スプリングフィールドM14
俺の相棒にプラスチックのオモチャは持ってもらいたく無いんだよ
ジョンSスワガー、元海兵隊狙撃兵の台詞より
翌日、皆で朝食を取っているとアイリーンが
「かばさん、今日はブロス達のギルド登録に行くんでしょ?」
そう言って来たので、そのつもりだと言うと、その後に買い物に付き合って欲しいと言われた
「レッドボアの時、拳銃弾だと通らなかったから小銃弾の長物が欲いの」
店を紹介してくれ、と言われたので登録が終わったら皆でアラモ銃砲店に行くことになった
ギルドで登録が終わったらお昼過ぎだったので、屋台でハンバーガーに似た物を食ってからウオーストリートに向かう
店の前でアイリーンが
「かばさん、まさかここの店主、ショットガンで撃ったりしないよね?」
そう言いながら目を細めるので、今日はな、そう言って中に入る
中に入るとカウンターで爺さんが
「いらっしゃい、今日は娘さんと買い物かね?」
そう言ってニヤリと笑う
「娘さん〜wっ」とアイリーンが腹を抱えて笑う
それを見ながら爺さんに
「爺さん、俺には娘は居ないよ息子なら2人いるがね」
そう言いながら渋い顔をすると、爺さんが笑う、すると奥から奥さんが出てきて
「うちの人がすみませんね〜、で?この可愛い2人のお客様は?」
そう言って、エマとブロスを見ると
お腹空いて無い?コッチにいらっしゃい
そう言って奥のミシンのある所に連れて行った
「奥さん、子供好きなんだな」
そう言うと爺さんが教えてくれるには、元々兄弟が多い家で育ってよく下の子の面倒を見ていたらしい
「で?今日は何のご入り用で?」
そう聞いて来たのでアイリーンを紹介して、今日のお客はこっちだと言った
「どうも、アイリーンですよろしくね」
そう言うと7.62ミリNATO弾の狙撃向きの自動小銃が欲しいと言うと、爺さんが
「あんた、元は海兵隊かね?なら良いものがある」
そう言って、奥からスプリングフィールドM14を出して来た
スプリングフィールドM14はアメリカ軍がM1ガーランドライフルの次に正式配備した自動小銃だ
7.62ミリNATO弾を20発撃てるボックスマガジンを標準装備にしてスコープを付ければ狙撃向きのライフルに変わる
500メートルまでなら狙撃範囲だ
何よりアメリカ軍で海軍と海兵隊は未だにこれを使っている、アイリーンも
「これなら海兵隊で使ってたわ、スコープはある?」
そう言うと爺さんがニコン製なら在庫があると言う、ニコンなら光学ファインダーも明るくて、いい商品だ
アイリーンは20連マガジンを予備を含めて5つとスリング、弾薬も買うと言うので
爺さんが商品を揃えて電卓で計算していると
「全部で…………円」
いつのまにか居たブロスがそう言うと爺さんが
「………………合ってる!」
そう言ってからブロスを見て
「この子は?」
そう言ってきたので、これまでの事を話すと、爺さんは奥のエマの方を見た俺もそっちを見ると、奥さんにミシンの使い方を聞いて試しに縫い物をしていた
「仕事を探していると言ったな?ウチで雇われる気はあるか?」
そう言ってから、ブロスは最初は店の掃除と銃磨き後は在庫の整理など
エマは奥さんに習って革製品の製作でどうだと
それを聞いてブロスは俺の方を見た、俺は
「自分で決めろ、お前の人生だ」
そう言ってからエマと奥さんも呼ぶ
奥さんは、私は良いわよ、そう言って嬉しそうにエマを見るとエマが
「私ここで習いたい」
そう聞いたブロスが
「俺もここで雇って下さい、よろしくお願いします」
そう言って爺さんに頭を下げた、爺さんはそれを見てニヤリと笑いながら
「任せておけ、商人にしてやる」
そう言ってからブロスの肩を叩いた
その日は帰って次の日に2人を爺さんの店に連れて行ってから、2人の部屋の準備をしたり着替えを買いに行ったりして日が暮れた
「爺さん、奥さん、2人を頼む」
そう言うと爺さん夫妻が任せておいてくれ、そう言ったのでブロスとエマの2人に
「頑張れよ」
そう言うと2人は色々ありがとう、そう言って頭を下げた
樽猫の宿にアイリーンと向かう
「かばさん、2人が居ないと寂しい?」
そう言って来たので、やっぱり寂しいな
そう言うと
「じゃあ、私が娘になってあげる
よろしくねパパ」
そう言って笑ったので、俺も笑い返して
「よろしくな、アイリーン」
そう言って樽猫の宿に向かった
次はショートストーリー
それが終わったら
桜編に続きます
桜編は数年前のお話です




