表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/73

64.おやすみなさい

「胸を張って誇れるものがあるじゃないか。結果が悲惨でも、過程が杜撰でも、誰もやろうとしなかったことを、君はしてくれた。自分を想ってくれる人がいると、妹に教えてくれたんだ。だからありがとう、君がいてくれて本当によかった、君が存在してくれてよかった」


 存在意義に価値なんてない。

 居るだけでよかった。

 僕の存在する意味っていうのは、そういうことだったんだ。

 何かを成し遂げるわけじゃなく、成し遂げないわけでもなく、ただ誰かが誰かを想うこと。

 誰かを想うから人は生きるんだ。

 誰かに想われてるから人は生きていける。

 自分が誰かの心に居るから、どんな辛いことも乗り越えようと思えるんだ。





 数時間後、僕は自宅に戻っていた。

 明日からまた普通の日常が始まる。


「ありがとう」


 暗い部屋、ベッドの上で僕は呟く。


 今まで生きてきた自分への感謝。

 そんな僕の心を支えてくれた、僕を想ってくれた人達への感謝。


 僕は今日も誰かを想う。

 それが僕がこの世界に居る意味だ。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ