知らない天井
診療所に着くと髭先生は桜に
「レントゲンを撮るから患者の服を脱がせてくれ オタは外だ覗くなよ」
そう言うとオタをレントゲン室から締め出す
オタは濡れ衣だ!とか言いながらも外に出る
桜は服を脱がせながら心の中で
この娘ブラして無い!とか思いながらも先生に言われた通り手伝った
撮影が終わると診療所にあったストレッチャーに、載せ替えて診察室まで運ぶ
診察室のベットに載せ替えて布団を被せていると 熊先生が入って来てレントゲンを見る
「……………頭は打っているが頭蓋骨には異常は無い 肺も正常だ 肋骨も折れてない 呼吸音も正常 」
そう言いながら 気絶しとるだけだな
そう言った後に それにしても変わった格好だな
その声に言われて見ると 思わず
「ハーレークインロマンス?」
そう言った桜に そうそれと熊先生
「化学繊維には見えんなこの服 木綿か?それにデザインも 何とゆうか 野暮ったい?」
2人で言いたい放題の発言に、ヒデェ〜w とはオタの突っ込み
そんな声のせいか患者が眼を覚ました
アイラは気がつくとベットに寝ていた、そして目の前にある蛍光灯の明かりを見て
凄く明るい そして眼を開くと視界に広がる天井を見て
…………知らない天井! あと何か話し声?
そう思って声の方を向くと3人の姿が見える
(すみません、ここはどこですか?)
そう3人に聞いた
桜は少女が、眼を開いて天井を見ているのに気がついた
最初はボーッとしている様だったがこちらの方を、見ると聞いた事の無い言葉で何かを言っていた
「何語? 誰かわかります? 」そう2人に聞くが2人ともわからないようだ 桜は少女に
「貴女は誰?」
思わずそう聞いていた
アイラは返事に返って来た言葉に驚いた
王国でも帝国でも無い言葉?
こんな言葉聞いた事無い、それに服も見た事無い
そう思っているとお腹が空いていたのか
お腹から派手な音がして 顔が火照る
(ちょっと!こんな時に)
桜は聞いた事の無い言葉にどうしたら良いか迷っていた そのうちに少女のお腹の音が派手に響いた その音を聞いて顔を火照らせている少女を見て 思わず出た言葉に自分でも驚いた
「とりあえず ご飯食べようか」
それを聞いた 熊先生が
「そうじゃな、食ったら少し落ち着くじゃろうし」
皆んなで上に上がろう そう言って熊先生が奥の階段を上がるとそこは台所を兼ねた居住スペースだった
皆を台所のテーブルに座らせるとガスコンロの鍋を温めだす カレーの匂いが食欲をそそる
白米とカレーをな まとめて作って冷凍しとるんじゃよ 食いたい時温めるだけで良いから
そう言って皿に盛って皆に出す 皆に出すと
「さあ 食おうか」
そう言ってカレーを食いだした
それに合わせて皆で食い出す
少女も最初は戸惑っていたが 食が進むと止まらなくなった
無くなった皿を悲しそうに見つめている
それをに気がつくと熊先生がお代わりかを出す
目がキラキラするのが見ていてわかった
アイラは3人に付いて階段を上がるとそこは
カマド場らしかった
二階にカマド場?そう思っているとテーブルがあり席に座る様に促される
髭の男性が何かを操作すると鍋の下に火が出ていた
おとぎ話の魔道具? そう思っているうちに 何とも言えない食欲をそそる匂いがしてくる
髭の男性が皿に穀物を乗せて温めたスープをかける 目の前に出された料理は見た事は無いがお腹が空く匂いだった 周りが食べ出したので 恐る恐る食べると最初は辛かったのだが辛さが癖になる味で食べるのが止まらなくなった
空になった皿を悲しさに溢れて見ていると 髭の男性がお代わりを出してくれた
歓喜に包まれつつそれを食べる
それを見ながら桜は何とか名前だけでもわからないか考える
桜は自分を指差して 桜 と数回繰り返し
次に少女をうながす
アイラは女の人が数回 自分を指差して
SAKUSAと数回繰り返しそのあとこちらを指差すのを見て 意味を理解すると
自分を指差して アイラ と数回繰り返す
桜は自分の真似をして AIRAと数回繰り返す少女を見て 確信した
「そうか〜名前はアイラね」
そう言って 桜 アイラと交互に言いながら指し示すと少女はニッコリ微笑んで
ウンウンと頷く
よーし名前はわかった そう思った時にスマホが鳴り出した
知らない番号に戸惑っいながら出ると
「すいません、駐在さんですか? 自分はトンネルの現場監督なんですけど」
何やら焦った感じの声が聞こえる
「はい、駐在の桜です 何かありましたか?」
そう言うと聞いた内容に思わずアイラの方を見た
トンネルのフェンスの向こうに人が居て
アイラがどうとか騒いでいるんです
助けてください
悲壮な叫びが聞こえた