---1:平和の終わる日--- 撫子視点
7月に入り、ジメジメとする時期になった。
俺、神林撫子16歳。(男だからな)只今、女の子に告ってます。
「・・・・・・はい?」
分かってはいた、この反応が来るのは。でも俺は、この人しか好きになれない。そう思い
俺は告ったのだ。
「えっと・・・初対面・・・・・・・ですよね?」
「はい」
「あっ・・・御免なさいっっ!!!」
そう云うと女の子は、素早く走り去っていった。
本日15回目の失恋。あぁ、俺はなんと罪深い男なんだ。
・・・・・・・・と、まぁ嘘はここまでにしといて。
俺の名前と年齢以外、話した事全部嘘です。はい。
何故、こんな嘘をつくのか。其れには理由があるんですよ。
まぁ簡単に云うと、今クラスで流行っている『下敷きピンポン』で、見事に35人中最下位と云う
記録を出し、その罰ゲームでお嬢様学校に通っている女の子を、15人告る事になり・・・。
えぇ、見事に15人全員に振られました。
「・・・・・・・・・・精神的に疲れたorz」
俺は近くにある公園のベンチで、休むことにした。
「あ`ぁ`~、眠ぃ。ふあぁ・・・・」
俺はベンチに寝転んで、寝る事にした。
ちなみに只今の時刻、午前11時57分。え?何故時刻を云ったのかだって?
一様な。云ったほうが良いって作者・・じゃなくて、遠くから声が聞こえたもんで。
話を戻して。学校はと云うと、今日は終業式だった為に午前中に終わったのだ。
にしても、校長の話長かったな~・・・。
・・・・・ふあぁ。あ~、本当で眠ぃ。いいや、もうこのまま寝ちゃ---。
------ビチャチャチャッ!!!
「ぅわあっ!?」
突然、俺の顔面に大量の水が振ってきた。
こんな事をする奴と云ったら・・・。
「宮野さんっ!毎度毎度、俺の顔面にミネラルウォーターをぶっ掛ける癖、どーにかしろっ!!」
「何云ってるの?私は撫子君が寝てるのを見てると、どっかの中年サラリーマンに見えて
悲しい人に思われないように、起こして上げてるのよ。貴方の為に」
「それが、余計だっつーの」
俺は鞄からタオルをだし、顔や髪を拭き始めた。
そんな俺を見て、宮野さんは小さく優しい溜め息をついた。
宮野知世さん。同じ中学校に通っていて、バレー部キャプテン同士として仲が良かった。
今は別々の高校だが、暇さえあれば遊びに行く仲だ。
・・・・実は秘かに恋心を抱いてる人だったりする。当の本人は、全く気付いていないが。
「で、今日は何処に行くの?」
「何時もの喫茶店で良くねーか?」
「良いわね、あそこのケーキ何個食べても美味しいのよね♪」
こいつ、またケーキ食うのか?
先週行った時も、確かケーキ10個ほど食ったような・・・・・・・。
「そんなんだから、太っちゃ」ビチャッ!!
「ぎゃっ!?」
「レディに対して、失礼よ。撫子君」
「だからって水かけんなっ!つーか宮野さんケーキ10個食ってんだから、
十分にレディじゃねーと」
「また、かけて欲しいの♪(黒」
「いえ、遠慮致します」
あ~、怖い怖い。宮野さん、中学からあーで変わんねーよな。
しかも俺、そんな宮野さんに恋してるし。
・・・・・・・・・・・・どーかしてるぞ、俺。
「ほら、拭いてあげるわよ」
「わっちょっ!////」
ちょっ!?宮野さんが拭いてくれるって・・・!うっ嬉しいけど、何か・・・人前じゃ
恥ずい////。
丁度、宮野さんが持ってるタオルが左目に重なった。
------その刹那------
『全軍突撃ーーーーーーーーーーーっ!!!』
『誰かっっ!助けてーーーっっ!!!!』
『ママーーーーーーー!!パパーーーーーーーーーーー!!!どこぉっっっ!!!!!!!!!』
俺の目に、全く別な世界が映った。
その世界は、何もかもが壊れていて、人間だった者もいた。
まるで戦争が当たり前な世界が視えた。
この世界とは、真反対の世界が-----。
「撫子君?大丈夫?」
「え?・・・・あっあぁ、大丈夫だ・・・」
「そう・・。なら良いけど・・・」
そして俺達は、また歩き出した。
にしても、さっきのはいったい何だったんだ?
「撫子君、本当に大丈夫?顔色悪いわよ」
「え?そう・・・・か・・?」
「そうよ、何時もの元気が無いし・・・。ちょっと水、かけ過ぎたかしら・・・」
「だっ大丈夫だって!!宮野さん。水ぶっ掛けられるの、しょっちゅうだし」
てゆーか、宮野さんに話しても信じてくれないと思うしな・・・。
「じゃあ、もっと水かけてもいいのね♪」
「今日は、お断りします」
そう云うと、宮野さんはムッとした顔で前を向きスタスタと歩いてしまった。
俺はそれを後から追う。まぁ、ちょっとフザけてるだけだと思うけど。
「あ、着いた」
「本当ね、早く席に着きましょ!今日は何のケーキから食べようかしら・・・♪」
「何個食う気だよ」
厭きれながらも、俺は宮野さんに問う。
「良いじゃない、別に」
笑顔で返事を返してくれた宮野さん。
「いーけど・・・・ハハッ」
「ウフフッ♪」
俺の笑いに釣られてか、宮野さんも笑ってくれた。
そうしながら、俺と宮野さんは喫茶店の中に入った。其の時の俺は、さっきの事をすっかり
忘れていた。
何時もの場所で-----。
何時ものように過ごす-----。
まさか、今日が『平和の終わる日』とは知らずに・・・---------。
---1:平和の終わる日--- END
ふぃ~。やっと1話が終わりましたよぉ。
んで、1日おきに更新ってドーヨ。(駄目だと思うヨ♪)
まあ、こんな亀みたいな更新デスけど、読んでくれたりしたら凄く嬉しいんで。
感想もあったら送ってください!!お願いします!!!
では×2また次の話で。
山本遼