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騎士ルーミュ 共通1
「このままでは、この国は終わる」
ブルーム国の王は自堕落な日々を過ごし、生を謳歌しながら政を疎かにしていた。
王子は贅沢三昧の父に呆れて、どうにかできないかと考えあぐねっている。
「王子……」
つき慕う少女、ルーミュは王子の近衛騎士だ。
「殿下、お手紙です」
王は手紙など興味がない。今どきのリインという機械しか見ない。
そのため、外交の手紙は王子が管理している。
「差出人は……魔王アールエンドス?」
手紙には、まもなくこの国が、カオスマインにて支配される。などの予言が綴られていた。
才覚ある王子を救いたいという甘言。果たして信じて良いものか?
「カオスマインは冷酷な皇帝が数々の国を取り込んでいる……」
支配されるなんて、まして自分だけ庇護されるなど。
(殿下は戸惑っておられる)