フラスコの中の小人Ⅰ
かなり真面目に書いた作品です。
ですが執筆速度は最低速で、さらに全然進まないという事態に陥ると思います。
ですのでこれをご覧になるかたは寛大なお心で待っていてくれると幸いです。
酷い酷い。この世界は酷い、酷い世界だ。
失った。私は全てを失った。夢も、目標も、生きる希望すらも失った。私にはこれが全てだったのに、世界は嘲笑うかのように一瞬で、瞬くことすら許さずに奪い去った。
涙すら出ないこの感情はどう表現そればいいのだろうか。
悲しみ? 怒り? 喜び? 笑い? それとも……それともなに?
歯車が崩れていくように螺子が、心が落ちていく。私から人間としての重要なものが欠落していく。落ちて、溶けて、ドロドロに腐っていく。
「はは……ははは」
真っ黒だ。世界は真っ暗になった。こんな世界で私はいったい何に縋って生きていきばいいんだ。助けてよ……助けて私に生きる意味を教えてよ。生きる糧を教えてよ。ねえ? ねえ? ねえ!?
「……もう一度。もう一度……私のために」
そうだ……そうだよ。失ったなら取り戻せばいいじゃないか。酷い世界を元に戻せばいいんだ。こんな簡単なことなんだ。
きっとあの人もそれを望んでいる。私のために生きることを望んでいる。待ってて、直ぐに、直ぐになんとかしてみせるから。
それまで……待ってて。






