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V.S.勇者

「大変です」

「そんな緊迫感ゼロな口調で言われても……で、何が大変だって?」

「勇者が攻めてきました」

「そうか、すぐ応接室に……って、ええええぇぇぇっ!? 勇者!? マジで!?」

「はい」

「どどどど、どうする!? 話し合いが通じる相手か!? むしろ不意打ちで倒すか!?」

「落ち着いてください」

「これが落ち着いていられるかっ! はっ、そうだ! この間の魔王専用魔法があれば勝てる! 早口で詠唱するから、二年くらい勇者を足止めしてくれ!」

「勇者をここに住まわせる気ですか。あと、その魔法を使うとこの国が吹き飛ぶので止めてください」

「じゃあどうすればいいんだー!? まともに戦って勝てる気がしない!」

「普通に負けて、次に来るまでの100年間で特訓ですかね」

「いや、明るい方に考えよう! もしかしたらそいつは勇者じゃなくて、平和条約を結びに来た使者かもしれない!」

「あんな殺意に満ちあふれた装備でやって来る使者なんて見たことありませんよ」

「うー……やっぱり大人しく負けるしかないのか……それで戦利品を要求されて、今金欠だから何もないって言ったら捕まえられて俺が売られるんだ……っ!」

「漫画の読みすぎです。大丈夫、ちょっとグサッとされて終わりですから」

「そんな注射みたいな……しかもグサッて、だいぶ痛そうだったぞ」

「当たり前でしょう、剣なんですから。ほら、嫌なことは早く終わりにしてしまいましょう」

「ちょっ、押すな! せめて装備を整えてから!」

「どうせ負けるなら、何を装備しても同じです。はい、行ってらっしゃい」

「止めろ! 早まるな! ギャ――――!!」


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