推理2
私が「どこにあるの?」と聞くと、田中は、次のように答えた。「外だよ、小屋の外。」
「外?」
「うん、RPGなんかのゲームにはルールがあって、いろんな所を調べて、何もない場合は、何もないとか、何もないようだっていうメッセージが、必ずでるんだよ。今、鈴木の話しを聞いていて、そのメッセージがでていないのは、小屋の外、その小屋の地下室の扉の鍵を見つけたのと、同じ場所だよ。そこでは、鍵を見つけたっていうメッセージはでたけど、何もないっていうメッセージは、まだ出てないと思うよ。だから、その場所で、もう一回調べれば、扉が見つかると思うよ。」
なるほど、私は、地下室の鍵を見つけたので、そこにはもう、何もないと勝手に決めて、その後調べることをしなかったのだ。
「えー、よくわかったね、すごいよ。僕なんか、何時間も探し回っても見つけられなかったのに。」
「いや、鈴木がちゃんと探し回ってくれてたおかげだよ、じゃないとわからなかったよ。」
田中はそう言うが、謙遜してるのだろう。
ゲームのヒントを教えてもらってばかりでは悪いので、私は、「こんど何かおごらないといけないね」と言った。すると田中は、「じゃあさ、そのゲーム、クリアーした後でいいから、貸してくれると嬉しいけど。噂でよく、そのゲームの事、聞いてたから、やってみたくて。」と言った。田中の言葉から、ゲームが好きなのが伝わってくる。
「うん、いいよいいよ。やり終わったら貸すからね。」
「本当!?ありがとう。」
田中はホントに嬉しそうである。田中は喜んだあと、そうそうと言いながら、私にあることを話すのだが、それは、




