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”世界線-α-”

Active Life・Online~くノー少女はアングラ職業を目指します!~

作者: 2You
掲載日:2026/09/08

―――――――――――――――




―――ピロン♪


 私は通知が鳴った携帯に手を伸ばし、内容を確認した。


「えっ?……『βテスト版当選のお知らせ』……?」


 そのメールのタイトルを口にした瞬間、私は全力で喜んだ。


「わぁ!ま、まさか当選するなんて!?じゃあ早速―――」


 早速ゲームを私のVRシェルと連携しているアプリを開き、インストールした。


―――私が当選したゲーム、フルダイブ型VRMMOゲーム『アクティブライフ・オンライン』、略してALO(アロー)は、前置きの通りに今まで創作でしかなかった『フルダイブ型』の『VR』ゲームで、実際にゲームの世界に入り込めるまるでファンタジーのようなゲームである。

 なんか『この新たな技術がなんたらかんたら~、そして我々が開発したプログラムがうんたらかんたら~』って説明がテレビでやっていたけど良く分からなかった……。

 あそこは私が手を出していい領域じゃない……


 まあそれはともかく、インストールは始めたけどβテスト版がプレイできるのは今週の日曜日。今日は金曜日だから二日後だね!






―――っていう事で二日後、日曜日の午前10時。ALOの時間が来ましたよ!


 水分摂取とかトイレとか諸々(もろもろ)終わらせて早速ログイン!


《―――Are you ready to Go?》


 その文字を最後に、視界が暗転した。





「―――ここは……」


 上にはガラス越しに写る透き通るような水色の空。周りには綺麗な装飾が施された純白の神殿のような建物の壁。


 ……なんかめっちゃ天国っぽい……!

 まさかの死んだ後!?いや、流石にそれは無いとは思うけど!

 

 ……多分。


『キャラクタークリエイトを開始します』


 そのAI音声のような声が聞こえた後、ウィンドウが表示された。

 今の時点で設定する項目はなんと『見た目』、と『ネーム』『職業』『固有スキル』のみ!めっちゃ少ない!楽!


 まあちゃちゃっと設定しますかー!

ーーーーーー

ネーム:サナツ レベル1

職業:盗賊(シーフ)

【HP】100/100

【MP】100/100

◆固有スキル:『暗殺者っぽいスキルをお願いします!』

◆一般スキル:無し

ーーーーーー


 こんな感じだね!

 見た目は紫の瞳、ほぼ黒に近い紫色の髪をポニーテールにした髪型にして、更に横髪は下に行けば行くほど紫のグラデーションが行くようにしたよ!

 ネームは『サナツ』!因みに私の本名の佐々礼(さざれ) 西夏(せいか)から佐々礼の『佐(サ)』西夏の『夏(ナツ)』を取った名前だね!

 職業は盗賊(シーフ)。固有スキルは……『暗殺者っぽいスキルをお願いします!』だね。




 ……あっ!いや、ふざけてるわけでは無いよ!このゲーム(ALO)は、固有スキルと言う物をキャラクター作成時に取得できるんだけど、その固有スキルの取得は要望を書いて送るって言う方式を取ってるみたい!

 それも頭の中を見て、結構な精度で欲しい物(スキル)が手に入るみたい!最近のAIって凄いよね!




―――私がこのALO(アロー)での目標は一つ!暗殺者になりたい!

 ……忍者……暗殺者……良い響きだよね!かっこいい!

 しかも漫画とかアニメでしか見られないそういう人たちも、私が暗殺者を目指せば巡り会えるかも知れない!

 現実じゃ出来ない事が出来るのが魅力だよね!


 まあというわけで、早速プレイ!


『―――『アクティブライフ・オンライン』の世界へ、行ってらっしゃいませ』


 その声を聞きながら、体がポリゴンに変わって消滅してゆく―――





 ガヤガヤ、ガヤガヤ。そんな色んな音が混ざり合った音を聞きながら、私は路地裏に移動していく。


―――路地裏……雰囲気あるかも……?やっぱりアングラな職業だとそういう場所に居るってよく聞くし!

 それは兎も角、固有スキルが何になったかを確認しよう!


「―――『ステータス』」


 ヴォン!といった効果音と共に、私(サナツ)のステータスが再び表示される。


ーーーーーー

ネーム:サナツ レベル1

職業:盗賊(シーフ)

【HP】100/100

【MP】100/100

◆固有スキル:『気配遮断』

◆一般スキル:無し

ーーーーーー


 『気配遮断』……確かにそれっぽい!えーっと効果は……


『気配遮断 アクティブスキル 消費MP 100 ……(1、スキル発動中、プレイヤーに知覚され辛くなる)(2、スキル発動中、NPCからほぼ見つからなくなる)(3、『知覚』『探知』『感知』『察知』『気配』系のスキルが無効化される)』


 これは対NPCだと最強に近いんじゃないかな……?

 じゃあ早速使ってみようかな!


「『気配遮断』!」


 MPを全て消費してスキルを発動する。

 自分の体が少し透けて見える……幽霊になった気分!うらめしや~ってね!


 とりあえず路地裏を探索する。


 ………

 …

 探索……。


 …

 ……

 た、たんさ……


―――み、見事に迷子になってしまった!

 そういえば私方向音痴なんだよ!

 しかもなんかマップ機能を意味を成してないし!



―――ザッ…ザッ…ザッ……


 ……っ!? 足音!?こんな場所に!?い、一旦隠れよう!

 私は咄嗟にそこら辺に置いてあった木の箱の後ろに隠れる。


―――ザッ…ザッ…ザッ……

 音がどんどんと近づいてくる。

 その正体は―――




―――白と黒のTHE・それ!と言った感じのクラシカルのメイド服を着た、黒髪ロングの美少女だった。 


 その人はこちらを向き……って怖っ!?がっががが眼光が!?す、鋭いっ!?


 ……こほん、取り乱しました。


「そこに居る貴女、何をしにここに来たの?」


 あー……絶対こっち見てる……捕捉されてるよ……い、一応逃げてみようかなぁ~?

 

 私は木箱から離れ、メイドさんから離れようとすると―――


―――ヒュッ!


「ヒエッ……」


 真横にナイフが飛んできた……こ、怖い……


「これは忠告よ。今すぐここに来た理由と目的を教えなさい。もし嘘をついたら……分かってるわね……?」


 この人も怖い……!


「は、はいっ!に、忍者とか暗殺者とかを探して路地裏に入ったら、ま、迷子になって気付いたらここに居ました!」

「えっ……」


 えっ!?何その『なんで貴女ここに居るの?』って目は!?私なんかした!?


「……まあ確かに貴女の隠密技術には見込みがあるわね……貴女、暗殺者になりたいの?」

「はい!それはもう!」

「……そう。それなら私の弟子にならないかしら?」


『シークレットクエスト 暗殺者の極意 を受託しますか? はい/いいえ』


 えっ……シークレットクエスト?ま、まあとりあえず言葉を返そう……。


「はい!折角なので弟子になりたいです!」

「そう……それじゃあ付いてきなさい」

「はい」


『受託されました』


 あ、普通に言葉を返しても受託されるんだ。

 そしてメイドさんに連れられ来たのは……




―――現在位置、『王城 特殊部隊宿舎』




 ……えっ?なんでぇ!?いや確かになんか地下通路とか入ってたけど!なんかメイドさんが呪文を詠唱したら廃墟の壁が動いたけど!

 まさかの王城って……しかも特殊部隊……


 ……まあ名前がかっこいいから良いよね!


「で……私はここで何をすれば……」

「簡単な話よ。貴女はここで特殊部隊見習い兼私の弟子として働けば良いのよ。ついでに暗殺術も教えてあげるわ」

「おお!ありがとうございます!」


 まさかこんな最初から出来るなんて!


 その日は宿舎の一部屋を借りて眠っ(ログアウトし)た。




―――称号〈特殊部隊所属の見習い〉を入手しました。




―――2日目、月曜日。




 今日からは普通に学校があるから昨日ほどは出来ないけど頑張るぞー!

 今日はまず技術を身に付けると言うことで、メイドさんに色々教えて貰った。


「―――確か貴女は迷いやすいのよね?」

「はい……方向音痴です……」

「なら今日はこれを使いましょう」


 そう言って出してきたのは平均台。

 なぜ平均台……?


「これで平衡感覚を鍛えましょう」

「なるほど……?頑張ります!」


 今日一日は平均台に乗りながら気配を察知する方法を教えて貰ったりした。

 結構難しかったけど何とか乗り越えた!




―――『平衡感覚Ⅰ』を取得しました。

―――『平衡感覚Ⅰ』が『平衡感覚Ⅱ』に変化しました。

―――『気配察知Ⅰ』を取得しました。




―――3日目、火曜日




 今日は暗殺術の基礎練習をすることに。

 使う武器は体、短剣、投擲武器と様々で、とりあえずは短剣を重点的に練習することにした。


「ここね」

「!」


―――ガキーン!


 不意打ちをしたはずが、短剣を短剣で受け止められた。強くない?私不意の一撃だったらほぼ最強の『気配遮断』も使ってるのに……

 あとスキル『不意打ち』の経験値獲得量が半端なくなってる……



―――『不意打ちⅠ』を取得しました。

―――『不意打ちⅠ』が『不意打ちⅢ』に変化しました。




―――4~9日目、水~月曜日。



 この5日間は全体的に能力を上げた。

 それと8日目位に『隠密』というスキルを入手出来るように練習をして、『気配遮断』で良いんじゃ無いですか?って聞いたけど、どうやら『暗殺術』を取得するのに必要らしい。


―――『短剣術Ⅰ』を取得しました。

―――『鑑定Ⅰ』を取得しました。

―――『体術Ⅰ』を取得しました。

―――『体術Ⅰ』が『体術Ⅲ』に変化しました。

―――『受け身Ⅰ』を取得しました。

―――『受け身Ⅰ』が『受け身Ⅱ』に変化しました。

―――『平衡感覚Ⅱ』が『平衡感覚Ⅳ』に変化しました。

―――『気配察知Ⅰ』が『気配察知Ⅲ』に変化しました。

―――『投擲Ⅰ』を取得しました。

―――『不意打ちⅢ』が『不意打ちⅥ』に変化しました。

―――『隠密Ⅰ』を取得しました。


―――『短剣術Ⅰ』、『投擲Ⅰ』、『隠密Ⅰ』を取得し、NPCに教えを仰いだことで複合スキル、『暗殺術Ⅰ』を取得しました。それと同時に元となったスキルが消失しました。


―――職業〈暗殺者〉が解放されました。



―――10日目、火曜日。




 今日は初めての任務を受ける日!少し緊張してはいるけど、頑張るぞー!


「初めての任務は『強力なモンスターの討伐』よ。……最近増えてるのよね……」


 メイドさん……師匠のそんな言葉を最後に、マップを見ながら目的地へ向かってゆく。

 モンスターと戦う訓練的なのはちゃんとしていて、今のレベルはまあまあある。


「え~っと、そろそろだね。『気配遮断』っと!」


 私の体が半透明になって行く。よし、行こう。


―――グアォォォーン!



 狼のような鳴き声が響き渡る。じゃあ早速―――


「―――【不意打ち】!」

『グガァッ!?』


 先ずは一撃。その勢いで背中に乗る!


「『鑑定』!」


―――ブラッディーキングウルフ Lv.25


 えっ……れべるにじゅうご……? ……え?強っ!まだ私レベル16なんだけど!?

 いや、でも普通にダメージ自体は入っていたから行けるはず!


「【急所への一撃】!【スピアクロー】!【トリプルアクセル】!」


 『平衡感覚』スキルのお陰で安定した体勢のまま、スキルに内蔵されている【アーツ】も使い続けられる。すると―――



―――グロァァァェェェェ!


「うわっ!?」


 HPが3割程度を切ったとき、狼から衝撃波が放たれ、強制的に距離を取らされた。

 そして狼に赤黒いオーラが纏わり付き……


『グアアアアアアアアアアァァァァァァァ!』

「うるさっ!?って来てる!【スタンドパリィ】!」


 近所迷惑確定の爆音が流され、耳を塞いでしまう。そこに敵が突っ込んで来たけれど、なんとかパリィ出来た。


「あっぶな!」


 これ強化された状態でちゃんと倒せるかな……いやでも、狼の体力が少しずつ削られて行ってる!


「……ブラッディーキングウルフ……さしずめ血(HP)を使って強化している……って感じかな?っと!ふっ!はぁ!」


 このままいけば行ける!はぁっ!





―――レベルが24にレベルアップしました。

―――ブラッディーキングウルフ 討伐報酬:『吸血(きゅうけつ)王狼(おうろう)の鋭牙(えいが)』


 ……やっと倒せたー!

 …

 

 ……あの後普通に数十分掛かったよ……最後の抵抗的な感じで辺りのモンスターから血を吸ってHPドレインで耐久された……

 ……まあ倒せたならいいか!



―――『暗殺術Ⅰ』が『暗殺術Ⅲ』に変化しました。

―――『不意打ちⅥ』が『不意打ちⅦ』に変化しました。

―――『鑑定Ⅰ』が『鑑定Ⅲ』に変化しました。

―――『体術Ⅲ』が『体術Ⅳ』に変化しました。

―――『受け身Ⅱ』が『受け身Ⅳ』に変化しました。

―――『平衡感覚Ⅳ』が『平衡感覚Ⅵ』に変化しました。

―――『気配察知Ⅲ』が『気配察知Ⅳ』

―――『パリィ補正Ⅰ』を取得しました。

―――『速度補正Ⅰ』を取得しました。



―――11日目、水曜日。




―――現在位置、『王城 宮廷鍛冶士 専用鍛冶場』


 今日は昨日倒したブラッディーキングウルフが落とした『吸血(きゅうけつ)王狼(おうろう)の鋭牙(えいが)』でとっておきの短剣を作って貰う事にした。


 宮廷鍛冶師さんに。


 ……宮廷鍛冶師さんに!? ナンデ!? ワタシミナライデスヨ!





 ……まあ冗談はさておき―――



「―――おら、出来たぞ嬢ちゃん」

「ありがとうございます!……でも、本当に良かったんですか?こんな見習いが宮廷の鍛冶師さんに頼んで……」

「ははっ、……吸血(きゅうけつ)王狼(おうろう)が倒せるレベルで何が見習いだよって感じだけどな……。アリエス、そもそもなんでアンタは見習い……どころか弟子に吸血(きゅうけつ)王狼(おうろう)を倒せなんて言ったんだ?普通の奴ならとっくに参っちまってるぞ?」

「私は倒せると踏んだから任務を教えただけよ」


 涼しげにそう言うメイドさん(アリエスさん)。

 ……というかあの狼ってそんなにヤバいやつだったの!?



 打ってくれた短剣―――『紫陽花(アジサイ)の短刀』は、全体的に黒色になっている。刀身は光を通さない様な漆黒の色となっており、鞘はベースが黒で、名前の通りに紫陽花のマークが付いてて、その他にもラインっぽく紫が入っている。

 因みに宮廷鍛冶師さんは『嬢ちゃんは隠密系の職種だから牙の色は光っちまうからな……』と言っていた。でもこっちもカッコいいからヨシ!

 短刀にはHPドレイン効果がある上、切れ味が高いのでかなりの業物(わざもの)となった。凄い!




―――12~19日目、木曜日~金曜日

 今日も今日とて訓練や任務をしていく。任務はまあまあの収入が入るのでいい感じ。あと任務には『階級』という、RPGゲームでよくある『冒険者ランク』みたいなものがあって、その階級も遂に三級まで来た。……最初は十級だったのが良くここまで上がったよねぇ……感慨深い!


 訓練はなかなか楽しいので続けられる。普通に結構キツイけど、それに見合った対価(成長)があるからね!徐々に強くなっていく感じがいいんだよ!

 でも師匠には全然勝てない……

 あ、因みに訓練中は流石に万が一……本当に万が一、傷つけるわけにはいかないので『紫陽花(アジサイ)の短刀』は使わずにいつもの訓練用の武器を使って訓練している。任務の時は遠慮なく使ってるけどね!


……そういえば他のプレイヤーはどんな風にプレイしてるんだろう……





―――『暗殺術Ⅲ』が『暗殺術Ⅷ』に変化しました。

―――『不意打ちⅦ』が『不意打ちⅩ』に変化しました。

―――『不意打ちⅩ』が『影討ちⅠ』に進化しました。

―――『鑑定Ⅲ』が『鑑定Ⅴ』に変化しました。

―――『体術Ⅳ』が『体術Ⅶ』に変化しました。

―――『受け身Ⅳ』が『受け身Ⅹ』に変化しました。

―――『受け身Ⅹ』が『落下耐性Ⅰ』に進化しました。

―――『平衡感覚Ⅵ』が『平衡感覚Ⅹ』に変化しました。

―――『平衡感覚Ⅹ』が『方向感覚Ⅰ』に進化しました。

―――『方向感覚Ⅰ』が『方向感覚Ⅲ』に変化しました。

―――『気配察知Ⅳ』が『気配察知Ⅶ』に変化しました。

―――『パリィ補正Ⅰ』が『パリィ補正Ⅳ』に変化しました

―――『速度補正Ⅰ』が『速度補正Ⅲ』に変化しました。


―――『落下耐性Ⅰ』、『速度補正Ⅰ』を取得し、今まで一度も死亡していない事で複合特殊アーツ、『落下無効』を取得しました。それと同時に元となったスキルが消失しました。



―――20日目、土曜日。



―――現在位置、『王の広間』



 オウノ……ヒロマ?

 ……

 (再起動中……)

 ………

 ……えっ?嘘じゃない?

 …?

 ……えっ……なんでぇ……?なんで私、王に謁見してるんだろう……普通に楽しんでただけなのに……。


「ふむ……貴殿(きでん)がサナツ殿だな……?」

「はっ、はい!」

「はっはっは、そう緊張しなくても良いというのに。」

「ケイエー殿下、それは少し厳しい物かと……」

「やはりワシの立場がダメなのか……やはり王をやめr―――」


 えっ?大丈夫なんですかこの人(王様)!


「ケイエー殿下。申し訳ないですが、もう少し頑張っていただけると……」


 あ……部下にしっかり咎(とが)められた……


「コホン、それは一度置いておくとして……サナツ殿、貴殿の活躍は目まぐるしい。初めての任務で吸血の王狼を討伐し、最近はあのワイバーンをも一人で倒す実力を身に着けたと、そこのアリエス(娘)から聞いた」


 周りが少しザワついたように感じた。


 ……ん?ちょっと待って、今聞き捨てならない言葉が聞こえたような気がする……


 ……え?娘……師匠が……王様の……? って!?それってつまりは王女って事ぉ!?

 い、一度もそんなこと聞いてないんですけど!?

 というかなんでメイドやってるの!?……いやまあ本当は特殊部隊の隊長(超人)だけど。


 ……こほん、取り乱しました。


 因みにワイバーンの素材は装備に使われてるよ!黒色の格好いい装束(しょうぞく)だよ!忍者だよ!

 ……まあ今は王への謁見中だからその気持ちは一旦抑えておいてっと。


「……その活躍を聞いてワシから貴殿にとある任務を頼もうと思ってな」

「―――父様ッ!それは(・・・)危険すぎます!」


 いきなり師匠がそう叫ぶ。な、なんなんだ……?あの師匠がそこまで言うなんて……


「何を言うアリエス……その為に我々は異界の民を呼び寄せたのだろう?」

「それは……」


 異界の民……プレイヤーのことかな……?


「サナツ殿よ。最近モンスターが増えている。そう思わぬか?」

「は、はい。確かに最初の頃よりも討伐任務が増えてきたように感じます……」


 私がこの短期間で三級まで上がれたのはその討伐任務が急増していたからだからね……

 

「そこで『魔物群襲来(スタンピード)』が起きているか、確認して欲しいのだ」

「『魔物群襲来(スタンピード)』……」

「うむ。一ヶ月前、聖女イリリアが神託で通常時よりも強大な『魔物群襲来(スタンピード)』が発生する、との報告を受け、その為に我々は急ぎ異界の民を受け入れる儀式を行ったのだ。だがそれも一月(ひとつき)と言う短い間だがな……」


 一ヶ月前―――つまり異界の民(プレイヤー)がこのALO(アロー)を始める10日前にかぁ……

 というかそういう感じでβテスト版が始まってたんだ!ちゃんとストーリーがあったなんて知らなかったよ!


「予想観測地は〈グリーン草原〉の深層だ。この任務、受けてくれるかの?」

『ストーリークエスト 『魔物群襲来(スタンピード)』の予兆? を受注しますか?』

「分かりました。その任務、承(うけたまわ)ります」


『受託されました』


 少しカッコを付けて言ってみた。良いよねこういうの!



 因みに師匠は最後まで無言になっていた。




―――21日目、日曜日。




 今日は師匠が『話がある』と呼んできた。私は師匠の部屋に入り、椅子に座って話を聞く態勢になる。

 そして師匠が口を開く。


「―――良い?もし本当に『魔物群襲来(スタンピード)』が発生していたらあなたの実力じゃ生存率が50%。生きるか死ぬか分からない状態なのよ?……それでも行く?」

「勿論です。……というか私異界の民だから復活できますし……?」

「えっ……」

「えっ?」


 ……また私なんかやりました?


「というかだから王様も観測に行かせたんだと思いますし……?」

「……」


 だ、黙っちゃった……


「あ!そういえば!師匠、聞くの忘れてたんですけどお姫様だったんですか!?」

「……まあそうね。……というか私貴女のことこの世界の住人かと思ってたんだけど?」

「ええっ!?何でですか!?」

「……異界の民の殆どはギルドに入って行っていたから最初からあんな所(路地裏)に普通は居ないって思ってたのよ……」


 ええっ!?そんなぁ……



―――という感じでしっかりと和解をしてから思いっきり訓練をした。



 ……いつもより強めのトレーニングになりました……ハイ……









 因みにメイド姿なのは単純に師匠の趣味らしい。


―――私もメイドにされなくて良かった……

 ……そう思った。




―――22~24日目、月曜日~水曜日。




 22日から24日の3日間で、『魔物群襲来(スタンピード)』の調査を進めることにした。

 今居る場所は王様が言っていた通りに〈グリーン草原〉の奥地。

 まあ草原とは名ばかりに結構木々が生い茂ってるけどね。


 モンスターが結構大量に居るけど、『気配遮断』スキルのお陰か気付かれずに探索できている。

 それに『暗殺術』の取得に必要なスキルに『隠密』が入っている通りに、モンスターに気付かれにくくなるのと、今の職業、〈暗殺者〉はそれに更に補正を掛けてくれている。

 シナジーだね!


 それから暫く探索していくと、とある事に気付いた。


「あれ?なんか同じ道をグルグルしてる?」


 多分気付けたのは『方向感覚』のお陰かな……?。感覚的にグルッと丁度一周した気がする……

 試しにマップを見てみよう!。


「あれ?やっぱりほぼ最初から位置が変わってない?」


 検証をするため、一分位前に歩いて、またマップを確認してみると―――


「うわっ!やっぱり真っ直ぐ進んでない!?」


 先ほど居た場所と線で繋いで、同じ感じで大量に用意すると円が出来そうな感じがするね。

 つまりはクルクル回っていると……

 でも、こう言うのって真ん中に何かがあるのが定番だよね!

 ふふん!路地裏みたいにマップ機能を封じなかったのがミスだよ〈グリーン草原〉さん!


 そして私はマップを確(しっか)りと見ながら中心部に向かって進んでいく。







 途中で時間が足りなくなってログアウトして、次の日も中心部を目指す。

 そして遂に回っていた中心に着き、そこに居座る者は……緑色の巨大な体躯、当たったら街の防壁が簡単に砕けそうな手足の爪、そしてそれを守るように張られる結界―――



「―――『鑑定』」


 私は呟くようにそう言う。そこに表示されたのは―――


―――レッサーグリーンドラゴン Lv.50


 ……ご、ごじゅう……


 い、今の私には絶対無理だよ!私まだレベル35!って!?こんな話前にもした気がする!?


 いやでも待って、結界が張られてるからゲーム(メタ)的に言うとまだ討伐するべきでは無い筈!

 なら私はこの情報を持ち帰るべき!

 そしてその為に役立つスキルは!


「―――【模写(もしゃ)】」


 そう!職業〈暗殺者〉専用特殊アーツ!【模写】である!

 きっと〈暗殺者〉自体が情報収集系の職業だからこのアーツがついてるのかな?と、思う!

 まあ取りあえず今はいいや!【模写】しまくろう!


 様々な方向から【模写】をして、その模写(スキル)で作られた絵を纏めていく。

 【模写】といっても自分で描くわけでは無く、所謂SS(スクリーンショット)の簡略化版、といった感じだね。

 でも実際に紙で出てくるからNPCに証拠として出すには最適!

 NPCにはウィンドウが見えないからね!



 まあとりあえず証拠を集めまくった私は、王城に持って帰って報告をした。






「―――そうか……つまりは竜種が原因で強大なスタンピードが発生するみたいだな……確かにそれは神託が来るレベルか……サナツ殿よ!実(じつ)に感謝する!異界の民は復活するとは言え、命がけでこれだけの情報を抱え帰還したのだ!何かしら報酬を与えねば我々が神罰を受けかねん!何か欲しいものは無いか?」


 欲しい物かぁ……それなら私は……


「私は特殊部隊に正式に加入したいです!」

「ぬ?そう言えば何故かまだ見習いであったか……今までの功績を考えればそれはほぼ我らにしか得が無いであろう?他には無いのか?」

「えーっと……そうですね。誠に申し訳ありませんが余り思いつかないです……」

「ふむ……わかった。それではこれを渡しておこう」


『王家の紋章(エンブレム) を入手しました』


 えっ!? ……おおけのえんぶれむ……こんなの物渡しても良かったの!?


「あ、ありがとうございます。大事にさせて貰います」

「うむ。これ以上はサナツ殿を緊張させるだからな……やはり―――」

「……ケイエー殿下」

「う、うむ……分かっておる……それではサナツ殿、この部屋から退出して良(よ)いぞ?」



 そうして私は王の広間から退出した。外の空気がなぜか涼しい気がする。


 ……というかまたあの人(王様)王様辞めようとしてなかった……?さらっと部下の人に止められてたけど……


 まあ……良いかな、今日は疲れたからもう寝(ログアウトし)よう……




―――称号〈特殊部隊所属の見習い〉が〈特殊部隊隊員の異界の民〉に変化しました。

―――称号〈王家のお気に入り〉を入手しました。


―――『鑑定Ⅴ』が『鑑定Ⅶ』に変化しました。

―――『方向感覚Ⅲ』が『方向感覚Ⅵ』に変化しました。

―――『気配察知Ⅶ』が『気配察知Ⅸ』に変化しました。




―――25日目、木曜日。




 イベントの告知が来た!

『アクティブライフ・オンライン βテスト版、最初で最後のレイドイベント!30日目(最終日)に開幕!』

『突如出現したレッサーグリーンドラゴンを討伐せよ!』

『イベント専用クエストをクリアすればクリアするほど取り巻きが少なくなる!』

『イベント中にログインした人は抽選で一ヶ月後に販売を開始する『VRシェル』の割引チケット&優先購入権を5名に贈呈!最後まで楽しんでくださいね!』


 ふむふむ、レイドイベント!『魔物群進行(スタンピード)』が発生するから防衛イベントか何かだと思っていたけど違うんだね!


 それはそうとして、私は遂に特殊部隊に加入した!目標ではあったから嬉しいね!……と、言っても新たに出来ることはほぼほぼ無いと思うなー。だって師匠が権限を使って隊員にならないと出来ない物も解放してくれたからね……


 因みに師匠は特殊部隊の隊長!

 ……というかあの実力で隊長じゃなかったらその隊長はもうプレイヤーには絶対に勝てないレベルじゃないのかな……いや、当然のことながら師匠も同じ分類だけど……


 まあ兎も角、イベントに向けて鍛錬や任務を沢山熟(こな)すぞー!




―――26~29日目、金曜日~月曜日。




 この四日間は兎に角戦いまくった。

 ワイバーンもソロで同時に三体ぐらいは相手出来るようになったし!それで装備も強化して更に強くなる!良いねぇ……!

 因みにワイバーンは万能素材で、武器防具は当然の事、回復薬や錬金術用の素材も何でもござれ!一番良かったのはお肉!美味しかった!齧(かじ)るとジュワっと来る油の甘みと質量のあるお肉!ロマンだね!しかも仮想空間(ⅤR)内だから太らないし!


 現在のステータスはこちら!

ーーーーーー

サナツ レベル41〈暗殺者〉

【HP】2050/2050

【MP】2050/2050

◇特殊アーツ:【模写】【落下無効】

◆固有スキル:『気配遮断』

◆一般スキル:『闇刈(やみがり)術Ⅲ』『影討ちⅤ』『暗殺術Ⅹ』『不意打ちⅩ』『鑑定Ⅶ』『身体能力Ⅲ』『気配察知Ⅸ』『パリィ補正Ⅵ』

◆武器

『紫陽花(アジサイ)の短刀+10』

◆防具

『飛竜の黒装束(しょうぞく)+10』

『隠密蝙蝠(おんみつこうもり)のマント+10』

『跳躍黒兎《ちょうやくこくと》の革ブーツ+10』

ーーーーーー



 取りあえずレベルが大分上がった!これなら何とか戦えるかも知れない……!

 スキルも色々変化したり進化したりでかなり強くなった……かも?

 装備も強敵の戦利品で宮廷生産士さん達が作って強化してくれたから強い……はず!

 ……あんま他の人の状況とか知らないし、師匠の強さが圧倒的すぎるせいで良く分からないよ……

 ……まあ師匠も宮廷生産士さん達も『これは強い!』って言ってたから大丈夫だよね!




―――『暗殺術Ⅷ』が『暗殺術Ⅹ』に変化しました。

―――『暗殺術Ⅹ』が『闇刈術Ⅰ』に進化しました。

―――『闇刈術Ⅰ』が『闇刈術Ⅲ』に変化しました。

―――『影討ちⅠ』が『影討ちⅤ』に変化しました。

―――『鑑定Ⅴ』が『鑑定Ⅶ』に変化しました。

―――『体術Ⅶ』が『体術Ⅹ』に変化しました。

―――『方向感覚Ⅵ』が『方向感覚Ⅷ』に変化しました。

―――『気配察知Ⅸ』が『気配察知Ⅹ』に変化しました。

―――『パリィ補正Ⅳ』が『パリィ補正Ⅵ』に変化しました。


―――『体術Ⅹ』、『受け身Ⅹ』、『平衡感覚Ⅹ』『方向感覚Ⅴ』を取得し、戦闘行動を五百回以上した事で複合スキル、『身体能力Ⅰ』を取得しました。


―――『身体能力Ⅰ』が『身体能力Ⅲ』に変化しました。




―――30日目、火曜日。




―――現在時刻、19時55分。


 遂に……遂に!レイドイベントの日がやって参りましたよ!

 しかもイベントクエストの達成率は何と100%!凄いよね!


 レイドはあと五分後に始まる!

 イベントクエストの達成率100%の報酬でレイドモンスターは亜空間に転送され、NPCには被害が出ないようにしてくれたらしい!

 なのでレイドイベントへの参加はメニューウィンドウの『イベント』項目から入ることが出来て、時間が来たら自動的に転送してくれるらしい!

 勿論途中参加は可能で……って!?転送が始まっちゃった!

 よーし!それじゃあ頑張るぞー!







◆◇◆



『グガァァ―――ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァァァ!』

『―――レイドモンスター レッサーグリーンドラゴン が出現しました』



「……み、みんなっ!鑑定して情報を掲示板に!」

「「「はいっ!」」」


○ハーシンちゃん頑張れー! 『100円』

○遂に始まったか!

○迫力エグww

○応援してるで! 『10000円』


ーーーーーー

【情報】ALO イベント掲示板part2【共有板】


『鑑定結果、名前は告知通りに『レッサーグリーンドラゴン』、レベルは50で弱点は火属性です!』

『たっけ!』

『今の最前線プレイヤーって最大何レベルだっけ?』

『ゴンスケさんの42レベルだな』

『ゴンスケさんマジカッケーよな……』

『最前線の平均は37レベル』

『とりあえず火属性武器で攻撃だ!』

『おい、なんか忍者っぽいのがドラゴンに突っ込んでったぞ!?』

ーーーーーー




◆◇◆




「―――【不意打ち】、【首貫(くびぬき)】!」

『グァ!?』


 よっし!レベルがⅩになって今までは攻撃スキルだったのがバフスキルになった『不意打ち』と、その進化形の名の通りに首へのダメージが増加する『影討ち』のアーツ、『首貫』で微々たるダメージだけど攻撃を与えたぞー!

 『身体能力』スキルのお陰でドラゴンさんの首まで登れたし、特殊アーツ【落下無効】の能力で落下死する心配もない!

 今までの成果が出されてる!いいねぇ……。


 私が続けてダメージを与えていると、下から声が聞こえてきた。



「―――俺たちもあの忍(しのび)に負けるな!総員攻撃ィ!」

「「「押忍(おす)ッ!」」」


 声の元を見てみると、まるで江戸時代からタイムトラベル為てきたような刀を携(たずさ)えた和服のちょんまげさんが居た。

 周りの人と比べると少し浮いているけど、ちゃんと様になってる……!

 でも私にああ言う渋いタイプになり切るのは無理かも……直ぐ気が抜けてふやふやになっちゃいそうだし……

 ……まあ余所は余所、私は私だからね!







「―――HP半分切るぞ!特殊行動に注意!」


 あれから一時間位が経った……やっとHP半分かぁ……。

 するとドラゴンさんが翼を広げぇ!?やっばい!落ちる落ちる!?うわっ!?


「うわぁー!」


 しっしししし、死んじゃうぅぅぅ……ってそうだ!【落下無効】持ってるんだった!

 ……それを考えるとあんま怖くない気がする……い、いやでもせめて足で着地しよう!

 体勢を整えて―――


「よっと!」


 体操選手の様な両手を広げた動きで着地する。地面があるって安心する……!

 そこで、水色の髪、桃色の瞳をした女の子が声を掛けて来た。


「大丈夫ですか!?」

「ん?ああ!大丈夫ですよー!元気です!」

「よ、良かったです……」


 どうやら心配してくれていたみたいだね!




◆◇◆


〇忍者じゃなくてくノーだった件

〇ハーシンちゃん良く接触してくれた!『500円』

〇元気っ子だぁ……

〇というかドラゴンがこっちにビームっぽいの発射しそうなんだが!?


◆◇◆




「―――えっ!?本当だ!忍者さん後ろ!」

「えっ?うわっ!?ちょ、ちょっと失礼!【跳躍】!」

「ひゃ!?」

『グア゛ア゛ア゛ァァァァァァァ———!』

「えぇ!?追尾式じゃん!?【ダブルステップ】!」


 この子をお姫様抱っこしてから、薄い緑色の光が伴うビームを『身体能力』のアーツ【跳躍】で上に跳んで避けたと思ったらドラゴンさんの首が動いてビームをこちらに向けて来たので同じく『身体能力』のアーツ【ダブルステップ】で、空中を踏んで避けるっ!


『グッ……グアァァァ……』

「あっぶなかったー……」

「ひ、ひぇぇ……」

「あっごめん!今降ろすよ!」

「はっ、はい!」


 というかこれ追尾式だったからこの子を抱える必要なかったんじゃないかな……?




◆◇◆


【情報】ALO イベント掲示板part2【共有板】


『処理が速ぇよ……』

『俺なら気付かずにそのままやられてるわ……』

『ハーシンちゃんの配信が何か映画みたいな映像になってるぞ!?』

『くノー少女ちゃんのお陰であんまり損害なかったな』

『あ、ドラゴンがオーバーヒート状態な感じになってます!』


◆◇◆




「隙を見逃すなァ!皆の衆!突撃ィィィ!」

「「「押忍!」」」


 その声と同時に、この場の殆どの人がドラゴンさんに攻撃を与えていく。す、すごい団結力だ……!


「よしじゃあ私も!―――【跳躍】!【不意打ち】【背後に忍び寄る懐刀(ふところがたな)】!【首貫】【クワッドアクセ―――」










『グアァァァァァァァァ———ァァ———ァ……』


 ドラゴンさんが叫び、動きを止める。


 沈黙。とても長いように感じるそれはとあるアナウンスによって破壊される。


『———レイドボス レッサーグリーンドラゴン の討伐を確認しました。イベント達成率、100%。レイドイベント 完全クリア―――……プレイヤーの皆さま、おめでとうございます!』


 最初はAI音声だったそれは、突然人間味のある女性の声に変わっていく。

 女性がその言葉を言い終わり、数秒。続いていた沈黙は思い切り破られ、まるでライブに来たかのような様々な声に辺りが包まれる。

 それがひとしきり収まった後、今いるレイドフィールドの空中に映像が投映される。

 その映像に移っているのは、二人の男女だった。

 そして男性が最初に口を開く。


「―――どうもこんにちは。ALO(アロー)開発主任の佐々礼(さざれ) 永斗(えいと)です」

「私は主任補佐の|佐々礼 理恵(りえ)と申します!」

「まずは、このゲームのβテスト版を楽しんでくれてありがとうございます。今はまだβ……試験運用中ですが、一か月後……少なくとも、三か月後には正式運用を目指していますので、よろしくお願いします」

「イベントの告知の通りに、ここに居る総勢1000名―――βテスター全員の中から5名にこれまた現在試験中の『VRシェル』が正式に発売した時用の割引チケットと優先購入権を贈呈したいと思います!」

「長ったらしい話は皆さま嫌だと思いますので、これにて締めさせてもらいます。ぜひ正式運用版も、楽しみに待っていてください―――」


 そう言葉を残して映像が消えていった。すると、通知が来た。


『異界の民(プレイヤー)がこの世界に居続けられる残り時間―――10分』

『ストーリー:この王国に強大な魔物群襲来(スタンピード)が発生する。と聖女イリリアが神託を受けた。それを解決するべく、この世界に来る事を望む異界の民を一時的に呼び寄せる儀式を行い―――』












「凄かったなー!」


―――

―


「―――お父さんとお母さんが作ったゲーム!」



 ……そうして私はVRシェル(・・・・・)から体を出す。―――私の名前は佐々礼(・・・) 西夏(せいか)。

 多分ALOに当選したのはまぐれだとは―――いや、もしかしたら操作されてる可能性もあるれけど―――、当選して良かったー!


 じゃあもう時間も遅いし、寝ようかな……





―――Now Loading―――


◆この作品が気に入ったあなたにはこの作品もおすすめ!

『オリジナルファンタジー・オンライン』

◇同じく緩い感じのVRMMOです!

◇毎日15:00位に更新中!

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【あとがき】

(▼∀▼)<是非『☆』もヨロシクネ


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