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前回、私は「学ぶ」という言葉を使いました。
発達障害の人は通常より、恐らく「失敗する」ことが多いです。
その多くは、人間関係においてでしょう。
悪気なく、ぽろりと失言することがあります。
自分の感情ばかりで、人の感情を見落としてしまうことがあります。
今挙げた、たった二つの事柄でも、実際にやってしまうと人間関係に大きなひびが入りかねません。
残念ながら取り返しのつかない時もあるでしょう。
ではどうするか。
私が数十年生きて学んだことは、なるべく「相手」の存在を意識する、ということです。
自分だけじゃないのです。
人にだって心があり、感情があります。
それを忘れずに接するだけでも、世界は大きく変わります。
アスペルガーは「学ぶ」ことが出来る人たちだから、と、支援センターで働く方に度々言われました。
学習することが出来れば、人との輪もいずれは円滑に作れるのではないでしょうか。
そしてこれは、アスペルガーでない方にも当てはまるでしょう。
発達障害者であってもなくても、人との関係を学び続けることはとても大事です。