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WEB作家で陰キャの俺、小説を書いてるのが陽キャのギャルにバレる~そしたらラブコメみたいな展開になった~  作者: おとら@9シリーズ商業化
一章

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契約?

 ……よし、書けた。


 今日はいつも通りに起きて、規定の文字数を書けた。


「ふぅ……予約投稿も完了っと」


 ……葉月も読むのか。


 そう思うと、今更ドキドキしてくる。


 クラスの人が、自分の作品を読むことに。







 朝の準備を済ませたら、姉貴を見送る。


「今日は少し遅くなるから。多分、夕飯には間に合わないかも……」


「いいよ、姉貴だって自分の時間があるし」


「生意気言わないの。今日は、ただの会議よ。友達と遊ぶ時は、もっと前もっていうわよ」


「わかった。じゃあ、飯は適当に食うよ」


「お金は置いとくから、しっかりしたの食べなさい」


「わ、わかったよ」


「よろしい」






 その後、俺も学校へ向かっていると……。


 後ろから、誰かの気配がして振り向く。


「おはよー」


「……はい?」


 なんだ、この柔らかいものは……未だかつて経験したことない感触だ。


「おはよー、野崎君」


「へっ?」


 良く良く見てみれば……葉月に腕を組まれていた。


 な、なんで腕を組まれてる?


 というか……おっぱいが当たってる。


 ……えっ——おっぱいダトォ!?


「聞こえなかった? おはよー」


「な、何をしてるんだ!?」


「んっ……きゅ、急に動かないでよ」


「ご、ごめん!」


 腕を動かした際に、何やらふわんとした感触が……これが谷間に挟まれるってやつか!


 俺の人生には起こりえないイベントだと思っていた!


「ほ、ほら、いこ」


「い、いや、だから……」


「とりあえず、こっちに来て」


「わ、わかったから!」


 そのまま引っ張られて、校庭を進んでいく。


 当然ながら、視線が集まってくる。


 なにせ、葉月は学校一モテる女子だ。


「嘘!?」


「誰だあの冴えないやつ!」


「うわぁ、釣り合ってない」


 ま、まずい……胃が痛くなってきた。


 俺は見られることに慣れてないんだよ……。





 そのまま、校舎の裏につれていかれる。


 同時に、ようやく腕を離してくれた。


「……なんのつもりだ? 新手のいじめか?」


 こうすることによって、俺を惚れさせる。


 そして、告白させてふると……そんな手には乗らない。


 俺はそういう漫画や、ラブコメ小説を見てきたからな!


「なんのこと?」


「……違うのか?」


「私は、君のためにやってるんだけど?」


「俺のため? まるで意味がわからん」


「そうよ。君がラブコメがわからないって言ったから。あのあと、悔しくて君の作品を色々と見たんだけど……君の作品って女の子あんまり出てこないけど……確かに、女の子が変だったわ。そんなこと言わないし、思わないかなって。あぁ、女子のこと知らないんだなって」


「ぐはっ……」


 俺の心に深刻なダメージ……!


 ちょ、直接感想を言われると、こんなに苦しいのか!?


「どうしたの?」


「い、いや、いい……続けてくれ」


 これを読者にいっても通じないことはわかってる。


 読者が悪いわけではなく、作家側の問題だ。


 作者とはデリケートな生き物なのです。


 皆さんも、お願いだから優しくしてあげてね!


「それで……ラブコメがわからないなら、実際にラブコメすればいいかなって」


「ラブコメがわからないなら、実際にラブコメをすればいい……どういうことだ?」


「もう! 鈍いわね! 私が題材になってあげるって言ってるの!」


「……何?」


「つまり、さっきのような感じで腕を組んだり……その、どうだった? ドキドキした?」


 そう言い、上目遣いで頬を赤らめる。


 はい、今現在ドキドキしてます。


 何こいつ、めちゃくちゃ可愛いんですけど?


 陰キャの俺を殺す気ですかね?


「お、おう」


「それなら良かったわ。ああいう感じで、ラブコメのイベント?ってやつをしていったらいいんじゃない?」


「なるほど、実体験に基づく経験値か……悪くない」


 ファンタジーは世界観が違うので、妄想でどうにかなる。


 しかし、ラブコメは現実に近い分、その辺りが難しい。


「でしょ? 経験しなくても書けるって人はいるみたいだけど、君は違うみたいだから」


「へぇ、よく知ってるな?」


「え、えっと……昨日、あれから色々と調べたし……」


「……待て。それで、葉月になんの得がある? 俺なんかといたら、カーストトップから落ちるのでは?ましてや、友達すらいなくなるんじゃないか?」


「えっ? 君の小説が見たいからだよ? だって、そのせいでスランプなんでしょう?」


「そ、そうか」


 まじか……こいつ、めっちゃいいやつだったとか?


「あ、あと! 男子に告白されるの迷惑なのよ! 私、今のところ彼氏作る気ないし。あと、別にカーストトップとか知らないし。友達も、別にいなくなったりしないと思う」


「はぁ〜モテる奴の苦労ってやつか」


「別にモテても良いことないし。好きな人に好かれなきゃ意味ないから。あと、少し人付き合いに疲れたのよ……君といれば人は寄ってこないかなって」


 少し鼻に付くが……そういうキャラを作るときに良いかもしれない。


「最後のは余計だ。ただ……俺自身、その経験が積めるなら助かる」


「じゃあ、今日から特訓ね。あっ、その代わり……」


「葉月に先に小説を見せれば良いんだろ?」


「そゆこと。じゃあ、教室行こっか」


 そう言い、俺に手を差し出す。


「あん?」


「て、手を繋ぐのよ」


「い、今からか?」


「これも練習よ」


「わ、わかった」


 その日、俺は初めて女子と手を繋いだ。


 何とも言えない柔らかさと、高鳴る鼓動を感じる……。


 そうか、これがラブコメってやつか。



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