異世界開拓地(フロンティア)新聞(タイムス)
初投稿した初作品
最終回です
異世界開拓地新聞
その発行第一号としての特集記事の内容を任された私は、さるお方の元に取材を申し込んだ。
獣人として始めて商会を立ち上げた人物。
その人の名はブロス。
幼い頃に実の父を鉱山での事故で亡くした彼は、姉と共にアラモ銃砲店に住み込みで働きながら、商売の基礎を店主に叩き込まれ。
やがてその店主の養子になり、自分で商売を始めた。
獣人の中でも成功した彼は同じ獣人からも尊敬を集めて居る。
そんなブロス氏の取材の為に、氏の会社を訪れて居た。
倉庫を兼ねたブロス氏の会社を訪ねると、熱気と怒号が飛び交って居た。
ブロス氏の会社の商品は主に生活雑貨。
良い商品を安い値段で、異世界開拓地の何処の場所でも同じ値段で購入出来るのが人気のバロメーターに成って居る。
輸送費を異世界開拓地一律にしたこのアイデアは瞬く間にブロス氏の会社を大きくして行った。
社長室に通されると、中年の獣人が青い作業着の上下で対応してくれた。
この人物こそがブロス氏。
青い作業着は彼の正装で、商会設立のセレモニーでもこの姿のままだった。
氏の発言はこうだ。
「…私の商会は常に、お客様のニーズに合わせて購入、販売をしております」
そしてブロス氏はこう言う。
「…私が常に先頭に立ってお客様の声をお聴きします!………何でもご相談ください」
その発言は主に同じ獣人達からと、主婦の層に支持されて来て居る。
氏は言う。
「…ニーズに合わないと未来が無いですから…」
子供の頃、父が亡くなった鉱山町は子供の仕事の余裕が無かったそうだ。
「…既にパイが埋まっていて入る余裕すら無かったです…」
氏は姉と共に鉱山町を出て、壁の街に居を構える。
姉と共に住み込みの仕事を見つけて、毎日が勉強の日々でした。
そして大人になったブロス氏は馬車に日用品を乗せて行商に出る。
「…その時のルートは今の財産です!」
氏はそのルートを自分の息子達に引き継がせて会社を大きくさせて行った。
そして氏は言う。
「私には父が3人居ます」
生を受けた鉱山で亡くなった父
商売を教えてくれて、行商に行かせてくれた父
…そして…2人の間を繋げてくれた…
青い作業着の父。
その父は氏に。
商品のニーズの話を。
計算と九九を教えてくれた事を。
姉と共に鉱山町から壁の街に連れて行ってくれた事を。
そして2人に住み込みで仕事が出来る環境を。
…なんの見返りも無く…整えてくれた…
その人の事を…氏は片時も忘れる事は無かった。
青い作業着の父。
その背中は広く。
………暖かかった………
…………………………fin…………………
このお話を最後まで読んでくれた事を
まずは、ありがとうございます。
このお話は私の初の小説です
その為に拙い表現や詰め込み過ぎた内容など
至らない点も多いのですが、愛着のある作品です。
この作品のテーマは父親です
異世界に出向する父
娘の為に辺境へ追い込まれる父
妻の次に娘を連れて行かれそうになり抵抗する父
初めての我が子を抱く父
そして、商会を立ち上げた獣人の3人の父
それぞれの物語に歓喜して貰えれば
幸いです
異世界開拓地物語の王国編はこれで終わりですが
来年、異世界開拓地物語の帝国編を書く予定です。
異世界開拓地物語
この世界は私のお話からは外れる事は無いです
令和元年の年末にて
作者より、




