始まりの戦兵
怪獣VS人間アクション作品の予定です
202x世界中に突如として怪獣が出現人々に襲い掛かった各国の軍隊は自国の人々を守るため怪獣に立
ち向かうが通常兵器ならびに某国代表が各国の反対を押し切って使用した核兵器でさえ傷ひとつつけるこ
とができなかった
「テレビのヒーロー物とかなら人類の守護者とか来てくれるんだろうけど」
と目の前で自衛隊の部隊と交戦中の怪獣に目を向けながら少年はあきらめに似た表情を浮かべる
少年の名は結城聖
戦国時代から受け継がれてきたとされる古武術結城流の現継承者の孫である
「僕も今日で死ぬのか」
聖はつぶやくように誰に聞かせるでもなくつぶやく
そんな聖に誰かの声が聞こえてくる
「君も生きることをあきらめるのかい?」
「だって自衛隊だって時間を稼ぐことしかできない相手にどうしろと」
「君も生きることをあきらめるのかい?」
「あんなでっかい怪獣に僕一人でどうしろと」
「相手が強く大きいからあきらめるのかい?」
「うるさいなさっきから僕に何かさせたいのかい」
「君は幼き日自らの欲に負けた人間を目の当たりにしてその理不尽な暴力に抗った」
「ああそうだよ子供だってのに半端な正義の見方気取りで祖父ちゃんに教わった武術で犯人をぼこぼこにした」
「後悔しているのかい?」
「ああその結果僕は親友を失ったあいつの両親は僕のことを化け物でも見るかのような目で見ていた」
「だから理不尽を許すのかい圧倒的な理不尽を?」
「何が言いたい」
「君は半端な正義の味方と自分を評したならば本物の正義の味方に君はなりたまえ」
聖の心が魂が肉体が熱く熱く燃え上がらんばかりに熱を持つその熱に背を押され聖は立ち上がると身を隠
すこともなく怪獣に向かって一直線に走り出す
怪獣に蹂躙されわずかに生き残った自衛隊員が聖に声をかけるが逡巡さえもすることなく怪獣の足元へた
どり着くとその足に拳を叩き付ける
体格差に無駄に見えたその行為だったが次の瞬間
「ギャオーーー」
怪獣はよろめき地面に膝?を着く
「何だってあいつの攻撃が効いているってのか」
自衛隊陸尉前島は驚きの声を上げる
聖は停まらない膝を着いた怪獣の体を足場にして駆け上がりながら手当たり次第に怪獣の体に拳を蹴りを
叩き込むそのたびに声を上げる怪獣
そしてその時は訪れる口から血を流し立ち上がることもできなくなった怪獣は最後の力を振り絞り聖に喰
らい付こうとするのだが
あっさりとかわした聖が怪獣を地面に縫い付けるかのように渾身の力をこめて拳を叩きつける
怪獣はゆっくりと目を閉じると動かなくなった
聖が緊張を解き天を仰ぎ
「勝ったぞ馬鹿野郎」
そう叫ぶと聖は糸が切れたかのように前に倒れ意識を失っていた
駆け寄った前島陸尉は
「衛生兵急げ単身怪獣に立ち向かいこれを撃破した英雄を死なせるな」
そう言う前島の前で怪獣はみるみるうちに土に返っていった
自衛隊基地幕僚本部
「これをどう見るかね君達は?」
「信じられません核兵器さえ寄せ付けないやつらがまさか接近戦しかも肉体を使っての原始的な殴り合いにこうも弱いなんて」
「単純な話ではありませんか」
「参謀」
「神は人が超えられない試練は与えないそうです」
「つまりそういうことなのかね」
「はい奴さんたちは私たちと殴り合いの喧嘩をしたいんですよ」
「世界に連絡しろこの映像をつけて怪獣に一矢報いられる可能性ありとな」
幕僚はあわただしく動き出す絶望的な状況に思われていた状況がこの一戦で動き出したのである
だがこの状況を生み出した張本人聖は自衛隊駐屯地内にある医療施設でこんこんと眠り続けていた
神様から全人類にたいして告知が行われます
次回神からの宣告と青き星の戦兵