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いろいろとありましたが異世界へ召喚されやがるようです。  作者: 柿ノ木 野奇
そうだ。冒険しよう。………やっぱりしたくない
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二十二話

 さて、今俺は外にいる。

 今、どういう状況かというと…

「金を貸してくれ!

 頼む!!」

 知らんおっさんに金貸せって言われてる。

 すでに白い髪が残念なことになっているおっさん…てか爺さん。

「どうしても孫に来て欲しくて異世界のものを買ってしまったんだが…金が足りんかった!」

 お前かよ茶88、89、90.

「他にも異世界のものがあってそれがいように高くて…」

「いくらだ?」

「え?」

「いくらなんだ?」

 まあ、別にいいか。

 半分俺のせいだし。

「い、いいのか?」

「どのくらいかにもよるけどな」

「何、ほんの白金貨3枚ほど…」

「他を当たってくれ」

「そんな!?」

 あたりまえだ。

 買った額のほとんどじゃねえか。

 ミニスカポリス&ナースの分なら払おうかと思ったが、そんな額は払えるわけが無い。

 てか、なんでそこまで上げたんだよ。

途中でやめろ…いや、まず買おうと思うなよ。

「そこをなんとか!!」

「できん」

 なぜそんな額を借りれると思った。

「くう…それならワシの秘宝を白金貨三枚で買ってくれないか!?」

「とりあえず見せてみろ」

 秘宝。

 それは男のロマンをくすぐる言葉だ。

 断じて馬鹿なわけではない。

「これじゃ!」

 おもむろにリュックから取り出したのは…

「ぶっ!!!!」

 エロ本である。

 しかも日本のだ。

「どうじゃ?こう…くるものが無いか?」

「ちげえよ!このエロ爺が!

 馬鹿かお前は!?

 こんなの白金貨三枚で買い取るわけ無いだろう!?」

「そうか?ワシは白金貨4枚で手に入れたんだが…」

「うおぉい!」

 高すぎる!!

「それじゃあ、コレならどうじゃ?」

「エロ本は要らんぞ?」

「ちゃうちゃう。この宝石じゃ」


〝ゾクリ〟


 取り出した黒い宝石からはいやな感じがした。

 まるで魂を吸い取られるような感覚に襲われた。

 これはダメだ。

 壊さないと。

 危険だ。

 そんな思いがこみ上げてくる。

「爺さん。それ、どこで手に入れた」

「うん?これか?これはなあ、遺跡から発見されたものじゃ。

 死霊石とは違って透き通っていて見る人が見れば分かるらしいんじゃが、すごい魔力が秘められているらしい。

 どうじゃ?買わんか?」

「…ああ、買わせてもらう。

 ほら、白金貨三枚だ」

「ほっほっほ。ありがとう、少年。名前を聞いても?」

「康助だ。柿ヶ島 康助」

「そうか、ワシはロキだ。

 また、会えることを祈っているぞ―異世界より来し者よ」

「おまえ…神か?」

 問いかけた言葉は返ってこなかった。

 いや、すでにそこには爺さんはいなかった。

 ふと、周りを見るとぶれた。

 そしてアレだけ叫んでいたはずなのに誰も気に留めていない。

 手に握っている黒い宝石が夢じゃないことを示す。

 俺は宝石をポケットに入れ宿に戻ることにした。




 あまり気乗りしないが暗い道を歩く。

 深夜のオークションが始まる。

 黒い宝玉だがあの異様な気配はもう放っていない。

 ふと、世界がぶれた。

 現れたのは神だ。

「ロキが来なかったか!?」

 あ、やっぱりあの爺さんは神だったか。

「なんか買わされたがこれどうすればいい?」

「うん?これは…」

「これは?」

「さっぱり分からん」

「おい」

「が、なんとなくヤバイものではあるな」

「それは分かる。それが何なのかが分からない」

「これはな…」

「これは?」

「神が創ったもので…なんかを大量に入れてあるな」

「なんだよそれ」

「そんなもん分からんよ」

「てめえも神だろうが」

「だから分からんのだ。同じモノ同士だからこそ分からない。

 あっちも我が作ったものはわからないようにな」

「俺にはよく分からん」

「同じ人間でも他人が作ったものが何かは分からんときがあるだろ?

 そういうことだ」

「なるほど」

 さっぱり分からん。

「おい…まあいい」

「そういや人の心を読めるとか言う設定があったな」

「設定言うな」

「で、これどうすんの?食べる?」

「なぜだ!?

 まあ、それは好きにしろ。我にはどうにも出来ない」

「神だろお前…。じゃ、貰っとくぞ」

「売り飛ばしたりはするなよ?」

「え」

「おい」

「金になりそうなのに…じゃあ、いらねえよ」

「捨てておけ」

「やっぱ貰う」

 捨てるぐらいなら貰う。

「はあ…」

「ため息をつくと幸せが『なにこいつキモイんですけどー』って言うらしいぞ?」

「言うか。言ってたまるか」

「それじゃあ俺は行くぞ」

「ああ、そうしてくれ。

 ああ、それと次あいつが現れたらまともに取り合ってはいけないぞ?」

「言われなくても適当に流す」

「それじゃあこれから合コンあるから我は帰る」

「合コンあるの!?」

 世界がぶれて神が消える。

 それでは行きまっか。


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