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        6 皇太子就任

 第1王子が皇太子に就任する。未成年者が就任するのは異例のことだ。

          6  皇太子就任



 マリエールは第2王子に説明したことと同じ話しをいろいろな場でした。王子も言葉を控えるようになった。大抵のことは人々はマリエールの言葉を信じるので、王子の言葉を戯言と捉えられた。

 国王は魔王討伐の功績により、第1王子を皇太子に就任させると宣言した。皇太子就任は成人して妻帯していることが条件だ。しかし、今をのがすと第1王子が国王になる芽が失くなる。魔王討伐の功績を前面にすれば逆らうものはいない筈だ。

 貴族議会で第2王子の猛反発があった。国王は皇太子の決定は国王の専任事項で他者が口を挟む問題ではない。と突っ撥ねた。第2王子派は危機感を持った。第1王子には力はないが。第1王子の聖女はマリエールだ。彼女は危険だ。第2王子にさえ、勇者や聖女に逆らうなら命はないと言ってのける人物だ。普通なら不敬罪だ。しかし、力と実績のある聖女を不敬罪にする勇気は第2王子にはない。魔王さえ討伐出来る魔法を向けられては生き残れない。もし第1王子の皇太子就任が彼女の意向なら逆らうこと死を意味する。第2王子支持の意思を表明したものに陽の目は訪れない。

 第2王子支持の表明をした貴族達集いが公爵宅であった。公爵よりの貴族ばかりだ。公爵は王妃の実家で第1王子も第2王子も公爵の孫だが王妃が第2王子ばかり可愛いがるので公爵も第2王子を押した。貴族の長たる公爵の意向は強く一時は勢力的に拮抗したが国王が第1王子を押しているの魔王討伐とマリエールが聖女というのが不気味だ。第2王子に接近を図るようにアドバイスしたが勇者と聖女に仇なす者は命はないと脅された。マリエールならやりかねないと思える。マリエールが次期王妃になる可能性は高い。最大の難関かも知れない。我々に取って有利なのは長年東の国との交渉をしてきた繋がりだ。軍事力が圧倒的な東の国が言ってくれば、国王も受けるしかあるまい。東の国への報酬はマリエールでどうだ。

「東の国に次期国王を第2王子にするように手紙を書いて貰う。国王も従うだろう。もし拒むようなら脅しの軍を出して貰う。領地なり物資なりの提供は必要だが。そして国軍は動かない。軍務長官はこちら側だからな。国王の慌てた顔が思い浮かぶようだ。」

全員がニソリと笑う。全員に確信があるようだ。第1王子を推していた連中を追い落とし、自分達利益が回ってくる確信が。

 公爵は今後の予定と行動を確認した。取り敢えず東の国から手紙がくるまで目立つ行動はしないことを確認した。解散して東の国に手紙を出した。

 マリエールは前期の試験も満点で通過した。新しい仲間がくるのが楽しみだ。時によるが半期毎に1割から2割変わる。新しいクラスメートの誘導はマリエールだ。マリエール何時も首席だし説明も丁寧だし人柄がいい。頼み易い。6人が新しいクラスメートだ。放課後マリエールは6人を案内する。今回は女性4人と男性2人だ。6人の中には全く新しく入る人と復帰した人がいる。まず休憩室でお茶とお菓子を頂きながら説明する。思い起せば、1年の前期試験が終わってからの新しいクラスメートの案内をやっている。後6回やるのかな。新ためて6人の顔見ると尊敬の眼指で見られているように思う。

 第2王子の派閥は、東の国の力を借りて第2王子を次期国王にする気だ。

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