第五章≦きらきら星≧五部∞私にだって
ゴン!
始まった。私はとりあえず柵際まで寄る。
「お嬢ちゃん。悪いけど、さっさとやらせて貰うよ。」
「私を舐めたら痛い目見るよ。」
3人の男に囲まれた。端に寄ったのが失敗だったか。
男どもは各々の武器を振りかぶる。
【一閃】
3人を一撃で斬り倒す。
「手加減が難しいな。」
中央に溜まっている奴等を次々になぎ倒していく巨漢の男。
それを見ている悪そうな奴。
そして白と黒、二本の剣を巧みに使い舞うように崩していく黒いマントの女性。
「みんな強いな。」
私も負けてられないな。
襲ってくる雑魚どもを一撃でねじ伏せる。
「はぁ、はぁ、」
何人倒しただろう。もういい加減にキツい。
回りを見回すと後10人くらいが立っていた。後少し。
「あははは、女の子後3人になっちゃったね。」
1人のうるさい女が言う。
「女の方が倒しやすいんじゃないかな。」
気持ち悪い声を漏らす男はナイフを嘗めて私を見ていた。
「しかも、そのなかにちっちゃいのが2人。」
狙われてますよね。私…
「楽な方法でいこうかな。ひぃ、ひひひひ。」
気持ち悪い男が叫ぶと何人か私を襲いに来た。
「消えろ。」
「消えるのはお前らだ。」
【紅蓮―篠火】
剣を真横に振ると炎の斬撃が襲いに来た奴等を捕らえる。
「うぁぁぁぁぁ!」
「女だからって舐めないでよね。」
剣を肩に背負って決める。ジェネシスみたいに。
「終了!今立っているので8人!」
回りからは歓声が飛ぶ。
「8人はまた明日、二回戦を行うから今日は休んじゃって!明日の説明は以上!」
私は柵の外に出た。
「やるじゃぁん!」
イヴが1人走って私のところにより1人盛り上がっていた。
「そんなんじゃないよ。私逃げてただけだし。」
「それにしても大したもんじゃ。」
そこにレイ様がゆっくりと来た。
「中にはワシら並みに強い奴もおったからな。まだ残っておるが。」
まるで一回戦を突破したのが奇跡のような言い方。
「まぁ勝てたんだから、誇りな!次は目指せ優勝!」
やっぱり私より気合いが入ってる。
「そういえばジェネシスは?」
「それが…」
イヴが気まずそうな顔をした。
「眠いから寝る、だそうじゃ。」
このくらい来てよ。ジェネシス。
「まぁいつもの事じゃ。気にするな。それより、」
レイ様は私の右手首を触った。
「っ!!」
「骨折しとるな。」
え、最後まで剣は振っていた。いつ?
「まだ紅蓮に慣れとらんみたいじゃな。イヴ。」
「いまやってます。」
【春風第五・桜風】
私の右手首の回りにイヴは両手を回すように動かす。
右手首あたりに緑色の光が放たれ始めた。
「お仕舞い。」
光は消えた。左手で右手首を触っる。
「痛くない。」
「イヴもやるようになったの。」
「誰かさんがいなくなったんですから。私がこのくらい。」
ガッツポーズをするイヴ。私はそれを見て笑ってしまった。
そのあと宿に戻り1日を過ごした。
翌日。すでに中央広場に来ていた私、他7人。
「説明するよ!
二回戦目からは一対一!
本当の力が試されるぞ!
対戦順はこっちで決めたから。呼んだら上がってきてくれよ!
先ずは…」
きらきら星編は少し休憩。
次は流れ星編をお楽しみください。