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異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜  作者: mitsuzo
【第二章 ハズレモノ旺盛編】

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045「道化と困惑」



——中庭


 次の授業は『体術』だったが、前の大陸史の授業で起こった『決闘』をする運びとなったため、現在俺たちクラスは中庭へと移動していた。


「いいか、二人とも。今回の『決闘』だが条件を設ける」

「「条件?」」

「ああ。正直、エイジ・クサカベとジュード・プリンシパルでは力に差があり過ぎる。⋯⋯もちろん、ジュード・プリンシパルの力が上だということだ。なので、このまま本来の『決闘』をすればエイジ・クサカベが大ケガしかねない。なので、今回の『決闘』は⋯⋯⋯⋯『魔法無し』とする!」


 おおっと! これはケイティ先生の()か! ()なのかっ!!


「もちろんです。確かに、先程の授業での彼の発言は許されないものですが⋯⋯私は騎士です。少しこらしめることができれば十分なので、そのルールで構いません」

「⋯⋯そういうことだ、エイジ・クサカベ。よかったな、ジュードが優しい奴で」

「ソウデスネ、ヨカッタデス(棒)」

「⋯⋯お前、死にたいのか?」


 あ、怒った。


「い、いえ!? あ、ありがとうございますっ!! ケイティ先生の計らいに感謝しますっ!!!!」


 俺はケイティ先生の火消しを行うべく、クラスメートの目の前で俺の『必殺技』⋯⋯⋯⋯『奥義・五体投地』を決行。『土下座の最上級』ですよ、ケイティ先生! どうでしょうかぁーーーっ!!!!


「な、なんだ、それはっ?! こ、怖い⋯⋯」

「ちょっ!? エ、エイジ・クサカベ!! 何をやっているんだ、お前はぁぁーーっ!!!!」


 ケイティ先生とジュードがサーッと引く。⋯⋯まるで『大潮の干潮』のように。


「わ、わかった! わかったから! エイジ・クサカベ⋯⋯さっさと『決闘』を始めるぞ!!」

「は、はい!」

「もう、さっさと終わらせたいです! こんなの(・・・・)!」


 ケイティ先生もジュードもどうやら早く決闘がしたくてウズウズしているようだ。⋯⋯なるほど。そんなに『戦い』が好きなのかな?



********************



「では、お互いに礼!」


 ペコリ。


 お互いに礼をした後、ジュードはポーンと後ろへ飛んで距離を取るとサッと構えた。


「今回の『決闘』は『魔法無し(・・・・)』とし、己の『体術』のみでの勝負とする! それでは⋯⋯⋯⋯始めぇぇぇーーーーっ!!!!!!」

「「「「「ワァァァァァァァーーーーっ!!!!!!!」」」」」


 ケイティ先生の開始の合図と同時に周囲の生徒たちが一斉に声を上げる。⋯⋯と、さらに同時にジュードがもの凄いスピードで一気に間合いを詰めた。そして、


「悪いが、この一撃で終わりだ!」


 そう言うと、ジュードが鋭い『中段蹴り』を放つ。


「「「キャアァァーーーっ!! ジュード様ぁぁーーー!!!!」」」


 誰もが「決まった」と思った瞬間、


「うわっとぉーー!!」


 俺はジュードの蹴りをギリギリでよけた。


「え?」

「「「「「⋯⋯えっ?」」」」」


 中段蹴りを放ったジュードも、周囲の生徒らも一瞬何が起こったのかわからなかった。


「か⋯⋯かわ⋯⋯した?」


 中段蹴りを空ぶったジュードが呆然としていると、


「ジュード⋯⋯決闘は終わってないぞ?」

「はっ!?」


 審判を務めるケイティの言葉に我に返った。


「あ、あっぶね〜! ラ、ラッキー⋯⋯」


 俺はそんな言葉を呟いてみた。すると、


「な、なーんだ! やっぱりマグレかよ!!」

「そ、そりゃそうだろ! あんなのマグレに決まってるじゃねーか!!」

「おい、元救世主! お前、人生の最大の運、使い果たしたんじゃねーか!!」


 などと、予想通りの反応(・・・・・・・)をいただきました。⋯⋯あざーっす。


「ふ⋯⋯私としたことが。少し攻撃が()になっていたか。しかし⋯⋯」


 ジュードが今度はジリジリとエイジとの間合いを詰めてくる。そして、


「この距離ならまぐれ(・・・)は⋯⋯⋯⋯起きんっ!!」


 バババババババババババババババ⋯⋯っ!!!!!!!!!


 ジュードのもの凄い速さの突きがエイジへと襲い掛かった。


「キャーーーーー(棒)!」


 ササササササササササ⋯⋯!


 エイジは両手を上げ、必死の形相と声(棒)を上げながら、ジュードの連撃を⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯すべてかわした。


「な、何っ!?」

「なっ!? そ、そん⋯⋯な⋯⋯馬鹿なっ!!!!」


 お互いの拳が届く距離で尚、ジュードの攻撃を全てかわしたエイジにジュードや生徒たちはもちろん、審判役のケイティまでも言葉を失った。⋯⋯しかし、


「ラ、ラッキー! 運良く(・・・)全部かわせたー(棒)!!」


 などと、そんな異様な空気の中、堂々と『棒読みセリフ』を叫ぶエイジ。


 全員が目の前の状況に理解が追いついていなかった。


困惑(・・)』が辺りを包んでいた。


 のちに、この時の状況を「まるで時が止まっているようだった」と、その場に居合わせた生徒たちが口々にそう語り『逸話』となるのは⋯⋯また別のお話。


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