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陰キャが実はイケメンだったwwww

陰キャな俺だが。

俺は裸眼時の自分の容姿を自分でカッコいいなんて思わないが。


妹、つまり、女から見ると、そのなんだ、イケメンの、

いや、まぁ、此処からはアイリの意見だから、

そのまま書くけど。


超絶男前らしくて。


俺は黒縁眼鏡に手をかけて。


「これでいい...?」


と、一旦は目線を天井に向けて。


それからちょい、なんだか照れ臭くなって。


目の前の美少女妹の左斜めにふい、と

視線を落とした。


目線の先は床。


緊張しなくて済むフローリングの床。


そしたら怒られた。


「ちょ!お兄ちゃん!ちゃんと私の目を見て!!」


「お、おう...」


そんなに強度の近視って訳じゃないからさ。


まぁ、目の前のアイリのことはぼやけずに見えているんだが。


やっぱ、そのなんだ、視線を合わせるのは俺的な照れはある。


アイリの目をじっと見てから、

やっぱし、恥ずかしくなって。


もうな、キスできるよーな距離感だから。


俺、このシチュ、ドキドキするからな、


今すぐ逃げたい。


「ヤバイ...!いつものことながら超カッコいい...!!」


「しかもさ、今、脱衣所で見る時より近くだから、てか至近距離過ぎて...その...」


「....キスしたい...」


あー、えーっと...

その爆弾発言に心臓が口から飛び出るかと思った俺。


それにな。状況的に。

さっきよりも更にアイリの両瞳の水分量が増してうるうるになった気がする。

上手く表現できないが、

上目遣いの角度もさっきより磨きが、かかって

しまっている気がする...


これは、もう、俺の理性が崩壊する

寸前だ...。


「ダメ!」

俺は強く言ってその場から逃げた。

理性崩壊の危機を脱した。




だが、翌日。体育館には

二学年のみしかいない、バレークラスマッチの時間に俺は思わぬ災難に巻き込まれることになる。


学校では、妹以外、誰も知らなかった

俺の素顔が、ちょっと試合中、ぼけっとしてたばっかりにメガネが

相手チームにいた男子バレー部エースのイケメンアタッカーの強烈なスパイクによって、

吹っ飛ばされたのだ。


勿論、そんなに高くはないが大事なメガネはどこかに吹っ飛ばされた模様で行方不明だった。


俺のメガネを壊した張本人の男子バレー部のエースの藤島くんは、かなりのイケメンなのだが。


性格は悪い。


陰キャなんてゴミだねw

と陽キャなやつしかまともに相手にしないやつで、とにかく俺みたいな地味男を馬鹿にする男だから、

俺が尻もちを付いて

あちゃー、と思って下を向いてても。


「あー、陰キャくーん!わっりいー、わっりぃー!!わざとじゃないよ!」



やがて。

ずっと、俯いて座り込んだままの俺に、

チームメイトが、

「お、おい、大丈夫か!?シンジ?

随分と痛そうだけど、、鼻とか無事か...??」


「鼻血とか出てないか??」


やがて。

観客席にいた同じクラスで男友達のユーマが、メガネを持ってきてくれたが、ツルが曲がっており、もう使い物にならなかった



「ダメだな...壊れてて...」


俺がため息をつきながら、メガネを外し


顔を上げると、


「うわ...!?」


とそばに来てくれたチームメイト及び、

友達のユーマが、一同にそう、大きな声を揃え、

一歩も二歩も後ずさった。


それから更にユーマがでかい声でこう叫んだ。


「な、マジか...!?

か、顔、、やべぇ、、!!」


あ、そうか。


みんな俺の素顔見るの初めてか...!!


「キャーッ!!」


そして、俺は。


クラスメイトの女子だけでなく、

他のクラスの女子にも囲まれることとなり、


「ヤバイ...!!


ジャニーズ顔!!」


「イケメン過ぎる...!!」


「こっち向いてー!!」



などと言われて、大変な騒ぎに巻き込まれるこことなったのだった。




人は見た目が9割とはよく言ったもので。

妹は俺のこと、お兄ちゃんはイケメンだよ!と称賛しているが、

俺が裸眼になったら、こんなにも女子にチヤホヤされるなんて思ってもみたかった。


その女子の人だかりに、幼馴染の

ユーコの姿を探したがいなかった。

普段時、俺のこと、馬鹿にしてるあいつにも

チラッと顔見られて、キャイキャイ言われるのも悪くないな、と思ったんだが。


でもな。


少ししたら、ユーコのキンキン声がうるさいくらいに体育館内に響いた。


俺の周りにいた女子軍団を、


さも、邪魔だと言わんばかりに

掻き分けて。


「ちょっと!どいてよ!!

私がお手洗いから戻って来たら何の騒ぎかと

思ったら、、!」


「私の幼馴染のシンジに近付くんじゃないわよっ...!!」


「近過ぎなのよ...!!

少しは離れなさいよ...!」


目を吊り上げて、

せっかく集まってくれた周りの女子達を

蹴散らし、


「シンジとは長い付き合いで!

幼馴染!!しかもね、うちら、付き合ってるんだからね!人の彼氏に触ろうなんて、

しないでよね...!!」


は?


俺がお前のいつ、彼氏になったっていうんだ!?


周りの女子は。


ユーコの迫力に負けて、

おずおずと俺のそばから、

さーっと、水が引けるみたいにいなくなった。


目が見えなくなった俺は戦線離脱した。


コート外で

応援に回った俺。


隣にはユーコがぴったりくっついててウザい。


「ね、ね、シンジ。

今日から私がシンジの彼女ね??一緒に帰ろ?」


「いや、それは無理だな。

俺には妹のアイリがいるから」


「えー、兄妹で恋愛とか気持ち悪いよ!」




時流れて放課後。

俺はアイリと帰路についてたんだけど、

ユーコのやつがあまりにも俺らにちょっかい出してきて家にまで押しかけて

母さんにまで文句言いにきた。


「兄妹で付き合えるわけないのに!!

幼馴染と恋愛すべきですよね??」

って。


でも。

母さんは淡々と言い返してた。

「時期を見て話そうと思ってたんだけど。

アイリとシンジは血が繋がってないの。

私がどうしても女の子がほしくて、施設から引き取って養子縁組したの」


「似てないでしょ??ふたりはさ」


アイリはキャーッと喜び、ユーコは石みたいに固まってた。


俺はといえば。

心の中であまりにも嬉しくてガッツポーズをしたんだな。








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