カルチャーショック
中に入ってから白い壁沿いにぐるりと回って丘の反対側に着いた
そこでは白い壁元になっている巨大な白い板を、馬鹿でかく真っ直ぐに伸びた鋼鉄の塊の仕掛けで釣り上げで運んでいた
「あれは?何と言う仕掛けなのだ?」
そう案内しているインクブと名乗った巨漢の男に尋ねると
「クレーンと言いますイザベラ卿、白い板はコンクリートブロックと言います」
そう言いながら歩くと2階建ての建物に着いた、そのまま外に付いている階段を登ると引き戸を開いて中に入る
中は机が何個かあり、壁には四角い箱の様な物がいくつも並んでいた、風景画が動いている様に見える
「こ、これはいったい何なんだ?」
風景画を指差して尋ねると
「モニターと言って外の様子を監視する物です」
いつの間にか別の黒い肌の人物が居た、頭に白い物が混じった老人で、目の光は鋭く常に油断しない武人の様な風格がある
「お初にお目にかかりますイザベラ卿、マクマザーンと言います、この砦の建設の責任者です」
そう言うと立ち話も何ですから、そう言って椅子とテーブルのある一角に案内された
女性兵士が持ってきた紙で出来たコップのお茶を勧められてから
「貴公らに尋ねたいことがある、ブロッケン領軍と戦闘になったと言うのは誠か?」
そう尋ねるとマクマザーンはお茶を飲みながら
「事実です、ブロッケン領軍から侵攻されたので迎え撃ちました」
「しかしブロッケン領軍から侵攻したと言う証拠は?」
そう尋ねると、ございます、そう返されてモニターの1つを見るように言われた
モニターの絵は最初は地上から飛び立つ所から始まっていた、空を飛びながら渡って来た橋を通り過ぎ、やがてブロッケン領軍が集まっている所に着く
「これはいったい!!」
「ドローンと申しますイザベラ卿、ブロッケン領軍はここで進軍の準備をして侵攻して来ました」
それから場面が変わりブロッケン領軍の騎馬隊を先頭に槍を持った兵士が後に続く
「ブロッケン領軍は橋を渡って進軍して来ました、我がフロンティア領軍はここで反撃します」
騎馬隊の兵士が馬から落ちていた、壁の穴に兵士が取り付いて長い槍の用な物を向けている
「時間は半刻と経っていないと思います、ここから敵の前線基地の壊滅作戦に移ります」
人が乗った馬の無い馬車が何台も続いて橋に向かう、倒れたブロッケン領の兵士の上を何台も通る
「これはやり過ぎでは無いのか?」
そうイザベラが問い詰めると
「戦場での事です、倒れた敵兵を道から1人ずつズラしてから進軍せよと?」
そうマクマザーンに返されてから場面は橋を渡ってからに変わる
森の中から弓矢が馬車を襲う
「ここで敵の弓隊からの攻撃を受けて反撃します」
馬車の中から短い棒を出すとブロッケン領の弓兵が何人か倒れた、馬車の中から何か森に向かって投げるとそれが弾けてブロッケン領兵が引き千切られる様に吹っ飛ぶ
「手榴弾で応戦、後続に任せて先に進みます」
ブロッケン領軍のテントが並んでいる場所着く、馬車から降りるとテントを取り囲んだ
「中に残って居る者に投降を呼びかけています」
やがて数人の女達が中から出てくる
「あの者達は?」
イザベラ卿がそう尋ねるとマクマザーンは
「ブロッケン領で年貢を払えなかった者達です、代わりに連れ去られてカール候の側で世話をさせられたと、戦場に連れて来るとは正気を疑いますが、これが王国では一般的なのですかな?」
そう言われて思わずイザベラは
「そんな事があるか!カール候が病気なんだあれは!!」
そう言うとマクマザーンは笑っていた、冗談だったらしい
「テントを破壊するから出で来るように勧告してから、一斉射撃、それからテントを破壊しています」
人が乗った機械がテントを押し潰す、そこで画面が黒くなった
「以上が事の端末です、何かご質問は?」
そうマクマザーンに言われて、あるとイザベラは答えた
「その方達は何者なのだ?何処から来た?」
魔石山脈の霧の犠牲者と言われる迷い人が居る、霧の中から現れたその人達はこの世の者とは思え無い、知識をこの世に伝えると言われている、またこちらから霧の中に消える者も居る 神隠しのように
「我々はこの世界とは別の異世界から来ました」
そうマクマザーンは答えた
「霧に包まれてか?」
そうイザベラは問うと違うと言われた
「我々はフロンティア領にある洞窟を通ってここに来て居ます、行き帰りは自由なので霧の犠牲者とは別ですな」
それを聞いてイザベラは予想外の答えに戸惑いながら
「繋がっている?霧で運ばれたのでは無く?
今でも違う世界と繋がっている?」
マクマザーンはそうですと言ってから
「今は大勢の異世界人が開拓地におります」
最初からお話させていただきましょう、まずは食事などしてからにしますか、長い話になります
マクマザーンはそう言うと、食事の手配を頼む、そう指示を出していた
イザベラはそれを見ながら、軽い興奮を覚えていた
新しい時代が始まる、その予感に身が震えていた




