 最後の三人の中に残っちゃった……。

 こんな事は初めてで、どうしたらいいのか、わからニャい。

 プロフィール紹介されて頭だけ下げたけど、これで本当にいいニャ……?

『胸を張ってるだけでいい』って言われてるけど、恥ずかしいニャ~。


 ウサギ族の人は毛並みがいいニャ~。なんだかとってもいい匂いもするニャ……。

 やばいニャ~。

 小さい頃から食べ物に困ってたから毛並みが悪いニャ~。

 すぐに毛が抜けるし、不安になってきたニャ~。



 あれ……? 意外にあっさりと買ってもらえた……。

 どうしてだろう?


 ワニ族の方が迷宮探索できそうだし、ウサギ族の方が毛並みがいいし……。

 とにかく、嫌われないように頑張るニャ!


 新しい奴隷の首輪は今までのよりも細くてキレイだニャ~。

「奴隷を購入するのは初めてですか?」

 新しいご主人様が頷いたニャ。

 私が初めての奴隷ニャんだ……。しっかり尽くすニャ!

「それではこちらに血を一滴垂らして下さい。それで契約が完了します」

 キャ! ご主人様が首輪に血を垂らしたら、いきなり首輪から光がでてきたニャ。

 痛みはなかったけど、体の中に何かが溶け込んで不思議な感じニャ~。

 説明を聞いた感じでは今のが〈奴隷紋〉で奴隷を縛る鎖ニャ。

 奴隷紋が反応しないように気をつけニャいと……。


 久しぶりに館の外に出たニャ~。

「またのお越しをお待ちしております」

 ポッチャンがご主人様に頭を下げたニャ。

 奴隷は商品にしか思っていないヒドイ人だったニャ……。

 ご主人様に嫌われたらまたここに戻ってくるのかニャ?

 不安だニャ~。

 新しいご主人様はいい人だといいニャ。


 ご主人様が服を着せてくれたニャ~。

 ご主人様と同じ匂いがするニャ~。この匂い好きニャ~。


 あ、お礼を言わなくちゃ……。え~っとえ~っと……。


「ありがとうございますニャ~」


 恥ずかしくてうまく声がでニャかった。いきなり失敗した……。


 ご主人様の手が頭に……。

 失敗したから叩かれるニャ~。

 奴隷は失敗するとご主人様に叩かれるって習ったニャ~。

 もうダメニャ~。


 あれ……。なでてもらえた……。なんだか気持ちがいいニャ~。

 すごい幸せニャ~。一生続けばいいニャ~。


 はっ! 大変。意識がなくなってたニャ。

 なんて恐ろしい手ニャ!


 ご主人様が庭から大きなパンダを連れて来たニャ。もしかしてテイムモンスターってやつニャ?

 大きい……。


「今日の宿は理由があって貴族が用意してくれた宿だからな。きっと豪華だぞ」

 え? ご主人様は貴族様と知り合いニャの?

「わかりましたニャ~」

 本当はよくわからなかったけど、気持ちがフワフワしてるから、今は気にしないニャ~。



 宿がすごかったニャ~。お風呂って初めて見た……。

 お湯を貯めて入るなんて贅沢だニャ~。


 これからお風呂でご主人様の背中を流すニャ。今度こそ失敗しないようにがんばるニャ!

 裸を見られるのは恥ずかしいけど、役に立つ奴隷を目指すニャ!


 お風呂って温かいニャ~。でもすごいクラクラするニャ~。

 ご主人様がまだお風呂なのに、先にあがるわけにもいかないニャ~。

 お風呂って危険ニャ。


 寝る時になってご主人様が何か言ってるニャ。

 奴隷は床で寝ればいいのニャ~。

「ご主人様と同じベッドで寝るのは、おこがましいニャ~」

 奴隷商館でも床で丸まって寝てたニャ~。

 今日は絨毯が敷かれているから、たぶん気持ちがいいニャ~。

 ベッドで寝るのを断ると、夜伽を断っているみたいだニャ~。


「夜伽の時だけでいいニャ~……」

 すごい緊張したニャ。

「俺が一緒に寝て欲しいんだ」

 私も本当はご主人様と一緒に寝たかったニャ~。

「ありがとうございますニャ~」

 どうしよう……。これからいよいよ……。初めてなのに、うまくできるかニャ?

 顔が赤くなってなければいいんだけど……。


 あ、そうだ。ベッドに行かなくちゃ……。



 まずはなにをすれば、いいんだっけ……。よくわからニャい。下着を脱がなくちゃ。

 あとは……、あとは……。

 まな板の鯉……。まな板のネコ……。ネコのまな板?


 きっとご主人様がリードしてくれるニャ!

『気をつけ』で全てを捧げるニャ……。

 いつでも来いニャ。


 ……。


 …………。


 あ、またこの気持ちいい手ニャ。これは幸せの手ニャ。


 ……。


 …………。


 だんだん……いしきが……。スヤスヤ…………。

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