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第6話 王子の力


「え?」

「だからどこで聞いたんだ? 古代文字がここにあると」


 その時、ミシェルが言った。


「私のお父様よ」


 すると、なぜかわかったかのような顔をしていった。


「......。そう言うことか」

「??」


(何がそう言うことなんだ?)


 今、ミシェルが言ったことで情報がどこから入手したのかもわかったのか? 多分、ラルクさんはそう言うことが知りたいのだと思うから。


「ミシェルさん。あなた王族ですよね?」

「そうですけど?」

「やっぱり。エルフとは、王族であろうと公の場に出ることは滅多にない。だから気付きはしませんでしたけど、今の情報で納得しましたよ」

「なんでそれで分かるのですか?」


 俺が疑問に思って質問をしてしまった。


「古代文字とは、世界に存在している場所を知っているものはそこまでいない。それこそ王族とかそう言うレベルじゃなくちゃな」

「そ、そうなんですね」


 まあ、俺たちが古代文字を発見した時だって、ギルドマスターが驚いていたもんな。それに今だって、俺が見つけたことによって、実家はより一層俺を殺そうとしている。


「あぁ。だからだ。それにしてもリアムたちは古代文字を見て何をしたいんだ? 何もできないだろ?」

「それがリアムはできるのよ! 噂ぐらい聞かない? 古代文字を解読した人が現れたと」

「!! それがこの少年だと?」

「うん」


 すると、ここにいる人たち全員が俺を見てきた。


(やっぱり驚くよな)


 今までなら「なんで驚くんだ?」と思っていたが、エルフの国や母国を通して、古代文字がどれだけすごいことなのかを実感した。だからこそ、こんなふうにみられるのも頷けるって言えば頷ける。


「どうやって解読をしたんだ?」

「え~と」


 本当のことを言っていいのか迷った。なんせ、ティターニアを助けた時、俺は魔族に眼をくりぬかれそうになったんだから。だからこそ、このような重要な情報を言っていいのかわからなかった。


 そう思っていた時、モールト王子がこの部屋に入ってきて言った。


「先ほどは助けていただきありがとうございました」

「あ、はい。こちらこそ無事でよかったです」


 モールト王子は笑顔になりながらこちらを見てきながら、周りにいる竜人族ドラゴニュートに言った。


「ラルクを除く全員はこの場から出て行ってほしい。お願い」

「ですか!」


 一人の竜人族ドラゴニュートがそう言った。だが、モールト王子はその言葉に引かず、言う。


「今回は王族命令だよ」

「......」


 すると、ラルクさん以外全員がこの部屋から出て行った。そして、モールト王子が俺に向かって言う。


「これできちんとお話ができますね。英雄さん」


 俺は誰のことを言っているのかわからず、後ろを振り向く。だが、そこには誰もいなかったので、俺は自分に指を指しながら尋ねた。


「俺の事ですか?」

「うん、そうだよ」

「英雄って。俺はそんな大層な存在じゃないですよ?」


 そう、英雄とは世界の全てを知ってその理を正す存在のこと。俺は、世界の理なんてまだすべて知ってはいないし、それを正す能力だって持っていない。


「いや、あっているよ。リアムさんは英雄だよ」

「どこら辺がですか?」


 俺が古代文字を解読したということを説明したとき、モールト王子はこの部屋にはいなかった。だから俺が古代文字を解読したということをまだ知らない。それなのに、なんでこんなことを言えるんだ?


 その時、ラルクさんは俺とモールト王子を交互に見ながら言った。


「モールト様、それは本当ですか?」

「うん」


 それを聞いている俺たち三人は何を言われているのかわからない状況であった。


「あ、説明しますね」


 そう言って、説明しようとした時、モールト王子がラルクさんを止めて言った。


「僕が説明するよ。僕はね、未来が見えるんだ」

「え?」

「だから未来が見えるんだ。それも近い未来じゃなくて、遠い未来がね」


 それを聞いて俺たち全員が驚いた。

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