第五話 「やっぱユニク◯は最強だな」「間違いないわね」「ユニク◯万歳!!」
ごめんなさい、遅れました!
結局意味不明に終わった料理教室から数日後の放課後、今日も今日とて俺らは二人で帰宅している。
「ねえ、瀬戸くん」
「はいはい、最強イケメンの瀬戸くんですよ」
「ごめん人違いだった」
「あぁー、待って!そんな冷たい目をしながら距離を取らないで!」
「全く貴方という人は…」
「悪い悪い。で、何か言おうとしていたけど何だった?」
「今週末にでも一緒に遊園地に行かない?たまたまクラスの子にペアチケットをもらったのよ」
「いいよ」
「即答なのね…」
いやー、珍しく桜木さんの方から誘って貰えたし、大体俺が桜木さんの誘いを断るわけなかろうて…
「あ、でも…」
「?」
「デートに来ていけるようなちゃんとした服、無いんだよなー」
「別にそんなの気にしなくて良いわよ…」
「いやいや、折角桜木さんとデートに行くんだぜ?そりゃやっぱりオシャレしなきゃだろ」
「…本当に気にしなくてもいいのに……でも、そういうことなら今から買いに行かない?私も選んであげるわよ?」
「お、マジ?助かるわ」
「じゃあ早速近場のイ◯ンにでも行くわよ」
「おー!」
というわけで…
「いらっしゃいませー」
近場のイ◯ンに入っているユニク◯にやってきた。
桜木さん曰く、最近はユニク◯でも十分オシャレなコーデができるらしい。
「じゃ、早速だけどこれとこれとこれ、試着してきて」
「お、おお。分かった」
ユニク◯に入ってからの桜木さんはとにかく勢いが凄かった。
俺が服のことはよくわからないと言うや否やシュババッと大量の服を持ってきた。
「もしかしたらオシャレとか好きなのかな…っと、着替えたぞ」
「…っ」
「あれ?似合わなかったか?」
俺的には中々いい感じだと思ったんだが…
「ち、違うわよ…思ったよりも似合ってて…」
あ、顔が真っ赤だ…なるほど、照れてたのか。
「そんなに褒めてくれるなんて嬉しいよ。んじゃ、これ買おうかな」
そう言ってそそくさと会計に行く。
「お会計お願いします」
「はい、お会計13000円になります」
おっと、思ったよりも安く済んだな…流石ユニク◯…恐るべし、大量生産…
「お買い上げ、ありがとうございました。かわいい彼女さんですね。先程、試着の様子を見かけましたがお二人ともお似合いのカップルですね!デート、お楽しみください」
と、最後に店員さんに言われた。
「…ありがとうございます」
今度は俺の顔が真っ赤になった。
その後もちょっとだけイ◯ンで制服デートを楽しみ、帰路についた。
「あー、楽しかった。そういえば、桜木さんは服、買わなくて良かったのか?」
「ええ、家にもうあるから…でも、貴方に選んでもらうのはアリだったわね…」
何やら悔しそうにしている。…別に服くらいいつでも一緒に買いに行けるんだけどな…
「また今度一緒に行こうぜ?」
「約束よ?」
「おう」
こうして早くも次のデートの予定ができた。
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帰宅後、リビングに入ると珍しく母親がいた。
「あら、葵生?遅かったわね。彼女でもできた?」
「あー、まあな」
「……ええっ!お母さん初耳なんだけど!」
「そりゃ聞かれなかったからな」
「…はぁ、全くホントにこの子は…今度どんな子か紹介しなさいね!」
「あー、機会があればね」
そう言って俺は自分の部屋に戻った。




