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きらきら星と流れ星  作者: kazuha
第7章
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第七章≧六部∞輪廻


 歩いてすぐにあの岩場に着いた。見るも無惨に崩壊しており、その上には雪が深々と積もっていた。


「ここが私達の故郷…」


 その存在に溜め息が漏れる。


「いきなりしんみりするなよ。」


 ジェネシスはキララの頭をわしゃわしゃと撫でた。


「ここ、造り直せるよね?」


「当たり前だ。オレたちでまた造るんだよ。」


 ジェネシスが呟く。


「この戦いが終わったら造り直そう。何年かかっても造り直そう。」


 なにかを思い出すように、遠くを眺めていた。


「先を急ぐぞ!」


 遠くでレイが叫んでいた。3人は走ってすぐに追い付く。そしてまた聖域に向けて歩を進める。


 広い場所に出た。


「待ってたよ、天使と悪魔の子たち。」


 そこには大軍の神の使いが待ち伏せていた。


「ここから先には行かせないから。」


 スターは思い出した。子供で声変わりの終えていない高い声の神の使い。


「ここで消えて貰うよ!」


 子供の号令で大軍が一気にこちらに近付く。


「なるべくバラけて戦うのじゃ。」


 レイの指示通り全員が散開し、各々が武器を構えた。


 その状態で一番両端に布陣したキララとスターは片手を出し、魔方陣を空に描いた。


【閻魔勺】


 左と右から挟み撃ちをするように黒い炎が神の使いたちを焼き払う。


 それで雑魚は消えた。残ったのは5人だった。


 スターが子供に斬りかかる。それを見て他の4人がスターを囲む。


 しかしその4人をジェネシス、レイ、ラドウェルが消し倒す。


 子供はスターの攻撃を小さなナイフで防ぎ、そのまま弾き2、3飛び下がる。


「やるね。じゃぁ僕も本気出すよ。」


 フードの中からニタッとした笑みが見えた。


【人形劇】


 真っ白い魔力が膨大化し、宙に放たれる。それが倒れた4人に入り込む。すると4人は立ち上がる。


「なに!」


 すぐにジェネシス、レイ、ラドウェルはそいつらによって吹き飛ばされる。


 そして4人がスターに斬りかかる。


【螺旋】


 乱舞に斬りつけ4人を弾き飛ばす。


「やるねぇ、」


【輪廻】


 子供から黒い魔力が膨大化し、溢れ、それがスターをメタメタに切り裂く。


 それをチャンスとし4人はスターに斬りかかる。


【ハチノヤ】


 そんな4人に矢が突き刺さり、一瞬動きが止まる。


【グラビティ】


 そして4人は地面に張り付く。


【風の女神よ】


 キララが急いで近付きスターを吹き飛ばす。スターは雪の上を転がる。


「残念。逃げられちゃった。責任とってよね。」


 天に上げられる右手。


【千本地獄】


 そこから無数のナイフが飛んでくる。


 避けても避けてもきりがない。


【水の壁】


 キララ瞬時に目の前に水の盾を作る。はじめのうちはナイフを弾いていた。


 しかし、次第に水の盾が真っ白くなっていく。気温により凍ったのだ。


「砕けろ。」


 凍った盾は砕け、ナイフがキララを射止める。


 子供の甲高い笑い声が響く。


「天使の子、殺しちゃた。弱いよ、弱いよ。」


「そうね、弱いね、私たち、」


 子供は驚愕した。今仕留めたはずの金髪の少女の声が自分の背中の方から聞こえるからだ。


「弱いけど、貴方よりは強いみたい。」


 キララは剣に火を点す。


【紅蓮】


 そして背中合わせの状態から振り向き、その剣で子供を吹き飛ばす。


 子供は両足と片手で地面を滑り


「人形!」


 と叫ぶ。


「それはあれらのことかのぉ?」


 レイがいつのまにか子供の近くにいて目線で完全に原型を留めていない物質を見た。


「諦めろ、チェックメイトだ。」


【地牙雑牙】


 体のわりに大きな斧を軽々しく振り回し、子供を空に飛ばす。


 その子供は地上にいるレイに向けてナイフを投げる。


 しかし、それはジェネシスの大きな剣によって簡単に弾かれる。


「しょせん、お前は1人だ。」


 子供の後ろにスターが飛んでいた。


「オレたちには、勝てない。」


「やめろ…」


【悪魔の怒り】


 黒い斬撃が子供の背中に直撃し、地面に勢いよくぶつかり雪に埋まる。


「やめてくれ、死にたくない。」


 そのなかでまだ息のある。


「ごめんなさい。」


 直視しないで言う。


「殺さないでくれ。」


 そこにスターの影が現れる。


「罪もない人を殺しといて、自分は命乞いか?」


 黒い剣を向ける。


「お前のような奴がいるから、世界は腐っていくんだ。」


 剣を真上に上げる。


「今、死をもって、己のしてきた罪を詫びるんだな。」


 黒い剣が振り下ろされた。


 真っ白な絨毯は赤く染まり、また自分は罪を犯すスター。キララもまた、罪悪感を胸に抱くのだった。


 真っ白い光が辺りを覆う。いきなりすぎた。誰もがこの状況を呑み込めなかった。


【制裁】


【闇の門】


 一筋の光がスター目掛けて襲ってきた。しかしそれをジェネシスが黒いオーラでかきけす。


「神!」


「今、裁きを下す。」

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