サンドイッチとセムテックス
扉全体に散らして撃ち込む用に指示されて、黄色に塗ったペンキが無くなるまでにはさらに20発、合計30発の12・7ミリ弾が必要だった。
終わった途端にその場でひっくり返って腰を揉む。
「………腰が痛い………」
それを見てアイリーンが、顔をしかめながら。
「…パパ…年寄り臭い………」
そんな会話をしている時に、お昼のサンドイッチが届いた。
マクマザーン、ボーヴァンことグッド、インクブ、かばの4人で車座になってサンドイッチを食べる。
色々なサンドイッチを食べながら、インクブが
「思ったより、時間がかかるな」
カツサンドを食いながらインクブが、そう言うとグッドがハムサンドを食いながら。
「M2(キャリバー)とは違うよ、発射速度が違う」
マクマザーンも、玉子サンドを食いながら、
「破砕用の改造重機を使うにしても時間が掛かり過ぎだな」
それを聞いて、かばがコロッケサンドを食べながら。
「いっそのこと、正面はオトリにして裏から壁を爆薬で壊した方が速く無いか?」
インクブがそれを聞いて。
「セムテックスが無いんだ、爆薬系は装備に無い」
そう言うと、かばが。
「岩の街ならあるんじゃ無いか?前に行った時に、金山があったし」
金山なら発破があるんじゃ?、そう言うとグッドが。
「アレは内部爆発用だからな、外部爆発用がいる」
そんな話をしている隣で、娘3人でかしましい状態に一人で参加している監督であった。
「ここに来てから食生活が充実し過ぎて」
そうユリアナが言いながらカツサンドを頬張ると。
「わかる!………もう帰れる気がしない………」
そう返すイザベラの隣で。
「監督?あっちで食べないの?」
アイリーンにそう言われながら。
「爆薬とか内部爆薬とか外部爆薬とか………一般人には難しすぎる………」
ハムサンドを食べながら、監督がそう言うとアイリーンが。
「…?………パパも民間人なんだけどなぁ………確かに日本の会社員の…はず?…」
タマゴサンドを食べながらそう言うと。
「………?…嘘だろ?………あんなデカイ、ライフル、バンバン的に当てて………
おまけに爆薬とか軍人と喋ってるのに………?」
日本の会社員とか?………訳がわからねえ………
そう思いながら改めて隣を見ると。
4人は缶コーヒーを飲みながら、続きを話していた。
「鉱山に発破があるなら、雷管と起爆装置はある訳だ、なら…肥料と燃料とダイナマイトを混ぜれば」
そう、かばが言うとマクマザーンが。
「…ああ………!いけるな、大英帝国製の肥料を輸入してもらえば、配合はわかるな」
昔はよく作ったもんだ、そうマクマザーンが言うとグッドが。
「マクマザーンの時代は、武器は全部手製だったもんな」
そう言うとインクブも
「餓鬼の頃はよく槍だの弓だの自作で作ってたわ」
そう言って笑っているのを隣で見ながらかしまし娘3人は。
「アイリーン………このお菓子…メチャクチャ美味しい!!」
とユリアナが感動している隣でイザベラも。
「サクサクしている食感の中に中から甘さが来る、この感覚………癖になる………!!」
そう言うイザベラにアイリーンはドヤ顔で。
「ふっふっふっ、せやろ?…トッポこそ至高にして究極のお菓子!!まさに…最終兵器いいい!!」
トッポ教の信徒を新たに開拓していた。
「密林で3箱も届いたからねえ…食いねえ、食いねえ、トッポ食いねえ」
そう言うと3人でトッポパーティをし出した横で、監督は。
「槍を自作とか………どんな野生児だよ!!」
そう言いつつ缶コーヒーを飲んでいた。
その隣のグループでかばは、マクマザーンに。
「じゃあ今日の弾代よろしく、現物支給でも良いですよ」
そう言うとマクマザーンが
「作戦の時に配布するから、そこから今日の分を補充してくれ」
そう言うと、アルフレッド伯の所に行ってブロッケン領への侵攻許可を貰う、ついでに注文するからと言うとかばが。
「買うなら派出所(police box)の隣のアラモ銃砲店で頼む、あそこで買ったんだ」
そう言うとインクブが驚いた顔で。
「あそこの客だったのか?あの爺さんは昔、ククアナ国に武器を降ろしてたんだ」
そう言うとかばは。
「ああ~…アフリカで商売してたってククアナだったのか?」
アフリカの商品が塩漬けになったからって戦車いらんか?って進められた、そう言うとインクブが。
「……………爺さん………すまねえ………」
そうインクブは言うと、いつか必ず買い取るからな、そう決心していた。
それを隣のグループで見ながら監督は。
あの人絶対、堅気じゃ無い!!
そう思いながら見ていた




