変身ヒーローグレイ誕生!!
今でも思い出すあの光景
母さんが、母さんの振りかざした拳
何故、光景には光という文字が入っているのだろう。
休み時間ぼやーと窓の外を見ていた。眼鏡におかっぱの女子、名前は確か小林幸子が何やら僕の目の前で大量の書物を持ってもたもたしている。
「え、えっとごめんなさい。名前、、なんでしたっけ」
渇いた笑いがこぼれる
「灰田ゆうきです。」
「ほ、ほ、本当にごめんなさい!提出した宿題の返却です、、」
「あ、はい。ありがとうございます」
あーゆう真面目系の子に名前忘れられてるの一番ショックだよなー、眼帯付けてるから覚えててもおかしくないのに下校中そんなことを考えていた。楽しく会話する女子生徒、横を走り去る男子生徒いつもの光景だった。刹那、みんなの首が、無くなった。バタバタと倒れる生徒たち大量の血だまりが僕の靴を汚した。え、何?ドッキリ?今何が
「大変なの!!」
混乱する僕をまくし立てるかのように泣き目の幼女が視界に飛び込む。
「Eraseが侵略してきたのー!あなたのチカラが必要なの!!」
は?
「スマホを見るなの!」
何この幼女
「HEROcolorsを起動するの!!」
スマホが振動している、スマホの画面を見ると何か見覚えのないアプリがインストールされていた。
「早く起動するの!人類の命がゆうきくん!君に係っているの!!」
人類の命が僕に係っている
ママのこと大好きだよね
誰も僕を見てくれなかった
そんな目で私を見ないでよ!
生きる理由を見つけたかった
ゆうき、一緒に死んでくれるよね
あなたのチカラが必要なの!!
僕の震える手は気がついたらスマホの液晶画面をタップしていた。あのアプリを起動していたのだ。
優しい風が僕を包んだ、目を開くと僕は
ヒーローになっていた。