voice12 気持ちの歌
合唱コンクールが終わり、次のイベントは文化祭であった。
教室はざわついていた。
「おはよう、愛。」
「おはよう、空。」
(空に挨拶するの、恥ずかしいし、ドキドキするよ。)
「「おはよう。雪」」
「おはよう、愛、空。」
愛はボーっとしていた。
「愛、何か考え事してるの?」
「わーびっくりした。雪。」
「ねえ、今日、私の家に泊まらない?」
「いいの!?」
「もちろんよ。」
<放課後、雪の家>
「お邪魔します。」
「初めまして愛ちゃん、いつも雪がお世話になっています。」
(雪とおんなじ感じがする。)
「いえ、こちらこそ、いつもお世話になっています。」
「愛、あがってよ。」
「あ、うん。」
「ゆっくりしてってね。」
<夜、雪の部屋>
「雪のパジャマ可愛いね。」
「そう?ありがとう。愛のも可愛いわよ。」
「あ、ありがとう。」
「私に相談があるんじゃない?」
「えっ、何でわかったの?」
「愛の顔見たらすぐにわかるわよ。」
「実はまだわかんないんだけど、空のことが気になるの。」
「いつから?」
「あたしが空に過去の話をした時から。」
「愛、それって、恋よ。」
「えっ!?」
「だってそんなの恋よ。いいわね。」
「雪こそ恋してるの?」
「してるわよ。誰か好きな人いるの?」
「誰?」
「秀よ。」
「神田!?」
「そうよ、秀のこと昔からずっと好きだったの。」
「叶うといいね。」
「ありがとう。」
こうして愛と雪のガールズトークは終わった。