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異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜  作者: mitsuzo
【第二章 ハズレモノ旺盛編】

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048「桃色ツインテールちゃん」



「いや〜、こんなセインは初めて見るよ〜(ルンルン)! エイジって面白いね!」

「ど、どうも⋯⋯」


 どうやら、この『セイン・クリストファー』という男の普段の様子からすれば、俺とのやり取りで見せた姿はかなり『レアもの』だと、途中から話しかけられた『リアム・シャオロン』という奴が感心していた。


「そうね。確かにこんなセインは初めてだわ⋯⋯やるじゃない、元救世主」

「はあ⋯⋯」


 それにしても、この今話しかけた『桃色ツインテールちゃん』は美少女に変わりはないが性格は『高飛車』な感じだな。まさに『じゃじゃ馬娘』という感じ⋯⋯。


「⋯⋯あんた、今何か失礼なこと考えてたでしょ?」

「滅相もない」


 おっと、危ない、危ない。


「さて、改めてエイジ。ちょっと質問⋯⋯いいかな?」

「ん? なんだ?」

「さっきのジュード君との決だけど⋯⋯⋯⋯どうして、手を抜いた上で(・・・・・・・)降参したんだい?」

「⋯⋯⋯⋯」


 全員が一斉に俺に視線を向ける。


「ソンナコトナイヨ。アレガ実力ダヨ(棒)」

「嘘つけ、この野郎! 他の生徒たちがわからなくても俺たちの()はごまかせねーぞ!」


 シラを切った棒返事をすると、即座にあの『赤髪短髪短気ヤロー』のジェイクが突っかかってくる。しかし、


「いいかげんにしろ、ジェイク。また場を荒らすな! これ以上やると、いくらジェイクでも⋯⋯⋯⋯黙っていないぞ?」


 キッ!


 そう言って、セインがジェイクに向かって魔力を込めた『威圧』を放つと、


「うっ!?⋯⋯す、すま⋯⋯ねえ⋯⋯」


 その影響で、突っかかってこようとしたジェイクの体が止まる。おそらくセインの威圧が原因だろうが、それはつまり⋯⋯この二人にはそれだけの魔力差(・・・・・・・・)があるのだろう。


 見た感じ、ジェイクも⋯⋯いや、四人全員が余裕で『実力者』の部類に入るだろうことはすぐにわかっていたが、セインはその中でも『別格』のようだ。


「ごめんね、エイジ」

「いいよ、気にしてないから」


 セインがジェイクの反省の言葉を聞いて『威圧』を解除すると、俺にしおらしく謝ってきた。⋯⋯こいつ、やっぱ良い奴だよな。


「でも、どうしてエイジは⋯⋯⋯⋯そんな面倒くさい(・・・・・)ことをしているんだい?」

「⋯⋯⋯⋯」


 なるほど。セインは鼻っから(・・・・)俺の言葉を信用していないわけね。まあ、今もそうだがワザと(・・・)バレバレな対応をしているからな。


「友達が欲しくてそうしているんだよ」

「友達?」

「ああ。だって俺は『救世主』としては使い物にならないということで『平民』になった。そうなると元の世界に戻れない俺はこの異世界で生きなきゃいけないだろ? で、それにはこの世界の知識も得る必要があるし、お金も必要になる。そして、そういった諸々を得るにはこの世界の『友達』や『知り合い』が多ければ多いほうがいいと思ったんだよ」

「なるほど。その話は納得いくけど、でも、なぜ手を抜く必要があるんだ?」


 セイン(こいつ)、ワザと堂々と『手を抜く』と言いやがった。⋯⋯食えない奴だな。前言撤回⋯⋯こいつが『良い奴』かどうかは棚上げだな。


「これから仲良くしたい相手に、しかも女性相手に手を出すわけにはいかないだろ?⋯⋯少なくとも、俺のいた世界では『男性が女性に手を出す』ってのは『無し』だ」


 俺はとりあえず、『もっともらしい理由』を説明した。すると、


「なるほど。とりあえず、その理由(・・・・)なら『及第点』かな⋯⋯」

「そりゃ、どうも」

「フフ⋯⋯そんなところも私は君を買ってるよ、エイジ」

「さいですか」


 よし。とりあえず、何とか話を終わらせそうだな。⋯⋯⋯⋯と思ったら、


「は? 何それ? 意味わかんないんだけど?」

「え?」

「あ⋯⋯⋯⋯リーゼかぁ〜」


 セインが俺の理由に意を唱えた『リーゼ』という桃色ツインテールちゃんを見て、白々しく(・・・・)頭を抱えた仕草を見せる。


「え? 何が?」


 とりあえず、セインの『茶番』に乗っかって理由を聞こうとした⋯⋯⋯⋯が、


「おい、元救世主。お前がほざいた『本気を出さない理由』は私にも言えるのか? あ?」


 え、何⋯⋯めっちゃキレてるんですけど?


「ハッハッハ! やっちまったな〜、元救世主! リーゼは特に『男性至上主義な発言』は大嫌いだからな! お前、死んだぞ?」


 ジェイクが横から大笑いしながら嫌味を放つ。⋯⋯うぜぇ。


「い、いや、別に、そういうわけじゃ⋯⋯」

「ほう? じゃあ、今ほざいた理由は『嘘』なのか?」

「⋯⋯⋯⋯」


 うぜぇ。顔は好みなのに性格は最悪だ。


 それにしても怒った顔も可愛いな〜。


「おい、お前⋯⋯今、私に対して心の中で舐めた口聞いていただろ」

「滅相モナ⋯⋯⋯⋯っ!!」


 俺が返事を返そうとしたとき、桃色ツインテールちゃんが俺との間合いを一瞬で詰めて殴りかかってきた。⋯⋯速い!


 パシッ!


「えっ!?」


 俺は桃色ツインテールちゃんが不意打ちで仕掛けた拳をうっかり(・・・・)本気で払いのけると同時にバックに回って彼女の両肩を掴んだ。


「「「「「っ!!!!!!!!!」」」」」


 すると、その場にいた生徒はもちろん、ケイティ先生やジュード、そして『四大公爵(T4)』含めた全員が驚きの表情を浮かべる。


「な、なんだ、今の動き! 全然、見えなかったぞ⋯⋯」

「え? え? さっきのジュード様との決闘より全然速いんだけどっ?!」


 周囲の生徒たちが動揺を口にする。しかし、それよりも、


「ま、まさか⋯⋯あのリーゼが後ろ(・・)を取られるなんて⋯⋯」


 意外にも、ジェイクが今のエイジの動きに特に驚いた様子を見せた。そして、


「う、嘘⋯⋯? 私が⋯⋯後ろを取られるだなん⋯⋯て⋯⋯」


 実際に後ろ(バック)を取られた桃色ツインテールちゃん本人が、この状況を顔面蒼白になりながらショックを受けていた。


 ちなみに、セインはその様子をニヤニヤと眺めているのであった。


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