私と極太サラミ
「ぐへへっ………ぱくりっ」
そう…サラミ…それはサラミ。
私が愛して止まない極太サラミ。
他の人に言うと驚かれるのだけれど
仕事終わりに必ずといっていいほどサラミを4本丸かじりしちゃう。
やばい、今さらだけど太るかな?
でも、丸かじりしてビール呑むその瞬間が一番の幸せかも。
にしても、それよりも良い幸せが…恋が降ってこないかなぁ。
そんなことを考えて眠りに着く沖田 果夏23歳。
そして翌朝…
眠気と戦いながら仕事へ向かう私。
いつものように電車に揺られながら両耳にはイヤホン。
私が聴く音楽は…って色々ありすぎて面倒くさいからいいや。
そんなこんなで会社に到着。
ちなみに私は仕事初めて5年目。
もちろん今年も新入社員が入ってきて私が先輩。
そして、可愛い男の子が入ってきて恋に落ちる。
何てこともなく今まで過ごしてきた。
会社に入れば格好良い先輩とかいるのかと思って期待していたけれど
そんなこともなく今に至る。
「沖田くーん!!」
あ、やばい仕事しなきゃ!
そして早くこい私の青春!
…お昼頃
「果夏~ご飯食べよ~!」
このキンキンのザ・女子!っていう感じの子は
河合 南23歳。
ちなみに彼女は年上の彼氏がいるとか…ちっ
「でさ~今年の新入社員とかどうよ~いける?」
ニヤニヤしながら南が言う。
「いけるって何よ!でも、まぁ可愛いとは思うけど恋愛感情は湧かないかなー」
と弁当の中のたこさんウィンナーを
(おいしそうだなぁー)と眺めながら答える私。
「確かにねー!雰囲気イケメンはいたけど少し頼りないよね。チャラそうだし!」
(あんたが一番チャラいだろ!)
と、まぁ男子の査定をする女子会であった。
帰り際…
「果夏ー!今日この後呑みにいかない?!」
(え、まじ?私これから家で極太サラミにかじりつきながらビールを呑むという一大行事があるのだけれど、それを我慢してまでその呑みに付き合う価値があるかと問われると少し戸惑ってしまうしそれ以前に我慢するという選択肢を選ぶのは厳しいから)「ごめん、今日大事な用あるから帰るね!また誘って。ばいはーい!」
心踊らせながら帰路につく果夏でした。