第六章≧二部∞守りたい
「お嬢平気か!」
ジェネシスが部屋に入ってきた。
「遅いぞ!もう神の使いの所に飛んでいった!」
「バカ、」
「オレはもう行くぞ!」
「あぁ、なるべく早くいく!」
オレは黒い翼を羽ばたかせる。
キララと同じように手すりに足をかけそれを蹴り宙を飛ぶ。
まずは、火を抑えるべきだな。
オレは町の中心で止まり両手を広げて目をつむる。
【雨よ】
オレの一言で雷を鳴らす雲が近寄ってきた。
いずれ雨が降る。火は平気だろう。
オレは宙を蹴り、町の入り口である門に急ぐ。
【水のカーテン】
キララを見つけた。大きな水の壁をつくり、白の軍団の邪魔をしていた。
「1人で無茶するな!」
門の前に立っているキララに言う。
「無茶じゃない!私1人で町の皆を助けられるならそうするよ。」
まったく、バカな事を言いやがる。
「1人じゃないだろ。オレがいる。」
【氷散柱】
水の壁から小さな氷が無数に大軍の方へ放つ。
それが一体づつに突き刺さり倒れていく。
「なにしてるの!殺さないでよ!話せばわかるよ!」
血相を変えて怒鳴ってきた。
「バカか!あっちは殺しに来てんだぞ!殺らなきゃ殺られる!それだけだ!」
「そんなことないよ!」
「そんなことあるのぉ。」
レイ様か。と言うことは…
「キララ、いい加減甘い考えはやめるのじゃ。殺らなきゃ殺られる。」
「でも!」
「お嬢、約束は大事な人の為なら破るもんだぜ。」
「ジェネシスまで、」
「道を開けるのじゃ!反撃を始めるぞ!」
キララは真下を向いたまま黙りとしている。無理もないか。
「わかったよ。大事な人の為ならなんでもするわよ!」
【創成・星月の剣】
水の壁は崩れる。白い奴等は盾兵を先頭にして氷を防いでいたようだ。
「マモリ!ジン!援護しろ!」
オレは先陣を切って出る。
前から矢の雨が降り注ぐ。
【エアアロー】
その矢を全てジンの魔法の矢で落ちる。
【悪魔の怒り】
オレは一撃横に振る。黒い斬撃は先頭にいた盾兵を全て真っ二つに斬りふせた。
「やるじゃない、ハリナちゃん。」
キララの連れのドジがうるさい。さっさと戦え。
【鎌鼬】
周りに少しはえている木が何かに切り刻まれる。木だけでなく弓兵も。
「ワシの番もとっておけよ。」
「老いぼれは休んでろ!」
【紅蓮―篠火・乱下】
真上に炎の玉が空高く上がる。それが爆発し小さな炎の玉が地上に落ちてきてさらに爆発を繰り返す。
「だいたい終わり!」
焼け野原が出来上がった。神の使い相手に瞬殺劇を繰り広げるとは恐ろしい奴等だ。
「やってくれるじゃねぇの!」
急激に表れた殺気。辺りを見回す。
「ここだよ、悪魔様。」
真後ろに気配!オレは前に飛び、後ろを向き2つの剣を目の前でクロスさせた。
【雷撃】
そこに斧が物凄い勢いでぶち当たり、オレは吹き飛ばされる。
「やぁ久しぶり、焔の騎士と天使様。」
「ジンゴ、仇は撃たせて貰うぞ。」
「仇ねぇ、もう覚えちゃいねぇよ。」
オレは崩れた岩をどかした立ち上がる。いてぇな。
「オレは忘れてねぇ!」
ジンゴと呼ばれたひげ面の男にジェネシスはその大剣を振りかぶっていた。
「ダリアでお前は!」
「思い出した!」
振りかぶった剣と巨大な斧がぶち当たり、その反動で突風が回りに吹き荒れた。
「ちびっこを殺した時か!」
荒々しい笑い声。げすい笑い声。
とにかくムカつく笑い声だ。
「よくも!ティアラを!」
「邪魔する奴がいけねぇんだよ!仕事の邪魔をするお節介な奴がよ!」
ジェネシスの気持ちが荒れている事など誰でもわかった。
「あれはなんだ?」
オレは海を走る船を見つけた。それも、かなりの数だ。
「おい!海から上がろうとしてるぞ!」
その場にいる全員が驚く。
「オレとマモリ、あとイヴでそっちの対応に当るぞ!」
「数が多い方が良いのではないかの?」
「いや、まだゴロゴロいますから半々にして向かえ撃ちましょう。」
「分散作戦とは用意周到な奴等じゃ。許可しよう。」
オレは急いでそっちに向かう。そっちは任せたぞ、キララ姉さん。