古古米の臭さを何とかしたい
夏の自由研究の発表みたいな散文になってしまいましたが、お困りの方の参考になれば、幸いです。
令和の米騒動、そして政府備蓄米の放出。いつか教科書に載るかもしれない歴史の1ページを、今、私達は体験している。そう考えると、ちょっとワクワクしてしまいます。
私は、4月頃には、お米の入手を諦め、うどんやパスタを主食にしていましたが、備蓄米には興味がありました。味は新米とそれほど変わらないという話を聞き、ほんまか? という興味です。
ですが私の行動範囲では、世間が騒いでいる間には、備蓄米を見かけることはありませんでした。
そして、ようやく見つけたのが、7月12日のこと。精米は、7月上旬で、令和4年産の古古米だと、値札の近くに説明が書かれていました。
(これは買うしかない!)
値段も、5キロ税込みで2000円弱だったから、今の銘柄米2キロよりも安いことが、私の好奇心を後押しすることになりました。
重い飲み物を棚に戻して、よいしょっと。
レジを済ませて帰るときには、浮き立つ気分でニヤニヤしていたと思います。話題の備蓄米の重さが、宝箱を発見したような高揚感を掻き立てる。
(私、不審者やん!)
エレベーター待ちのとき、ちっちゃな子の不思議そうな視線で、ハッとしました。
◇◇◇
家に帰り、すぐさま米袋を開けました。ぷーんと臭うヌカっぽいニオイ。これは、なかなかの強敵かもしれないという嫌な予感。
気分を切り替え、とりあえず、いつものように炊いてみようと考えました。一合だけ洗い、少し水を多めにし、しばらく吸水させた後、炊飯器のスイッチを入れました。
そしてワクワクしながら、炊き上がりまでの間に、古米の美味しい炊き方をいろいろと調べていました。
(ん? なんか、クサい)
炊飯器から、お米が炊けてきたニオイが部屋に漂ってきました。なかなかの古米臭というか、ヌカ臭がして、思わず、窓を開け、換気扇を回しました。
炊き上がって炊飯器を開けると、モワッと、ありえないほどのクサさ。軽くかき混ぜて、蓋を閉じ、少し蒸らしました。
そして、いざ実食!
(あかん、おぇぇっ……)
米農家さん、ごめんなさい。これは、かなり頑張らないと食べられない。古米臭が脳天を突き抜ける。キムチと一緒に食べても、古米臭が圧勝してしまう。
6月に報道されていた頃とは違って、毎日暑い。その暑さが、古米臭をパワーアップさせてしまったのかもしれません。
結局どうにもならなくて、そのまま放置して、その日は、カップ麺に逃げました。
翌日、炊飯器に残ったご飯を捨てることは、さすがにできなくて、電子レンジで温めて、ふりかけを思いっきりかけてみました。
(あれ? ちょっとマシかも?)
一晩、放置したことで、クサいことはクサいけど、前日のような脳天へのダメージはない。
そこから、私の実験が始まりました。
目標は、努力しなくても食べられるように炊きたい。普通のお米みたいにというのは無理でも、吐き気なく食べたい。
酷いことを書いて、米農家さん、ごめんなさい。せっかくのお米なのに、でも本当に無理すぎたのです。
ただ、まさか残りの米を捨てるなんてことは、できない。だけど、そのために炭を買うとか、無駄な出費もしたくない。竹炭を入れたらニオイが軽減されるという情報はたくさん読んだけど、それでは、安い古古米を買った意味がない。何より負けた気がする。
それからは毎日、そして、あることを発見してからは、一日おきに実験をしました。
その結果として、今、ベストだと思っている手順を、書いておこうと思います。
● とにかく、冷水! (←これ絶対!)
① 冷水を用意するために、空のペットボトルに水道水を入れ、冷蔵庫に放り込む。
2合までなら、1リットルで足りています。もっとたくさんの量を洗うなら、1.5リットル以上が必要だと思います。
② 米に冷水を入れて、すぐにザルで水切りをする。
お米は、最初の水を一番吸うそうです。古米臭も同時に米の中に入ってしまうので、ここはスピード勝負です。
③ その後、もう一度、冷水を入れて軽く混ぜて、水を捨てる。
④ シャカシャカと軽く米をとぎ、この後は、普通に水道水で、水が透明になるまで何度か洗う。
何度か洗っているときにも、またシャカシャカしたくなりますが、古米は割れやすいそうで、サッと混ぜて水を捨てるだけの方が良さそうです。
⑤ 冷水を入れて、しばらく吸水させる。(←省略可)
冷蔵庫で吸水させるという情報も読みましたが、私は面倒なので、炊飯器の中で放置。1時間以上、可能なら2時間程度が良さそうです。その間に、空になったペットボトルに水道水を入れて冷蔵庫に放り込んでおきます。
吸水時間ゼロも試しましたが、それほど大きな差は感じませんでした。急いでいるときは、吸水は省略可だと思います。ふっくら具合が変わる気がしますが。
⑥ 炊飯器のスイッチを入れる前に、もう一度水を捨てて、冷水を入れる。そしてスイッチオン。
ぬるい水で炊くとクサくなるから、私は、さらにもう一度か二度、水を捨てて冷水を入れています。水の量は、古古米なら多めにする必要はないそうです。
⑦ 炊き上がった直後に軽く混ぜ、蓋を閉めて蒸らす。
蒸らす時間は適当ですが、10分以上は必要かと思います。私は、この時点で炊飯器の保温は切っています。
● 冷めた方がニオイはマシ
● 翌日の方が普通のご飯に近い
これを発見してからは、二日分を炊くようになりました。面倒くさいので、私は炊飯器に入れっぱなしですが、炊いたご飯は、冷蔵庫で保管される方が安全だと思います。
いろいろな情報の中で、今のところ、これが一番お金がかからない方法かなと思っています。冷水を使うことで、かなり古米臭を減らせます。ただ、吸水時間が通常より長く、冷水を用意するのも面倒くさいですが、氷を使うという方法もあるようです。
古古米を買って困ってる、という方がいらっしゃったら、よかったら試してみてください。洗うときも炊くときも、とにかく冷水ですよー。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます♪
日本酒の匂いが残っても大丈夫な方は、日本酒(料理用ではなくアルコールがしっかり入ってるもの)を入れると、古米臭を減らし甘みを加える効果が高いそうです。
私は子供の頃、日本酒の匂いが残る豆ご飯が嫌いだったので、この方法は試していません。様々な情報によると、アルコール分は加熱で消えるので、お子さまでも食べられるそうです。