九話。
俺、怒る。
でも、誰にぶつければいいのだろうか?
「そう、怒らないでもらえるか?
あいつらも悪気は無いのだ。
あいつらはあいつらで戦争を終わらせようとしているのだ」
「戦争だと!?」
そんな危ない世の中なのか!?
そして勇者って…
まさか…な。
「気づいたのではないか?
勇者とは…戦争の駒だ。
チェスでいうキングの役割だ。
象徴とされて相手に取られたら負け。
そしてプレイヤーは…」
「国…?」
「その通りだ。
国の上の人間がプレイヤーだ」
「チッ…」
つまり、神藤と間さんは戦争のために呼び出されたのかよ。
「少しこの世界の人間には受け入れられないだろうが…」
「いや、俺はそんなことは無い。
基本俺も利用できるものは利用する性質だ」
「…そうか。
そしてそのことを知ったアマティスタは神を呼んで止めようとした」
「そして失敗…か」
「ああ…。
神を呼び出すには条件がある。
一、虹色水宝という文字道理の虹色の水状の宝。
これで書かれた直系三百三十三メートルの魔方陣。
コレを何を勘違いしたのか三十三メートルの水銀で構成した」
「…」
「二、古代魔術を使える魔術師三百三十三人。
こちらも三十三人しか居なかった」
「…ん?」
「三、聖なる獣、リリードラゴンの角。
コレに関しては用意すらしていない」
「んん?」
「四、詠唱呪文を詠唱せずに、紙に書いていく。
これも普通に詠唱していたな、しかもバラバラで」
「は?」
「五、呼び出す神の象徴たるもの…今回の場合は武器を用意しておく。
これはある程度のものでよかったのだが…」
「用意してなかった?」
「その通りだ」
……………。
「ハハハ。
ぶっ飛ばしていい?」
「お、落ち着け!
悪気は一切無かったのだよ!!
すごく真面目にやっていたのだ!!!」
「チッ…まあ、いい。
どうせ、過ぎ去ったことだしな」
「それで、流石にこちらも申し訳ない…
と、いうか不憫に思って能力を与えようと思っている」
「能力?」
「ああ。
あちらに行った時に潜在能力が目覚めて、潜在能力の強さに比例して身体能力も向上する。
しかし、それだけでは流石に…。と、いうことだ」
おお。
こいつが本当に神に見えてきた。
今まであれだったからな。
「結構いい奴だったんだな」
「神を馬鹿にするな。
それで康助君には三つのコースが用意されている」
「コース?」
「ああ。
流石に要求を聞くとなるとどうなるか分からんからな。
こちらで用意させてもらった」
「まあ、貰えるだけマシか」
何もないよりはマシだろう。
「まず、最初に…
君の潜在能力からして後衛方…と、いうか生産職系だ」
…勇者には向いていないどころじゃないな。
「魔力というものがあるが数値化したとして…
ある程度の魔術師が五百とすると君は八千五百だ。
そして属性。
これは練習すればどの属性もある程度できるであろう才能がある。
得意なのは、錬金、強化、付加、空間、無、水、地、氷、闇だ。
苦手なのが、火、光、風、雷だ。
ちなみにこの中で強い属性ベスト3は光、風、火の順だ」
魔力は多いことがわかったが…属性が…
強い属性三つが苦手とか…
「それでコースだが、一つ目。
身体能力の更なる強化に剣、槍、格闘などの接近戦の才能。
弓、銃などによる遠距離戦の才能。
二つ目。
苦手属性の緩和に魔術の才能の更なる向上。
三つ目。
苦手属性の緩和。
近距離、もしくは遠距離戦の才能。
そして全部にその世界の文字の読み書き。
必要な知識、道具、金等だ。分かったか?」
「ああ、少し考えさせてくれ」
「分かった。できれば十分以内に考えてくれ」
一つ目。
間違いなく、戦闘に特化してある。
生き残る確立は上がるだろう。
二つ目。
コレはおそらくアチラに行ったときに仲間ができることを予想されているだろう。
三つ目。
これが一番無難なものだな。
属性は苦手なだけであって使えないわけではない。
なら…
「三つ目でお願いする」
「了承した。
接近戦と遠距離戦どちらにする?」
「遠距離戦で」
「分かった」
なぜ?
隠れてこそこそとやるつもりだからだが?
正面から戦うとか無理がある。
「武器を選べるがどうする?
とりあえず採取用に短剣があるから、いざとなったらそれでどうとでもなる。
遠距離武器だが…
弓…これは魔力で矢を構成される弓で、威力の調整もできる。
短弓…こちらも魔力で構成されるが、属性まで設定できる。
片手銃…こちらも短弓と同じで矢ではなく弾だ。
双銃…片手銃の二つだが…使いにくいと思うぞ。慣れるまでは。
狙撃銃…ライフルだな。これは精度が高く威力も高い。しかし、属性の設定はできん。
魔法系の武器は…
杖…これは両手用の杖だ。
ロッド…短くなった杖だ。威力は落ちるが、魔術、魔法の速さが上がる。
装飾系…指輪や腕輪だ。先二つに比べると劣るが、持ち運びは便利だ。
この中から全部で四つまで選んでいいぞ」
結構多いな…