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昔、職場で、発達障害ゆえの、過去の辛い記憶のフラッシュバックが続き、仕事にまで支障をきたすようになりました。
そこでは、私は発達障害であることを伏せていましたが、症状が非常にひどくなった時、ついに上司に告白しました。
上司は、発達障害を、「ああ、KYのことか」と言いました。
それから、「薬の量を増やして仕事が続けられるんなら、どんどん薬を出してもらえばいい」とも。
その方が特別に悪い、と取沙汰したいのではなく、世にはここまで、まだ発達障害、アスペルガーのことが理解されていないのだ、と驚きました。
結局、仕事は辞めざるを得ませんでした。
薬を出していただく量にも、当然、限度があります。
何を、どう上手く伝えたものか、当時の私には解りませんでした。
今であれば、上司に、もっと発達障害について要領を得た説明ができると思います。
自分を説明することはとても難しい。
発達障害の人には、それでもそのことに挑んでいただきたいし、そんな方が周囲におられる方には、普段のご自身の立ち位置から、数歩で良いのです、歩み寄っていただけたらと願います。
数歩と数歩で近づき合えば、それは理解や需要の、着実な土壌になるのではないでしょうか。