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9.「おまけ」

　これからのお話は私の執筆していた中でもかなり古い二編と、ラストの部分を書かずに終わってしまった物語を公開していきます。まずはラストを書かなかった題名の無い物語から公開します。

　このお話のテーマは前作となる「光と影のドミノ」と同じ時系列で展開されていきます。と言っても直接ドミノとの接点はありません。夢の中に侵食する謎の敵との戦いと、神奈川箱根を舞台にした少女達の物語……と言えば今まで通りだな、と思うかもしれませんが、実際の所ダラダラとした展開が続き、今までの小説の中でもかなりテンポの悪い流れになってしまいました。結果、書くほうが折れてしまい、後は結びを書くまでとなったものの、完結することなくお蔵入りになりました。

　字数はドミノよりも多いので読まれる方は耐久力を試されるかもしれません……。

　完結させなかったこともあり、ファイル名は「箱根」や「源」という、よく分からないままでフォルダに収まっていました。箱根の九頭龍伝説にもとづいているため、仮のタイトルを「夢の龍」としておきます。

　かなり古くに書いた二編はどちらも短編で「ウルタールの夢時計」と「百年薔薇園」というタイトルになります。「ウルタールの夢時計」はもはやタイトルだけで概ねの内容が分かるかもしれません。「百年薔薇園」は「時と間のフレイア」の後の話になるのですが、書いたのはこちらが先という、順序が逆になっているお話です。執筆順ではないので、フレイアを読んだ後は自然な流れになる、かも？

　どちらも練習用に書いた短編です。微妙な出来であることと短編であることで公開は見送っていました。薔薇園は公開しようとは考えていたのですが……。