宿4
『ベットの下に何かあります。取り出しますか?』のメッセージに、私は、カーソルを動かし、『はい』を選択した。するとゲームの主人公がしゃがみ込み、ベットの下に手を入れた。しばらく手を動かしたあと、手をベットの下から抜いた。手には何かをつかんでいるようだ。
すると画面に、『古い本を見つけた。読みますか?』というメッセージがでてきた。私はカーソルを動かし、『はい』を選択した。
画面に本の内容が出てきた。
『2月14日、もう、くたくただ。足が痛い。ここまで来るのに、どれだけ歩いただろうか。』
誰かの日記のようだ。
『しかし、ようやく宿に泊まることができたが、少し狭いようだ。窓からの、ながめも、キリのせいでよく見えない。しかし、なんて薄気味の悪い
ところだろうか・・・。同じ場所に帰ってくる道など初めてだ。宿の主人の話しでは、このへんに住んでる動物のせいらしいが、そんな動物、早く殺してしまえばいいのに。魔導師をやとえば、そんなに難しいことではないだろうに。
まぁ、こんな所に建ってる宿屋では、客もあまり望めなさそうだ。金を使えないのかもしれない。
ただ、久しぶりのベットは、ありがたい。生き返るようだ。明日から、また長い旅になる。今日はゆっくり休んでおかなくてはいけない。
あと、どれくらい行けば、たどり着くのだろうか?噂では、この道のずっと先には、
ユートピアという場所があるそうだ。そこでは、




