ブロッケン領侵攻作戦
マクマザーンによると、計算通りに詰めると隙間が開くので。
「勿体無い………と思っての………」
それを聞いてかばが。
「………なら石でも詰めるといいんじゃ?
普通は古い釘とかベアリングとかだろ?」
そう言うとマクマザーンが。
「あ………そうじゃった………」
そう言うと歳取ると勿体無い精神がの。
そう言うと皆で。
「「それ違うから!!」」
そう突っ込まれていた。
それから何度か実験し、装備を整えて。
開拓地領軍は、ブロッケン領へ侵攻した。
侵攻して最初の村に着くまで、ブロッケン領軍の抵抗は無かった。
「……………全然無いってのも………不気味だわな」
インクブがそう言うとボーヴァンことグッドも。
「……………罠か?………まあ村に行けば…何か情報があるだろ」
今回この2人が指揮官で、マクマザーンは留守番になっていた、要塞建設現場も日々決定権がある責任者が必要な為である。
そして最初の村に斥候を送り、安全を確認してから入ると、以外な事実が判明する。
ブロッケン領軍は全てブロッケン城に詰めており、他には誰も居ないと。
「………それで、引っ込む時に食料を調達された………この村の人達も餓死寸前ねえ………」
村長の話に寄るとブロッケン領軍が、食料を根こそぎ持って行って、冬を越す分も無いらしい。
「………計算なら策士なんだが………」
インクブがそう言うとグッドも。
「………偶然の産物だなぁ………変態だし」
酷い言われ様である、しかし棄てて置くわけにもいかず、このままこの村で野営する事になった。
今回の侵攻に合わせて調達した器材に、野外自炊車両が在った。
自衛隊が被災地で炊き出しするのと、同じ器材である、これは地方自治体にも同じ物があり、制作している会社に注文して購入した。
一度に100人前のお米が炊ける釜が6つあり、基本は汁物向きで焼き物向きでは無い、その為にカレーやシチューなどの汁物向きである。
ブロッケン領の市民に配りながら、これは大変な事になると確信した。
その夜、会議が開かれた。
「このままではマズイ事になる…進軍速度が落ちる」
そうインクブが言うとグッドが。
「ここからブロッケン領の城までに村はいくつある?」
そうユリアナに聞くと、ユリアナが。
「………多分………5つか6つ………」
そう言うとインクブが。
「…その村全てに食料を分けると………自分達のが無くなる………」
それを聞いてイザベラが。
「………しかし、放置する訳にも………」
皆が押し黙って考え混んでいる中、かばが。
「ここからなら、マクマザーンにはまだ近い、状況を説明して後続部隊を派遣してもらおう」
そう言うと、兵が足りんならギルドに依頼して、請求は王都に回そう。
そう言うとイザベラが慌てて。
「………しかし王都にも………そんな余裕は………」
そう言うと押し黙った、それを見てかばが。
「何も今すぐ取り立てする訳じゃない、開発してから払えば良い、それまでは開拓地領から借りれば良い。
今回の事を洞窟(地球)の向こうに知らせてスポンサーを募集すれば良いと。
「開拓地開発で出遅れた企業にはチャンスだ、スポンサーは必ず着く」
そう言うと、後は村は飛び越して進軍しよう。
そう言うとインクブとグッドの方を見た。
「………それが一番良い方法だな………」
そうインクブが言うとグッドも
「一番硬い方法だな………それで行くか」
かくして、開拓地侵攻軍はしばらく足止めするのであった。
そして数日後、後続部隊が到着すると一気にブロッケン城へ侵攻する。
そしてさらに数日後、ブロッケン城の近くの森に開拓地領軍は着いた。
「ドローンで偵察するぞ、準備しろ」
インクブの命令が下った。




